韓国第5位の大手企業グループ創業者と息子2人は、親子間・兄弟間の争いを繰り広げた揚げ句、ロッテと共に美しい思い出を築いてきた韓国人たちに対し「告げ口合戦」を始めた。「告げ口合戦」の先頭に立っているのは、日本で生まれ育ち、日本のロッテを経営してきた長男・東主氏だ。東主氏は今年の初め、日本のロッテの全役職を解任され、先月15日には弟・辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテHD副会長(韓国ロッテグループ会長)に日本のロッテHDの役職まで奪われてしまった。その内幕は複雑だ。東主氏は悔しい思いもしただろう。しかし、父親が署名した文書、父親の肉声が入った録音記録、父親の動画などあらゆる手段を動員し、「ロッテの後継者は弟ではなく自分だ」と主張するのを見て、共感する韓国人はそれほど多くないだろう。
格浩氏が正常な判断ができない状態だというのは、さまざまな状況から証明されている。前日に「次男を許せない」と言った格浩氏は、3日に韓国に戻った東彬氏に会い、何事もなかったかのように「お前、どこに行っていたんだ」と尋ねた。そのような状態の格浩氏を担ぎ出して、自身の利己心を満たそうという試みはいかなる場合でも容認できない。ロッテという企業グループが経営権を持たず、株もほとんど持っていない親族たちによって左右されてはならない。法と原則が定める通りに経営されればいいのだ。
格浩氏は「巨人」という言葉が特に好きだった。韓国の人気プロ野球チーム「ロッテ・ジャイアンツ」の球団名も格浩氏が自ら付けた。格浩氏の長年の望みどおり、「巨人」の引き際は美しくなければならない。「巨人」の美しい人生のたそがれのため、息子たちも親族も、そして国民も格浩氏を支えるべきだ。