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 安倍晋三首相は4日の参院特別委員会で、安全保障関連法案について「法的安定性は関係ない」と述べた礒崎陽輔首相補佐官を続投させる考えを示した。だが、野党は引き続き礒崎氏の辞任を求め、首相の任命責任を追及する構えだ。与党内からも、礒崎氏の続投に疑問の声が出ている。

 首相は民主党の小川勝也氏の質問に対し、「礒崎氏は自らの発言を取り消した。法的安定性の重要性は我々も説明している通り極めて重要で、礒崎氏も十分に認識している」と述べ、辞任は必要ないとの考えを示した。

 一方、民主党の枝野幸男幹事長は4日の記者会見で「到底納得できない。礒崎氏をかばう首相も同じ考え方と受け止めざるをえない」と批判。維新の党の松野頼久代表も党執行役員会で「今の政権は緩んでいると同時にある意味本音が出たと思う」と指摘した。野党は再度、礒崎氏の参考人招致を求めている。