日本のロッテホールディングス(HD、本社・東京)の経営権をめぐり、創業者・辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏(92)の長男である辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)元ロッテHD副会長と次男の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテHD副会長(韓国ロッテグループ会長)が対立している問題で、KBS、MBC、SBSのテレビ局3社は2日「次男を後継者と認めていない」といった内容の格浩氏の発言を収めた映像を報じた。東主氏側がこの日午後に撮影し、提供したものだとしている。
格浩氏は映像で「私が次男の辛東彬を韓国ロッテ会長、韓国ロッテホールディングス代表に任命したことはない。ロッテグループを育ててきた父である私を排除しようとする…(辛東彬を)到底理解することはできず、容赦することもできない」と述べた。また「辛東彬の目を見えなくし、耳を聞こえなくさせた参謀たちを残念に思う」とも語った。
だが、この発言は事実にそぐわない部分があり、波紋を呼んでいる。格浩氏は東彬氏を韓国ロッテの会長に任命したことはないと述べたが、2011年に副会長だった東彬氏を会長に昇進させたのは格浩氏自身の決定だった。格浩氏が言及した「韓国ロッテホールディングス」という会社も存在せず、格浩氏の判断力と真意に疑問を呈する声もある。ロッテグループ側は「高齢の格浩氏を利用して法的に効力のないメッセージを公表したことに対し、法と原則に基づき厳しく対処する」としている。