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 広島、長崎に原爆が投下されてから6日、9日で70年になる。悲惨な体験を語ることができる被爆者が減っていく中、朝日新聞社は全国の約2万2千人を対象にアンケート冊子を送り、京都府内の15人を含む5762人から有効回答を得た。回答者の平均年齢は81・1歳で、被爆60年の調査から8・7歳上がった。被爆者の、次世代に向けたメッセージを紹介する。

■「あんな悲惨な…」初めて記す

 左京区の藤井登志子さん(74)は4歳の時、広島市で被爆した。父は出征中で、母と6歳の兄、2歳の弟、生後9カ月の下の弟の5人暮らし。爆心地から約2・5キロ南東にある自宅近くの知人女性宅に遊びに出かけていた。