2015年8月7日19時02分
この夏こそ、人生の出来事や思い出を形に残そう――。「自分史」の制作事例や関連サービスなどを発表・展示する「自分史フェスティバル2015」が7日、東京・大井町の品川区立総合区民会館で開かれた。本の出版以外にも、ITや技術を生かした新たな表現方法が登場し、多くの来場者でにぎわった。
一般社団法人自分史活用推進協議会が主催し、今年で3年目。前田義寛代表理事は「戦後70年の節目の今年、自分史への関心が高まっています。自分史づくりとは、市民一人ひとりの心の中にあるものを形にしていく作業です。『自分史で日本を元気に』を合言葉に、自分史文化を盛り上げましょう」とあいさつした。
映画作家の大林宣彦氏は「戦後70年 今語り伝えたいこと」と題し基調講演。広島・尾道出身の大林監督は「戦後、8ミリフィルムを手にした僕は、せっかく命がけで守ってくれたふるさとを映画にしようという思いで撮り始めました」と語った。「戦争の記憶を残すうえで、自分史が大事なんですよ。歴史の教科書には載っていなくても、自分史の中で伝えられる事実があるはずです。自分のことを書くだけじゃなく、もう書くことができない人の声にも耳をすませて、その人たちの声も書くんです。そうすると、自分史がつながっていく。平和とはつながりです」と訴えた。
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