日本だって当然、最初から「スラムダンク」や「ドラゴンボール」「ブラディマンデイ」「デスノート」「One piece（ワンピース）」「のだめカンタービレ」「NANA」などがあった訳ではない。

下記が1964年の当時、週刊少年マンガ誌に連載していた主な作品だ。

「０戦はやと」辻なおき、「８マン」桑田次郎、「伊賀の影丸」横山光輝、「いなずまエース」江波譲二、「大空のちかい」九里一平、「おそ松くん」赤塚不二夫、「鬼っ子球団」川田漫一・原作：真樹日佐夫、「おばけのＱ太郎」藤子不二雄、「キングロボ」桑田次郎、車大助」ありかわ栄一・原作：久米みのる、「九番打者」貝塚ひろし、「黒い秘密兵器」一峰大二、「サブマリン707」小沢さとる、「サンスケ」藤子不二雄、「ジョージ」そのやましゅんじ、「ゼロバイ」山崎まさる、「地球探偵バッパ」金山あきひろ・原作：矢野庄介、「でっかい海」団鉄也・原作：佐野三津男、「トンチンカン太」よこたとくお 、「虹の戦闘隊」荘司としお、「フータくん(百万円旅行編)」藤子不二雄 、「ブラック団」つのだじろう、「ブラック巨人」どやたかし、「闇の左近」岸本修、などなど。

どうだろうか？作品やマンガはどの程度、思い出せるだろうか？今や多くの作品やマンガ家も、忘れられているものが多い中、異彩を放つのが「サイボーグ009」だろう。

世界が混乱と冷戦に蝕まれ始め、日本は「平和」を謳歌し無邪気な高度経済成長に向かう時代で深刻な公害被害や環境破壊などに社会が気づくにはしばらく時間が必要だった。

45年の時を経てなお輝く「サイボーグ009」はそんな時代に生まれたのだ。 その後、世界も日本も、戦争や、貧困、格差、差別や環境問題、人間の幸福の問題、それらを完全に克服したとは言えないだろう・・・「サイボーグ009」が提示したテーマは現在も古くならず、むしろわれわれに解決を迫っているように思えるのだ。