原知恵子
2015年8月7日17時04分
地方テレビ5局が過去に制作した戦争ドキュメンタリーを、女優の樹木希林さんが旅する様子などを交えて再編成した異色の特番「ドキュメンタリーの旅」を東海テレビ(名古屋市)が制作した。8~15日に6作を東海3県で放送する。
■埋もれていく傑作
同局によると、一般的にテレビのドキュメンタリー番組がDVDなどソフト化されることはまれ。権利関係のハードルもあって、傑作でも時とともに埋もれていくという。
そこで特番では「今改めて届けたい」戦争ドキュメンタリーを系列内の局からえりすぐり、再放送を交渉。樹木さんが作品ゆかりの地を訪ねたり、笑福亭鶴瓶さんやスタジオジブリの鈴木敏夫さんなど各界の著名人と平和や政治について語りあったりする様子を織り交ぜ、新しい番組に仕立てた。対談では「憲法9条」「天皇」などに踏み込む発言も飛び交う。
登場するのは同局のほか、関西テレビ、テレビ長崎、長野放送、沖縄テレビが1994年~09年にそれぞれ制作した作品で、「残留孤児」「特攻隊」などテーマも様々。阿武野勝彦プロデューサーは「希林さんの人柄で重たいテーマもどこか柔らかくまとまった」と話す。
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