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八代市プレミアム商品券販売混乱、責任どこに? 2015年08月04日

 割増率20%のプレミアム付き商品券の販売に際し、購入者が殺到して混乱した八代市は先月下旬、200万円以上の高額購入者が37人いたと公表した。健全な商品券運用のため市は不正使用に目を光らせるが、協力を求められた取扱事業者は困惑。市民からは市や議会の対応を疑問視する声が噴き出し、不満解消の糸口は見えない。(上田良志)

 市は7月4~6日に販売した商品券について、1人当たりの購入限度額を10万円と定めていた。しかし、代理購入を認めたことで、実際の購入は1人平均37万4千円に上った。さらに200~300万円は21人、300万円以上が16人で、最高は620万円だったという。

 ■個人情報

 高額購入者が相次いだことを受け、市は換金開始4日前の7月17日、商品券の取扱事業者に協力要請の文書を配布。大量使用があった場合、本来の商品券所有者の同意確認や情報提供を求めた。事業者に対しても設備投資目的などでの商品券使用や、違法性を問われかねない「自家換金」をしないよう注意を呼び掛けた。

 これに対し、小売店経営者の1人は「お客さんに、本来の持ち主の同意があるかなど聞けるわけがない」と困り顔。別の自営業の男性(42)も「口裏を合わせられたらどうしようもない」と話す。

 市は購入申請書を精査し、委任者名や住所を勝手に使うなどした不正には厳正に対処するとしている。だが、市内部には「市民を疑い、本来の購入者を問い詰めるなど、捜査権のない行政にできるのか」との声もあり、個人情報保護の点でも調査は難航しそうだ。

 7月22日の市議会経済企業常任委員会。委員から混乱した原因の徹底調査を求める声が上がり、高額購入者の氏名公表を激しく迫る場面があった。

 ■自嘲気味

 だが、こうした市議会にも市民の不満は向いている。市議会が市に「使い勝手がいいように」と注文を付け、リフォームなどの高額商品に適用できるよう後押し。関連予算を全会一致で可決したからだ。

 市内の無職男性(73)は「代理購入の制限をしておらず、制度設計を事前にチェックできなかったのか。混乱を見通せなかった議会の責任も重い」と憤る。市には、苦情や不正の情報が多数寄せられているという。

 一方、今回の混乱は市民自らが招いたとの指摘もある。大行列ができた販売日、列に並ぶ知人を探し、代理購入を頼む市民の姿が多数見られたという。

 「不正ではないが、確かにずるい人がいた。市のお粗末ぶりはもちろんだが、市民もモラルを問われた騒動だった」。市民の間では、こんな自嘲気味の受けとめも出ている。


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