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これは昨年の9月、私が東京で一人暮らしを始めるための引っ越しの際に、沖縄から手伝いにきてくれたお父さんとご飯を食べている時の写真です。撮影はお父さん。4日間一緒に東京にいて、この日の翌日に帰る予定だったのでさびしそうでしたが、お料理を食べながら、2人で「おいしいね」と何度もいいながら話していました。お父さんは40代ですが、年齢より若く見えるので、お店では年の離れたカップルに思われていたのがおかしかったです(笑)。
私はデビューしてからも基本的には沖縄の実家で生活し、仕事の時だけ東京の短期賃貸マンションに滞在する生活をしていました。ですが、徐々に仕事が増えて東京にいる時間が長くなるとともに、そこにいることが苦痛で、自分の部屋を借りることに踏み切ったんです。家具が付いているのは便利でも、誰が使ったかわからないし、掃除もどこまでふみこんでいいかわからず、部屋にいてもくつろげなかったんですね。
沖縄の家族からは「高校を卒業する3月までは実家をベースにして」と言われていたし、この時も仕事が終わったら私は沖縄に帰るはずだったので、びっくりされました。「東京でがんばる!」と覚悟を決めて一人上京したわけではなく、家族や友人にさよならを言ってきたわけでもなく、実にあっさりとした東京での一人暮らしの始まりとなりました。
私自身は沖縄から出て以来、一度もさびしいと思ったことはないんです。故郷に帰りたいと思うことはあるけど、それはさびしいからじゃなくてリラックスしたいから。東京に出てきた時、人の多さと歩く速さにびっくりしました。でもいつのまにか自分もそのスピードになっていたようで、沖縄の友人がくると自分が早足になっているのがわかるんです。もっとゆっくり歩いてもいいかなと時々思い出すので、時間を見つけては沖縄に戻ってゆったりする時間を持つようにしています。
今年の4月からは、自分でお弁当を作って大学に通学しています。お仕事は多くの方とお会いできるのが刺激的で、私自身、いろんな役ができる女優になりたいとがんばっています。でもいまだに自分が出演したCMやポスターを見ると、自分が自分でないようで、見つけた瞬間に目をそらしてしまうんですけどね(笑)。
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くろしま・ゆいな 女優 ウィルコム沖縄のイメージガールコンテストで『沖縄美少女図鑑賞』を受賞し、デビュー。NTTdocomoのCMでブレーク。ドラマ「ごめんね青春」「花燃ゆ」、映画「呪怨~終わりの始まり」など様々な作品に出演。現在、カルピスウォーターのCMに出演中。
◆戦後70年、広島の電鉄社員と少女たちの実話を元に、NHK広島が制作したドラマ「一番電車が走った」に黒島さんが主演する。昭和20年8月9日。一台の路面電車が焦土と化した広島の街を走り始めた。生き残った電鉄会社の社員が原爆投下からわずか3日で運転再開にこぎつけた電車は、いつしか人々の希望となる。あの夏、広島で何が起き、人はどう生き、復興への一歩を踏み出したのかを描くドラマ。黒島さんが演じるのは、家政女学校で学びながら働き、頭に包帯をまき、運転席にたった16歳の雨田豊子。電鉄会社の松浦明孝を阿部寛さんが演じる。
8月10日(月)NHK総合テレビにて19時半から放送予定。出演:黒島結菜、阿部寛、新井浩文ほか。
「最初は16歳の女の子が被爆しながら電車を動かすなんて信じられない気分でした。でもモデルとなった実在の方にお会いして話をうかがったら、70年前の出来事をとてもリアルに感じることができました。特に印象的なのは、最後に終戦を迎えそれまでの汚れを落とすために川に入るシーン。セリフはない15分もの長回しの撮影でしたが、一発OKが出ました。こういう撮影は初めてでしたが、自分なりにその時つかんだ空気感や思いを表現できたような気がして、すごくうれしかったです。また、全体的に深刻なシーンが多いのですが、私を入れて女学生3人が普通の女の子として仲良く話しているシーンを、実は一番見てほしいです」
(聞き手:田中亜紀子)
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