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『LUNATIC FEST.』2日間を市川哲史が振り返る
市川哲史が明かす『LUNATIC FEST.』の隠された物語 <V系万博>2日間を“呑み”の視点で振り返る
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市川哲史『誰も教えてくれなかった本当のポップ・ミュージック論』(シンコーミュージック刊)
6月27日土曜日。《LUNATIC FEST.》の初日。
ほぼ常在戦場モードの幕張メッセに足を踏み入れたものの、傍観者的な姿勢をいまいち崩せない私の前に現われたのは、なんとバー《レッドシューズ》の文字。決して<ドゥーガン>とか<海野>とかには続かない。
聞けばJの発案で、出演アーティストのための「有料」ケータリング屋台として、バックヤードに出店されていたのであった。だははは。
……そうだよな、このフェスをいまさら客観的に論じて何の意味がある。目が醒めた私はひさしぶりに、<20年前の自分と当時の愉快な仲間たち>に向き合うことにした。
じゃあ呑むぞ観るぞ聴くぞ。もうほっといてくれ俺を。
その《レッドシューズ》が西麻布に登場したのは、1981年。開店当時は流行最先端の「リッチで小洒落たカフェバー(爆失笑)」だったためか、デヴィッド・ボウイにブライアン・フェリー、クラッシュにストーンズなど来日アーティストたちが顔を出すようになり、<いかにもアーバンなナイトスポット>として名を馳せるのだ。ぎゃはは。
そして90年代の開幕あたりを境にライヴの打ち上げ二次会に利用されるなど、日本のそこそこ売れてるバンドたちも出没するようになり、96年の閉店まで音楽業界度は天井知らずで高まる一方だったと記憶している。
なので私も誰かに何度も拉致られてるうちに、いつしか《レッドシューズ》の登場人物の一人と化した。滅びゆく脳細胞にひと鞭くれるだけで、ぽろぽろ想い出す。
まだ宵の口、誰か(←まだらぼけ)と店内に入ろうとしたら、火消半纏姿の顔の長い外人に「アナタハ呑ンジャダメー!」といきなり羽交い締めに。その酔っ払いは、前日インタビューしたばかりのトッド・ラングレンだった。
こんなこともあった。
夜も更けBUCK-TICK櫻井敦司と訪ねたらすでに呑んでたYOSHIKIに遭遇、合体して呑む羽目に。やがて酔ったYOSHIKIが満面の笑みで私の頭からジントニックをかけるので、私も100%バーボンを彼の脳天から丁寧に流して破顔一笑する。愉快な仲間だ。
ところが件のジントニックは、私と背中合わせで呑んでた隣りの席の一般OLさんをも、巻き添えで少々濡らしていたのだ。怒り心頭の彼女に謝ろうとした私を、櫻井が制する。
「……ここは俺に任せてください……」
おお、<沈黙の魔王>が今夜は進撃するぞ。1はにかみフェロモン10ℓの流し目だぁ。
「……連れがご迷惑をおかけして……申し訳なかったです……よろしけれ――」
「ふざけないでくださいクリーニング代弁償してください!!」
一撃で自尊心を折られ放心した魔王を、必死に慰め続けるYOSHIKIと私であった。
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