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 「ヒロシマの心」を届ける営みは、若者たちの間でも着実に広がる。原爆投下から70年になる6日、ディスクジョッキー(DJ)はラジオで「平和とは何か」を問いかける。

 大窪(おおくぼ)シゲキさん(36)は被爆70年の今年、FMラジオ局「広島FM」の午後9時からの1時間番組「9(く)ジラジ」で月1回、平和を考えるコーナーを放送してきた。高校まで大阪育ち。2007年に広島FMのDJになり、「温かい語り口が聞き手を勇気づける」と評判になった。

 「広島に縁もない自分が平和を語っていいのか」と悩むこともあるが、外から来たからこそ見えるものもあった。「君らが当たり前のように理解している『平和の大切さ』は当たり前じゃない。外へ発信してほしい」。聞いている若者たちに、そう伝えたいと思うようになっていった。