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作業員死亡で東電 敷地内の全工事を中断8月8日 17時58分
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東京電力福島第一原子力発電所で、汚染水対策の工事で使われた車のタンクの清掃に当たっていた作業員の男性がタンクのふたに頭を挟まれて死亡しました。東京電力は当面、敷地内で行われているすべての工事を中断して再発防止策を検討することにしています。
8日午前6時半ごろ、福島第一原子力発電所で、大型のバキュームカーのタンクの清掃に当たっていた下請け会社の52歳の男性作業員が閉まってきたタンクのふたに頭を挟まれ、病院に運ばれましたがおよそ1時間後に死亡が確認されました。
東京電力によりますと、このバキュームカーは「凍土壁」の建設現場で作業に伴って出る水を取り除くのに使われたもので、男性は跳ね上げる形で開く電動のふたを開けてタンクの後部から中に入り清掃作業をしていました。その後、男性から、「ふたを閉めてください」という合図があったため、もう一人の作業員がタンクの前の部分にあるレバーで閉める操作を行ったところ、男性が挟まれていたということです。
福島第一原発で廃炉や汚染水対策の作業中に起きた死亡事故は、去年3月に作業員が土砂の下敷きになった事故や、ことし1月に作業員が高さ10メートルのタンクから転落した事故に続き、今回が3件目です。
東京電力は、福島第一原発でのすべての工事を順次中断し、原因を分析して再発防止策を検討することにしていて、いつまで工事が中断するかは見通しが立っていないとしています。
東京電力によりますと、このバキュームカーは「凍土壁」の建設現場で作業に伴って出る水を取り除くのに使われたもので、男性は跳ね上げる形で開く電動のふたを開けてタンクの後部から中に入り清掃作業をしていました。その後、男性から、「ふたを閉めてください」という合図があったため、もう一人の作業員がタンクの前の部分にあるレバーで閉める操作を行ったところ、男性が挟まれていたということです。
福島第一原発で廃炉や汚染水対策の作業中に起きた死亡事故は、去年3月に作業員が土砂の下敷きになった事故や、ことし1月に作業員が高さ10メートルのタンクから転落した事故に続き、今回が3件目です。
東京電力は、福島第一原発でのすべての工事を順次中断し、原因を分析して再発防止策を検討することにしていて、いつまで工事が中断するかは見通しが立っていないとしています。
作業員増加で死傷者倍増
福島第一原発では、昨年度、作業員の増加に伴って労災事故による死傷者が増え、東京電力はほとんどの作業を中断して大がかりな安全対策をとっていました。福島第一原発では、廃炉作業に当たる作業員の増加に伴って死亡したりけがをするなどした作業員が増加していて、昨年度は64人と前の年度から倍増しています。
このうちことし1月には、雨水をためるために設置した高さ10メートルのタンクを点検していた50代の男性が転落して死亡しました。この翌日には福島第二原発でも40代の男性が大型の器具に頭を挟まれて死亡し、東京電力は、福島第一原発で行われていたほとんどの作業を2週間にわたって中断して安全対策を進めてきました。
こうした状況について、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表はことし6月、工程表を見直した際の記者会見で「迅速さを重視したことが問題を招いていた」と述べ、作業員の安全を優先しながら廃炉を進める考えを示しました。
特に、経験の浅い作業員が死傷者の大半を占めることから、東京電力は、近く新たな訓練施設を設けて改善をはかることにしていました。
このうちことし1月には、雨水をためるために設置した高さ10メートルのタンクを点検していた50代の男性が転落して死亡しました。この翌日には福島第二原発でも40代の男性が大型の器具に頭を挟まれて死亡し、東京電力は、福島第一原発で行われていたほとんどの作業を2週間にわたって中断して安全対策を進めてきました。
こうした状況について、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表はことし6月、工程表を見直した際の記者会見で「迅速さを重視したことが問題を招いていた」と述べ、作業員の安全を優先しながら廃炉を進める考えを示しました。
特に、経験の浅い作業員が死傷者の大半を占めることから、東京電力は、近く新たな訓練施設を設けて改善をはかることにしていました。