安倍談話「歴代内閣の歴史認識表明を」 外相会談で韓国

【クアラルンプール聯合ニュース】マレーシアを訪問中の韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は6日、クアラルンプール市内で日本の岸田文雄外相と会談し、安倍晋三首相が発表する戦後70年談話について、「歴代内閣の歴史認識が明確に表明され、あらためて確認されることを期待する」と述べた。その上で、「韓日関係を改善していく上で談話の内容が重要だ」と強調した。韓国政府当局者が伝えた。

 今回の会談は戦後70年談話が発表されるとみられる14日を目前に開かれるため注目された。ただ、岸田氏は5日午後11時ごろ現地入りし、6日午後には出国する予定で、会談は20分弱と短時間だった。

 尹長官は会談後、記者団に対し、朝鮮人が強制労働させられた施設が含まれる「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録をめぐり両国政府が前向きな成果を挙げたことを基に、「両国関係が今後、好循環の発展をするよう努力しようとの認識で一致した」と説明した。

 また、「その過程で好循環を助ける事案もあり、克服すべき課題もある」とした上で、「包括的な議論をした。時間の制約で幅広い議題について議論できなかったが、踏み込んだ友好的な雰囲気で対話をした」と述べた。

 「克服すべき課題」とは旧日本軍の慰安婦問題や戦後70年談話を念頭に置いたものとみられ、「包括的な議論」を通じこれらの懸案について意見を交換したことを示唆した。

 さらに、2012年5月以来開かれていない韓中日首脳会談について、「年内の早い時期に開催されるよう緊密な対話と調整を提案した」と強調した。

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