デスパイネがＶ弾

　ロッテが逆転勝ちで３連勝を飾り、今季最多タイの貯金２とした。３−５の８回にデスパイネが中越えに１４号３ランを放った。涌井がチームトップに並ぶ９勝目。ソフトバンクは五十嵐が今季初黒星を喫し、連勝が８で止まった。

　主砲が復活ののろしを上げた。ロッテのデスパイネが値千金の逆転決勝３ラン。２点を追う８回無死二、三塁で豪快な一発をバックスクリーンに放り込んだ。

　ここ３試合無安打だったデスパイネは、伊東監督から「バットに穴があいているんじゃないか」と突っ込まれていた。だが、この日は３安打４打点の大暴れで鬱憤（うっぷん）晴らし。試合後の指揮官は「４番が打って逆転したのは大きい」と最敬礼だった。

　さらにおまけがついた。自身が本塁打を放った試合は、昨年９月２３日の日本ハム戦（ＱＶＣマリン）から１５戦負けなし。不敗神話も継続した助っ人は「２点差を取り返そうと強い打球を心掛けた。この本塁打が日本に来てから一番うれしい」と声を弾ませた。

　４回には涌井の乱調に味方の適時失策も絡み５失点。その裏には主軸の清田が顔面への死球でベンチに退くダブルパンチを浴びた。そんなアクシデントをはね返した３連勝で４月１４日以来、４カ月ぶりの貯金２。デスパイネは「プレーオフ目指して頑張りたい」と意気込み十分だ。一時下位をさまよっていたチームがクライマックスシリーズ（ＣＳ）進出を視界に捉えた。　（小林良二）