韓日防衛実務者対話 防衛協力に韓国は慎重姿勢

【ソウル聯合ニュース】第21回韓日防衛実務者対話が5日、ソウルで開催された。同対話の開催は約2年半ぶり。

 国防部関係者によると、日本は韓国の同意がなければ自衛隊を朝鮮半島に進入させないとの立場をあらためて説明した。また軍事情報包括保護協定(GSOMIA)と物品役務相互提供協定(ACSA)の締結の必要性を強く訴えた。

 また、日本側は現在、国会で審議中の安全保障関連法案の動きを説明し、韓国政府の立場について意見を求めたことが分かった。

 国防部関係者は「日本は現在進行中の安保関連法案の制定・改正状況などを簡略に説明した」とした上で、「特に領域国(韓国)の同意がなければ(自衛隊が)韓国の領域に入らないという立場を日本防衛相が国会で説明しており、これが日本政府の基本的な立場だという点を再確認した」と伝えた。 

 韓国政府は有事の際、自衛隊を朝鮮半島に派兵するには韓国政府による事前同意が必要との立場を数回にわたり明らかにしており、今回の対話でも同様の立場を伝達した。

 また、同関係者は軍事情報包括保護協定と物品役務相互提供協定について、「日本側は両国に実質的な恩恵を与えるという側面から、締結したほうが良いとの立場を表明した」とした上で、「日本はこれらの協定に対し、優先順位を高く置いている印象だった」と説明した。

 これに対し韓国側は「これらの協定締結問題については、国民の理解と支持を求める努力が先行しなければならない」とした上で、「慎重に検討する問題」として否定的な立場を伝えた。

 これまで国防部は韓日間の両協定について協議する計画がないとの立場を明らかにしている。

 韓国側はまた、北朝鮮が朝鮮労働党創建70周年の10月10日の前後に長距離ロケットを発射する可能性が高いと判断し、日本側も意見を共にした。

 日本側は中谷元防衛相の年内の訪韓について触れたが、韓国側は時期的に適切でないとの立場を伝えたという。

 今回の対話には韓国から国防部の尹淳九(ユン・スング)国際政策官(局長級)が、日本から防衛省の鈴木敦夫防衛政策局次長がそれぞれ出席した。

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