北海道新幹線開業プレイベント/棟方志功記念館開館40周年記念 棟方志功展 〜棟方志功-半世紀の芸業〜

青森が誇る棟方の真髄を一堂に世界随一のコレクションを誇る棟方志功記念館所蔵作品から厳選して公開 棟方志功記念館開館40周年記念 棟方志功展 〜棟方志功-半世紀の芸業〜

みどころ

 棟方志功は1903年青森市に生まれました。
 家業は鍛冶屋でしたが、生来「絵を描くこと」が好きだった棟方志功は油絵画家を志し、帝展入選を目指して上京します。独学で油絵の勉学に励んでいましたが、1925年第3回白日会展に「静景清水谷」という作品を出品し、公募展で初めて入選しました。
 1928年には油絵「雑園」を帝展に出品し、念願の初入選を果たしますが、この頃から板画を始めるようになりました。棟方志功は本来西洋のものである油絵を描くことに疑問を感じ、日本に浮世絵の伝統のある版画を始めたいと考えていました。これには、版画家・川上澄生の「初夏の風」という作品に感動を覚えたこと、またゴッホが浮世絵を高く評価していたことも影響しています。
 板画制作を始めてからの棟方志功はご存じのとおり「二菩薩釈迦十大弟子」をはじめ数々の傑作を制作し、国内外で栄誉ある賞を受賞しますが、1970年には青森県人として、また板画家として初めて文化勲章を受章しました。
 このたびの展覧会では、油絵を描き始めてからおよそ半世紀にわたる棟方の芸業の初期から晩年までの作品を、棟方志功記念館と合併した棟方板画美術館旧蔵の板画作品を主に展示するほか倭画、油絵、書など幅広い棟方志功の芸業を紹介いたします。また、棟方志功がアトリエで実際に板画を彫っていた座卓、彫刻刀などの道具類、板木なども併せて展示いたしますので、棟方志功の創作の一端を感じていただければさいわいと存じます。

青森市民美術館 展示作品のご紹介

禰舞多運行連々絵巻禰舞多運行連々絵巻 ねぶたうんこうれんれんえまき(部分) 1974年 倭絵・彩色 紙 34.3×1721.0cm
青森市の夏を彩る一大行事、ねぶた祭りを絵巻に描いた作品です。祭りの準備から始まり、跳人や「牛若丸と弁慶」のネブタ、太鼓などの囃しを描き、最後は青森の風景で終わっています。時間や空間の展開など、絵巻の形式を存分に生かした作品となっています。

▲ 禰舞多運行連々絵巻 ねぶたうんこうれんれんえまき(部分)

二菩薩釈迦十大弟子二菩薩釈迦十大弟子 にぼさつしゃかじゅうだいでし 1939年 木版 紙 各101.5×38.0cm
東京国立博物館で興福寺の須菩提像を見て十大弟子の制作を思い立ったそうです。棟方の言葉によると「下絵も描かず一週間で一気に彫りあげた」ということですが、実際は長い時間をかけて構想したようです。右を向いた像が5点、左を向いた像が5点あることや、足の表現も白黒5点としているなど、周到な準備をしていたことが伺われます。この作品は優れた新進洋画家に贈られる「佐分賞」を受賞したほか、昭和30年サンパウロ・ビエンナーレ、翌31年ベネツィア・ビエンナーレでグランプリを受賞した棟方の代表作として知られています。

▲ 二菩薩釈迦十大弟子 にぼさつしゃかじゅうだいでし

大世界の柵・乾
大世界の柵・乾 だいせかいのさく・けん 1969年 木版 紙 175.4×1284.0cm
棟方志功最大の板画です。乾坤二柵からなっていますが、二柵を併せると、全幅25メートルを超える作品です。裸婦や童子、動植物など大世界に誕生する声明を讃えるというテーマで制作しています。

▲ 大世界の柵・乾 だいせかいのさく・けん

大世界の柵・坤
大世界の柵・坤 だいせかいのさく・こん 1963年 木版 紙 175.4×1284.0cm
棟方志功最大の板画です。乾坤二柵からなっていますが、二柵を併せると、全幅25メートルを超える作品です。裸婦や童子、動植物など大世界に誕生する声明を讃えるというテーマで制作しています。

▲ 大世界の柵・坤 だいせかいのさく・こん

棟方志功記念館 展示作品のご紹介

第2期展示 棟方志功 半世紀の芸業 創作のひみつ

 1942年、棟方は初めての随筆集『板散華』の後記において、今後、自らの版画をすべて「板画」と呼ぶことを宣言しました。その理由について後にこう語っています。
「板画というものは板が生まれた性質を大事にあつかわなければならない、木の魂というものをじかに生み出さなければダメだと思いましてね。ほかの人たちの版画とは別な性質から生まれていかなければいけない、板の声を聞くというのが、板という字を使うことにしたわけなんです。」(「花深処無行跡」1963年)
 棟方にとって「板画」とは、絵を版にしたものではなく、「板から生まれた画」でした。単なる肉筆画の再現ではないとの思いから、数多く制作することは考えず、板画でありながら1枚しか摺っていないものも多くあります。木板画に特別な想いを込めた棟方は、壁画のようなダイナミックな大型作品や詩歌を彫り込んだ連作板画、繊細な線と点描による華麗な装飾表現、裏彩色など、独創的な表現で数々の大作を生み出しました。
 このたびの展覧会では、代表作《二菩薩釈迦十大弟子》をはじめ、鋸目のあるザラザラの板面をそのまま活かして制作した《道祖土頌》、板木に直接下絵を描いて制作した《運命頌》、拓摺による《空海頌》など、作品を板木とともに展示し、様々な彫りの様子や制作過程、裏彩色の効果など、棟方板画の特色をご紹介します。

黒裸女の柵
▲ 《黒裸女の柵》1962年

二菩薩釈迦十大弟子 羅睺羅の柵
▲ 《二菩薩釈迦十大弟子 羅睺羅の柵》1939年

運命頌 黎明の柵
▲ 《運命頌 黎明の柵》1951年

空海頌 陀里阿の柵
▲ 《空海頌 陀里阿の柵》1937年

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