訃報:花紀京さん78歳=タレント、吉本新喜劇
毎日新聞 2015年08月06日 13時53分(最終更新 08月06日 14時27分)
吉本新喜劇のボケ役で人気を集めたタレントの花紀京(はなき・きょう、本名・石田京三=いしだ・きょうぞう)さんが5日夜、肺炎のため大阪市内の病院で死去した。78歳だった。葬儀は近親者のみで営む。
花菱アチャコとのコンビで昭和漫才の全盛期を築いた横山エンタツの次男として大阪市で生まれた。関西大学文学部仏文科中退後に芸能界入り。脚本家の花登筐(はなと・こばこ)が大村崑さん、芦屋雁之助、芦屋小雁さんらと結成した劇団「笑いの王国」に参加。「花紀京」という芸名は花登が付けた。
脱退後、吉本新喜劇で座長を務めた。「番頭はんと丁稚(でっち)どん」「てなもんや二刀流」などテレビのお笑い番組にも出演し、関西お笑い界のトップスターとなった。1973年には上方お笑い大賞金賞を受賞、80年から約1年間、同じ新喜劇の看板スターだった岡八朗と漫才コンビを組んだこともあった。89年、新喜劇の「若返り化」を機に、岡らとともに退団、活動の場を舞台やテレビに移した。
2001年、ダウンタウン、ココリコなど吉本所属のタレントとともにユニット「Re:Japan」に参加し、NHK紅白歌合戦に出場。02年には映画「明日があるさTHEMOVIE」にも出演した。03年4月には、急病で降板した雁之助の代役として、喜劇「とんてんかんとんちんかん」に出演したが、翌月、低酸素脳症で倒れ、入院していた。