早川義夫ライブ


松島の宿を一人抜け出し向かった先は、塩釜市にある診療内科院「ふくちゃんクリニック」。。
8月1日と2日に行われた早川義夫さんのライブの初日に行ってきました。
今回の旅行の一番のお目当ては実はこのライブだったのです。


早川さんのCDとライブ映像にどっぷりと浸かっている今日この頃。。
故佐久間正英さんとライブをやったこのクリニックで、今年もライブをやることを知った瞬間、心は塩釜に向いていました。

まだ宿が確保できてない状況の中、まずはと予約の電話をクリニックに入れたら、受付の方でしょうか、女性の方が出て、幸運にも一日目は少し空きがあるので早川さんのライブにぜひいらしてくださいと歓迎され、おまけに宿がとれないお話をしたら、ちょっと探してみるので三日位時間をちょうだいという暖かいお言葉もいただきました。
結果はどこも一杯で無理とのお返事でしたが、精一杯探していただいたそのご厚意に感謝感謝です。

奇跡的にとれた松島のホテルも、きっと早川さんの歌を聴けという音楽の神様のお導きだったのでしょうね(笑

と思ったのが災いしたか、余裕のよっちゃんでホテルを出たはずが、ナビに導かれ到着した先は住宅街のど真ん中。
ありゃりゃ、なんで~

電話番号入力が間違ってたかともう一度入力したら別の案内が出たのでヨッシャと心弾ませ、さっきと違うコースで車を転がすも、なんだか見たことのある風景が...

もしかして..
っていうか、完全に元の場所に戻ってきたじゃありませんか~!!

あ゛~、時間が無い~
焦る気持ちを落ち着かせ、今度は住所入力で恐る恐るナビに従います。。

途中で感じました。これはイケると(笑
ようするに電話番号の控えを間違っていたというオチなんですがね~(汗:

そんなかんだで無事?到着。
開演時間直前での会場入りです。。

いつも同様に前置きが長くなりましたね(笑


オープニグ・アクトはクリニックのきはら先生で、自作曲を披露されました。
なかなかいい曲でした~!

会場は待合室なので、狭い空間に30名弱の観客が固唾をのんで陣取ります。
ノースは遅れて入場したので空いていた最前列に座ることになり、この時点でもうテンパってます。

なんせ、早川さんとの距離1メートル~!!

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そしていよいよ早川さんの登場となりました。

お゛~、この方が多くのアーティストに影響を与え続けてきた不世出の天才、「早川義夫」か~
初めて拝見する早川さんに、平静を装いつつも心臓はバクバク状態です。

ピアノの前に座るやいなや、すぐさま「サルビアの花」を演奏(テンパってたので間違ってるかも)。

そして曲が終わると間髪入れず次の曲に移るという、まるで拍手を拒絶するかのような演奏スタイルにあっけにとられ、あっという間に10曲が終わりました。


休憩を挟んで第2部は、仲井戸麗市氏の名曲「My R&R」から始まりました。
早川さんが凄いと感じた曲だというのがよく分かる素晴らしい演奏でした。

間違ってるかもしれませんが、歌詞中、ビートルズのところは「佐久間正英~」、ジミヘンドリックスのところを「honzi~」と変えて歌われました。
二人の魂に捧げたんてすね、きっと!


後半は演奏を終えた曲名を紹介され、ようやく拍手をすることが出来ましたが、それでもMCはありません(笑

最後の方になって、ようやくお喋りの時間が少しづづ多くなり、リクエストタイム。。
客席の女性の方からジャックスの「ラブ・ゼネレーション」のリクエストがありました。

早川さん、譜面が無いと出来ないとか、なんだかんだブツブツ言ってましたが、結局ちゃんと譜面は用意していたわけで(笑、迫力のある素晴らしい演奏を披露されました。


少ないMCの中でで仰ったのが、2年前のこの場所で開かれた佐久間正英さんとのライブの裏話でした。

過去記事でも紹介してますが、この時期、佐久間さんは胃がん末期で、転移した脳腫瘍の手術直前にありました。
どう考えてもライブは無理と、実は前日に急遽ライブを中止することにして宿もキャンセルしたんだそうです。

でも当日になって予定通りライブを決行しようと決断されたそうですが、どうしても宿がとれなくて相当困ったらしく、きはら先生が政治的な力を利用して(笑、なんとか宿を確保したことを話されてました。

この機会を逃すと、二度と二人のライブは出来ないというぎりぎりの葛藤があったのでしょうね。

ライブから5日後、佐久間さんが自身のブログでガンを公表した時に綴った言葉..

「その夜、塩釜で早川義夫さんと演奏をしながら漠然と思った。自分はこの人の歌のために音楽をやって来たのではないだろうか。この人と出会うためにギターを弾き続けて来たのではないだろうか、と。そんな風に思えるほど歌にぴったりと寄り添うことができる。16歳で初めて彼の歌に出会い、どうしようもない衝撃を感じ、そんな少年が61歳になっても同じ気持ちでその人のためにギターを弾く。手術が済んで、いま一度演奏をすることができる身体に戻れるのなら、この人の歌でもう一度ギターを弾きたい。」

この言葉が頭の中をリフレインしてました。

この日は仰ってませんでしたが、病名を公表をすべきと早川さんに背中を押されたのは、どうやらこの時に泊まった松島の宿でのことだったようです。


アンコールも含めると20曲以上は演奏されたでしょうか。
最後の何曲かは乗りのいい曲で手拍子の中盛り上がりました。

本当に素晴らしいライブでした。

翌日はアコーディオン奏者の熊坂るつこさんとジョイントとのこと。
きっと素晴らしいライブだったと思いますが、自分はこの日のピアノ一本の演奏で大満足でした。。


帰りに 「I LOVE HONZI」というCDと「たましいの場所」という本を買ってサインをしてもらいました。

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握手した手は肉付きがよくて柔らかかったです。

今年で68歳になる早川さん。
まだまだ音楽活動を続けられるとは思いますが、後何回ライブを聴けるのだろうかと思うと、遅い早川デビューをちょっと悔むも、この時期に早川義夫さんの歌に出会えたことを本当に幸運だったと思っています。

※宿のことでお世話になったクリニックの女性の方に御礼を言わず帰ってきたこと..反省しとります。


もっと書きたいのですが、今日はこの辺にしますね。

最後に、早川義夫94年作「君のために」を、映画「パートナーズ」の劇場歌で、よかったら..



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