海上保安庁は7日、長崎県・五島列島の東南東約35キロの海底で、旧日本海軍の潜水艦とみられる24隻の船影を発見したと発表した。この海域では終戦後の1946年4月、当時世界最大の潜水艦だった「伊402」(水中排水量約6600トン)など24隻が処分のため米軍に撃沈されたとの記録があり、船影の大きさや形状と合致するという。
同庁によると、海底地形調査中だった測量船「海洋」(550トン)が7月14日、音波による探査で船影を捉えた。24隻は東西4キロ、南北2キロの範囲で水深約200メートルの海底に散らばっていた。
最も大きな船影は長さ約120メートル、幅約15メートル、海底からの高さは約10メートル。艦橋を上にして沈んでおり、大きさなどから伊402とみられるという。ほか23隻は長さ50~100メートルほどだった。
伊402は水上爆撃機を搭載しパナマ運河などを爆撃するため、戦時中に3隻建造された「伊400型」のうちの1隻。3隻とも作戦前に終戦を迎え、いずれも処分されたが、伊402だけが発見されていなかった。〔共同〕
潜水艦、日本海軍