ロッテお家騒動:辛格浩会長、中国事業不振の次男を叱責

「今後は姿現すな」「なぜ中国で1兆ウォンも赤字出したのか」

ロッテお家騒動:辛格浩会長、中国事業不振の次男を叱責

 辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテHD副会長(60)=韓国ロッテグループ会長=は3日に韓国に戻った際、父でロッテグループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)ロッテホールディングス(HD、本社・東京)会長(92)に最後に会ったのはいつかと記者らに尋ねられると、「7月8日か9日ごろではなかったかと思う」と答えた。実際に会ったのは7月8日だった。それから韓国に戻った3日まで1カ月間近く格浩氏と東彬氏の親子は会っておらず、冷ややかな対立関係が続いていたことになる。

 東彬氏はこの日、父・格浩氏に呼び出されてひどく叱責(しっせき)された。東彬氏の兄・辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)元ロッテHD副会長(61)は番組インタビューで「父は弟をたたいた」とまで言った。叱責した理由は「なぜ中国で1兆ウォン(約1060億円)もの赤字を出したのか。なぜ報告しなかったのか」というものだった。ロッテグループ役員は「上場企業が投資損失を隠すことができるだろうか。中国で1兆ウォンの損失を出した件は何度も報告したが、東主氏と(格浩氏の長女で東主氏の異母姉)辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ福祉財団理事長、(格浩氏のおい)辛東仁(シン・ドンイン)ロッテジャイアンツオーナー代行が繰り返し報告したため、格浩会長が誤解してしまった」と言った。

 東彬氏も「何度も中国事業赤字の件を報告した。状況は良くなっている」と話したが、格浩氏は激怒し、「今後は姿を現すな」と大声で叫んだという。

 この出来事の後、格浩氏の周辺を掌握した東主氏側親族は、東彬氏や東彬氏側の李仁源(イ・インウォン)政策本部副会長、ファン・ガクキュ政策本部運営室長(社長)らの出入りを禁止し、13日からロッテホテル(ソウル市中区)34階にある格浩氏の執務室周辺の警護を強化、「高い壁」を築いた。

 東彬氏も父の意向に従わず、独自の行動を強めている。先月15日に日本のロッテHD代表取締役になり、16日にはこれを取り消せと言った父の指示にそむき、自身が日本のロッテ代表に就任したことを知らせる社長団会議を強行した。

 先月27日には東主氏側が格浩氏と日本に一緒に行き、日本のロッテHD本社で東彬氏をはじめとする取締役6人の解任を試みる「クーデター」を起こした。東彬氏側が翌日、緊急取締役会を開き、格浩氏を日本ロッテHD代表から外すことで兄のクーデターを封じた。

金徳翰(キム・ドクハン)記者
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