はじめに
21世紀になっても、まだ人類の課題として残されているのは、「出社」という概念だろう。IT業界だと、リモートワークも増えつつあるけれども、やはりまだ出社に縛られているというのが現状といったところだろう。
たいてい、出社のアンチパターンは二つあって、「そもそも朝起きられないから遅刻するパターン」と、「朝起きられるのだけれども、出社までに精神のブートが間に合わずに、遅刻するパターン」がある。このようなことを書いている僕は後者のパターンである。そこで、これの改善策に「出社へのモチベーションを高める」というのがあるというのに気がついた。出社へのモチベーションを高めるには、出社したくなるようなことをすればいい。そこで、「出社準備完了」の準備をするという方法を取ることにした。
出社準備完了の歴史
その前に、出社準備完了の歴史みたいなのを書いておかないといけない。
元々「出社準備完了」とは、toby_netという人が、このブログの最初の画像を、毎日朝に貼り付けていたところが発端である。言い換えるならば、この「出社準備完了」の第一人者でもある。このミニマルな反復に、段々心を奪われ、自分でもやってみたいと思ったのがきっかけだった。最新の出社準備完了は以下の通りである。
— 人との繋がり (@toby_net) 2015, 8月 3
この出社準備完了、心を惹かれる人も多く、その「出社準備完了」の輪は広がりつつあるように思える。
— 気持ち (@VoQn) 2015, 7月 16
— 趣味はマリンスポーツです (@hitode909) 2015, 7月 13
出社準備完了をジェネレーティブ・アートにする
「アート」という体験が、「日常の非日常化を持ち込む」という機能があるとするならば、同様に出社という反復される行為を今ここで起きる一回性の事件として提示することも一つのアートということになると思う(ここの文章、よくわからなくても良い。俺も何を書いているかわからない)。
その中で、ジェネレーティブ・アートという領域がある。これは、暴力的に単純化してしまえば、「コードから自動的に画像を作り出す」ことを目的としたアートと言ってもいいだろう。そこで、自分はいわゆるメディア・アートでよく使われるProcessingをClojure上から使えるQuilというライブラリを使って、アニメーションを生成している。実際にどういう風に使えるかは、Qiitaに書いたので、それを参照して欲しい。
また、たまにライブコーディングみたいなこともやったりしている。
こちらも、Qiitaの記事を再掲しておく。
ちなみに、過去の動画もアーカイブされているらしく、過去のライブコーディングも見られるようだ。
出社準備完了ギャラリー
というわけで、過去に出社準備完了したアーカイヴを紹介する:
最近は、タスクが増えて多忙になりつつあるので、なかなか出社準備完了を準備することが出来なくなって大変なので、なんとか元のペースに戻していきたい。あと、GIF画像を大量に貼ると重くて、プレビューで3回くらいクラッシュした。
ちなみに、個別のコードに関してはgistにアップしているので、そちらを参考にして欲しい。
終わりに
このブログのエントリを持ってして出社準備完了としたいと思います。
皆さんも今日一日頑張りましょう。
参考文献
[普及版]ジェネラティブ・アート―Processingによる実践ガイド
- 作者: マット・ピアソン,Matt Pearson,久保田晃弘,沖啓介
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2014/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Processingについては、この本がいい本なのだけれど、普及版になってカラーではなくなってしまったのが難点。
Built with Processing[Ver. 1.x対応版] -デザイン/アートのためのプログラミング入門
- 作者: 田中孝太郎,前川峻志
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 109回
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これもよかった。
- 作者: B.マンデルブロ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/02/08
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 31回
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数学の本ではあるのだけれど、図版が楽しめてとてもよい。下巻とパラパラめくってみて、上巻のほうが、そういう図式とかに詳しい感じがある。こういう反復的な方法で、複雑な図形を作るという発想は、ジェネレーティブ・アートと親和性が強いように感じる。他にも「ちくま学芸文庫の数学シリーズ」からは、フラクタルの本が出ているので、そちらも読んでみたい。
- 作者: 朝倉直巳
- 出版社/メーカー: 六耀社
- 発売日: 1984/01
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
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たぶん、「反復」と「そのズレ」を利用することは、こういったジェネレーティブ・アートと相性がよいように感じる。そういう図版に溢れているので、とても参考になる。たまたま古本屋で見つけたもので、Amazonで調べたら、もう既に絶版みたいなので、興味ある人が買えばいいような感じもある。