はじめに
海外では超大手Webサービスも含めて幅広く使われているPythonですが、日本ではまだそこまで普及していません。しかし、世界的に使用が広がっていることからも分かるように、Pythonは高い利便性を誇っています。なぜPythonが支持されるのかを理解し、開発に役立てて下さい。
Pythonの特徴は文法
Pythonの最大の特徴はその文法にあります。Pythonは記号、文字、余白の無駄を最大限省くように作られた言語です。そして、TIMTOWTDI(there’s more than one way to do it – あることをするのにいくつものやり方がある)を信条とするPerlとは対照的に、ひとつのことをするのに基本的にひとつしかやり方がありません。そのため、誰が書いても同じようなコードにこりやすく、また、コードを書いた人ではない人が見ても比較的すぐに内容を把握できるという利点を持っています。複数人で開発するときや、管理者が変わったときなどにその利便性が最大化します。
汎用性が高いPython
読みやすさにスポットライトを当てられがちなPythonですが、実は、汎用性が高いこともユーザーに支持されている大きな理由のひとつです。PythonはOSに依存することなく色々なプラットフォームで動作することが可能であり、さらに、他言語との互換性にも優れていますし、ライブラリも非常に充実しています。用途としては、Web開発だけでなく、科学計算、画像処理、CG、ゲーム開発など、幅広い分野で使用されていることも特徴の一つです。誰にでも使いやすいようにという工夫が随所に施されているのがPythonです。
<h3大きなサイトで使われている
汎用性の高さ、可読性の高さから、チームで大きなものを開発するときには特に力を発揮するのがPythonです。実際、Googleでは社内で使用する3大言語のひとつになっていますし、Microsoft、facebook、Youtube等、大規模なサイトの開発ではPythonが使われている例は枚挙に暇がありません。
可読性の高さが危険を招く恐れもある、気を付けよう
可読性が非常に高いことから支持を集めているPythonですが、これは、いいことばかりではありません。コードを置いているサーバーが攻撃され、ハッカーに進入された場合どうなるでしょうか。進入経路さえ確保できてしまえば、プログラムの中身なを見るのも、書き換えるのも簡単です。そうなったとき、書きやすい、読みやすいがセールスポイントのPhythonで書かれたプログラムは、読みやすく、改変しやすいプログラムになってしまいます。もちろん、どんな言語で書いていても時間さえかければあらゆるプログラムは解読されてしまいますが、こういう危険性もはらんでいるということは認識しておきましょう。