国土交通省の国土交通政策研究所は、ベトナム市場での日本と韓国の建設業を比べる調査を行った。同市場で韓国勢の受注は日本勢を圧倒する。日本の技術力や品質は高く評価される一方、「過剰・不要」とみられている実態が分かった。
ベトナム政府機関に聞き取り調査した。同国では過去6年の実績で、日本勢の受注額が韓国勢の2%にとどまる。韓国の建設業に対しては「技術力・品質は必要十分な水準で、価格も合理的」と評価が高かった。
自国市場が小さく国をあげて海外展開への意欲が強い韓国勢は、小規模なプロジェクトを含め、幅広い案件を獲得する特徴がある。一方、日本勢は日本政府の資金支援がある大型の政府開発援助(ODA)案件を重視し、小規模な案件には消極的とみられている。
国土交通政策研究所は日本勢が各国の需要に見合うように技術力や品質を維持しながら低コスト化を進めることを提案している。
韓国、ベトナム、国土交通政策研究所