原宿を拠点に活動する『ワンダーロケット』というファッションブランドは、所謂「森ガール」系のかわいらしい服や小物、バッグを安価で扱っており、どれもデザインが僕好みだったので眺めているだけで幸せだったのだが、このところ女装欲を抑えきれなくなったので、ワンピースでも購入しようと思い久しぶりにサイトを開いてみた。
(中略)
イラストレーターに依頼して数人の美少女を描かせては「わんだーろけっと!」という「業界初の二次元モデルアイドルグループ」を結成したのだ。サイト中では美少女たちが商品を着用して魅力をアピールしている。あまりにも大胆な路線変更と戦略に開いた口が塞がらないのだが、残念なことに全く話題になっていない。
言い方は悪いが、30歳男性の星井七億が女装前提でぶりぶりのガーリーブランドを語る(本来不必要なレベルの)考察を備えているように思えるのは興味深い*1。
さて、それはともかく。
ワンダーロケットは、2次元アイドル路線を7月に打ち出したらしい。www.afpbb.com
アニメとファッションの蜜月
「アニメなど2次元とファッションがコラボ」
路線は以前から服飾系のブランディングとして最近では定番。
ファッション不況に対する打開策の一環としてさまざまなブランドが行ってる。
有名なところではearth music & ecology。www.super-groupies.com
けいおんやまどマギとコラボしてる。
・「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」 × earth... | earth music & ecology Japan Label
メガネならJINSx進撃の巨人
・人気漫画「進撃の巨人」とJINS PCがコラボ!「エレン」「リヴァイ」モデルのアイウェア | ニュース - ファッションプレス
JINSxワンピースstore.oricon.co.jp
先日アナスイはベルバラやパタリロとコラボしたアイテムを製作し、ヨウジはウルトラマンやエヴァとコラボしたアイテムを出した。isetan.mistore.jp
三原と火の鳥、手塚x赤塚が手を組んだ「テヅカフジオ」のコラボもあった。www.fashionsnap.com
ファッションx2次元
この路線は、新しい購買層の掘り起こし。
これまで服に興味のないアニヲタを取り込もう、新しい顧客としての導入にしようという意図が解る。
オタ自体服に興味がないわけではなく、アニメとコラボと言うことで敷居が下がる。
攻殻タチコマxポンプフューリーに至っては、アニメに登場したキャラ(?)をイメージさせない。
アニメコラボと言うよりも通常の限定アイテムとしての面が強い。
アニメコラボのとき、どういうアイテムを出すのか別れる。
路線としては
- モロにアニメキャラがプリントされてる→モノによっては使いづらい
- 言われないとアニメコラボだとわからない→使いやすいがファンには不評
- アイテムを着たキャラのイラストと一緒に→デザインの程度が自由
といったところ。
ヨウジxウルトラマンなどは1
タチコマxポンプフューリーは2、
earthxまどマギやワンダーロケットは3。
通常の場合、アニメとコラボすることでアニメの知名度を利用し、ファン層へ訴える効果がある。
アナスイのコラボはかなりのヒットで、早々にアイテムが売り切れ、ここには載せてないがキティちゃんxヨウジヤマモトのTシャツもかなり売れてた*2。
ワンダーロケットx2次元アイドル
水穂ちゃんはTシャツとボーダーワンピのアンサンブル姿を先行公開!ひかえめな彼女の仕草がほんとに可愛い…可愛い…メガネっ子のカジュアルワンピコーデというギャップ感にぐっときますhttp://t.co/GNzpvFHVuS pic.twitter.com/57h2H2Rnve
— わんだーろけっと! (@WONDER_IDOL) 2015, 7月 31
ワンダーロケットが手前でキャラクターを用意し、そこに衣装を着せる。
コラボであれば相手を考えなきゃならないが、手前で用意するならいつでもどこでも使える。
こういう戦略をやってマイナスは無くて話題になればよし、ダメならダメでこっそり消えるってところか。
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サンリオのSHOW BY ROCK!!のようにメディアミックス展開でスマフォゲームやアニメも展開するような方向と違い、あくまでも自社アイテムを着せたキャラだけを載せ続けるってのは地味に恒例化していけばそれはそれで定番化していく気がしなくもない。
これで
「株式会社イチオク*3が打ち出す新世代のファッション・ヴァーチャル・アイドル!!メディアミックス開始します!!」
などと言い始めたら「おまいら、ちょっともちつけ」と言いたくなるだろうが。
自社キャラに服を着せるなんて常道。
DCブランドの栄光は遥か昔、
ファストファッションが隆盛し、今や断捨離だミニマリズムだと服を買わないひとも増え始めた。
スニーカーや洋服に行列のできる時代じゃない。
だからこそ、いろいろな層に売って行かなきゃ生き残れない。
そういう大変な時代ですわな。
*1:言い方は悪いが牛丼屋で店員に「ごちそうさま」と言う(本来不必要なツイート)に関して記事を書くのは興味深い - あざなえるなわのごとし
*2:伊勢丹に行ったら盛況でサイズ欠けだった
*3:ワンダーロケットの運営会社