自民:ネット炎上、国会議員2人が記事を削除

毎日新聞 2015年08月07日 21時14分(最終更新 08月07日 22時11分)

【写真左】自民党の中川雅治参院議員【写真右】自民党の熊田裕通衆院議員
【写真左】自民党の中川雅治参院議員【写真右】自民党の熊田裕通衆院議員

 ◇中川雅治参院議員と熊田裕通衆院議員

 自民党の中川雅治参院議員(68)=東京=が、自身の公式ウェブサイトに載せた中学時代の体験に「いじめを正当化している」などとネット上で批判が広がり、当該記事を削除していたことが分かった。さらに同党の熊田裕通衆院議員(50)=愛知1区=も自身のサイトに載せた学校時代の思い出の記事を批判され、削除した。「炎上」の背景には、自民党の武藤貴也衆院議員が安保法制に抗議する学生を「利己的」などとツイッターで非難し、同党議員の発言への関心が高まっていたことがあるとみられる。

 中川氏は自身のサイトで、義家弘介衆院議員、橋本聖子参院議員(ともに自民)との対談記事を5年ほど前から載せていた。この中で中川氏はいじめの問題を話題にし、中学時代にクラスで同級生が裸にされたことなどを紹介。記事は今月4日ごろからネット上で拡散し、「弱者を思う気持ちがない」などと批判が広がり、5日に記事が削除された。

 中川氏は取材に「自分はやっていない。そういうことがあったのを見たということ。あっけらかんとしたもので、いじめとは思っていなかった」と説明。削除した理由は「誤解が広がったため」としている。

 一方、熊田氏は公式サイトで、学校時代に仲間と女性教師をトイレに閉じ込めたという体験をつづり、批判が相次いだ。熊田氏は記事を削除し、サイト上に謝罪文を掲載。秘書は「議員は取材に応じられない」としている。【日下部聡、樋岡徹也】

 2人の記事で批判された部分(要約)は以下の通り。

 ▽中川氏の記事

 中学時代、クラスの悪ガキを中心に皆いつもふざけていて、小さくて可愛い同級生を全部脱がして、着ていた服を教室の窓から投げるようなことをよくやっていました。脱がされた子は素っ裸で走って服を取りに行く。皆でおなかやおちんちんにマジックで落書きしたりしました。やられた方は怒っていましたが、周りはこれをいじめだと思っていませんでしたね。今なら完全ないじめになり、ノイローゼになったりするケースもあるのかなあと思います。

 ▽熊田氏の記事

 ある時、産休補助でみえた若い女性教師が生意気だということになって、いつかギャフンと言わせようと仲間とチャンスをうかがっていたんです。放課後、先生がトイレ掃除の点検にやってきました。好機到来です。中に入ったところで外からドアを押さえて閉じ込めたんです。そして、天窓を開け、用意していた爆竹を次々に投げ込んだんですよ。はじめは「開けなさい」と命令していた先生も、そのうち「開けてください」とお願い調になり、最後は涙声で「開けて〜」と絶叫調に変わってきた。「やった〜」と快感でしたね。

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