ソウル・江南で増える乱闘騒ぎ、背後に北朝鮮産覚せい剤か

ソウル市江南、覚せい剤乱用者の騒動が今年に入って急増
強い幻覚が長時間持続、警察は安価な北朝鮮産が流通していると推定

 「Philopon」または「ヒロポン」と呼ばれる覚せい剤「メタンフェタミン」は、その結晶体が冬場に降る雪と似ていることから、西洋では「アイス」という隠語で呼ばれている。中でも、北朝鮮で違法に製造される「アイス」は、覚せい効果が強い一方で価格が安く、覚せい剤中毒者の間で人気が高いといわれている。

 最近ソウルの江南地区で、覚せい剤を使用して乱闘を起こしたメタンフェタミンの乱用者が相次いで摘発されており、警察は北朝鮮産「アイス」が韓国国内で流通している可能性について捜査に乗り出した。江南警察署では最近、覚せい剤を使用して街中で乱闘を起こし、捕まる人間が急激に増えた。警察は、これらの人物が強い覚せい効果を持つ北朝鮮産の覚せい剤を使った可能性に注目している。

 6月18日、江南署刑事当直室では、服があちこち破れて靴も片方なくなっている男性(41)が捕縄で椅子に拘束されたまま、よだれを垂らして何かぶつぶつと言っていた。この男性の頭には、警察のマークがついたヘルメットもかぶせてあった。警察は「薬が切れる過程で自傷の可能性があり、頭にヘルメットをかぶせておいた」と語った。

 日雇い労働者だというこの男性は、メタンフェタミンを使用して地下鉄江南駅交差点で騒ぎを起こし、住民の通報で逮捕された。30時間たってようやく薬が切れたこの男性は「前と同じくらいの量を使ったが、はるかに強い効果で、自分でも驚いた」と供述したという。

 男性を取り調べた江南署麻薬捜査チームの関係者は「普通、中国産のメタンフェタミンは0.04グラム水に溶くだけでも覚せい効果を得られるが、犯人らが、幻覚効果の強い北朝鮮産メタンフェタミンを同じ濃度で希釈し、使用した可能性を捜査している」と語った。

 7月1日に江南署刑事当直室で、捕縄で縛られたままはだしで乱闘を起こした35歳の人物も、メタンフェタミンを使用して街中で騒ぎを起こし、警察に捕まっていた。この人物も、逮捕されてから30時間たってようやく薬が切れた。今年の初めには、30代の男女が江南区駅三洞のモーテルでメタンフェタミンを使用し、白昼裸で街中を歩き回り、住民の通報を受けて出動した警察に捕まるという事件もあった。

 江南署麻薬チームが今年摘発した麻薬事犯11人のうち、このように薬を使って騒ぎを起こし、周辺住民の通報で警察に捕まった人物は4人に上る。警察関係者は「中国産メタンフェタミンより覚せい効果の強い北朝鮮産『アイス』が流通している可能性について、集中的に捜査する計画」と語った。

ユン・ドンビン記者
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