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プロマンガ家さんにメディアの作り方を読んでもらった感想『……ブロガーとして生きてく覚悟はまだ』となった話

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こんばんは、電子書籍の紹介だけで生計をたてています(kindou.info)でございます

昨日書きましたプロマンガ家のためのメディア作り論について、実際にマンガ家の緒方ていさんに読んでいただき意見交換をしてみましたのでその結果をば。

結論から言えば、大筋で必要性を認めつつも『……ブロガーとして生きてく覚悟はまだ』ということでした。そりゃそうだ(笑)

マンガ家のプロモーションってビジネスチャンスのある分野とは思いますが、王道は作品をつくること。ただし、全くしないというのも問題ということで、色々考えていきたいご様子。いざ本気でやるとなると大きな一歩すぎますからなぁ。

そして、わたしに期待されている部分として方針策定とかメディアの設計的ないわゆるコンサル的な話も頂いたのですが、この辺、お金がからむ分野なんで詳しくは書けませんけども、月額でフィーをもらってよりも、きんどうをやってるだけの方が圧倒的に楽でもうか(ry

まぁ、そんな話を今夜は掘り下げつつ、現在連載中という『ラフダイヤモンド』を献本頂いたのでそちらのご紹介。

「プロマンガ家のためのメディアの作り方」をマンガ家が読んでみた

昨日書いた記事ですね。これを基に2時間近くお話してたのですが、要約すると「元連載マンガ家やメインストリームから若干外れたところにいる方、アプリ系などこれからのマンガ家さんには間違いなく必要な取り組みです。いやがる編集者がいるのも事実ですが、許可がでるなら絶対にやったほうがいい。ただ、ここまで出来るかは別問題。やれば上手く行く、というのはわかるのですが……」という話。

緒方ていさんの場合、創作活動しつつマンガ学校の講師して毎日ブログに2時間向き合うのは時間が……的な。そりゃそうですわ。

でもまぁ、メディアプロモーションって誰もできないから上手くやれば成功する余地があるって話ですからなぁ。あれよね。ダイエットや筋トレみたいなもんで、やれば成果が出るし人生を良くするかもしれないけどそこまで頑張れないよね!という、ちょっと違うけども、まぁ、そんな感じで。実際、お金を払ってガチで作りこむのはライザップに似ている気がするんよねぇ。

そんなわけで、自然とわたしに期待される役割としてコンサル的な話にもなるのですが、わたしはただ自分のサイトをのんびりやっていたい……。実際、人のブログの面倒を見るよりも自分のサイトをいじくり回してる方が効率いいんですよねェ。それで生計たててますし、やりたいからメディアを作ってるわけで。変な利害関係者がいない分ストレスもないですしね。自サイトのユーザーさんに役立つことだけを意識すればいいんだぜ。

でもまぁ、緒方ていさんだけでなく他のマンガ家のさんにこれから必要なことかも!ということではあったので少しだけ踏み込んでビジネス的な見解をお話しました。契約形態としてはたぶん次の3つになるかなと思う。

1.初期費用+月額報酬固定型。

普通のWebサイト製作とサポートですね。月額報酬を厚めにしてWeb専門のアシスタントという役割。これはマンガ家さんにとって金銭的に痛いが、バックレられても問題ないから担当者としては安心できる。マンガ家とアフィリエイターとお互い不安定な生き方だとしてもお金周りはキッチリしたい。

2.完全成功報酬型

上記が『いくらだったら引き受けられるか?』ということで、総額が個人事業主としては厳しい額になっちゃったのでもうちょっと現実的にということで、割り切ったのがこちら。

金銭的に苦しいマンガ家さんを全力で応援しよう!という夢を共有するタイプですね。

ホントにわたしが提案したとおりに馬力を発揮してくれて、フルにやりきれば広告料+アソシエイトで数ヶ月でモノスゴイ数字が作れるハズなんですよー。……なんて夢を見るのはいいのですが、初期費用を抑えて契約しても『やっぱブログかけない><』『Twitterで小まめにつぶやくの無理』とか言われてお互いフラストレーションになりかねないので難しい。わたしはブラックな人間なので要求するノルマが厳しすぎるという。

3.折衷案 初期費用+成功報酬折半型

最低限のお代をいただいてお互いの体裁を整えつつ、ご本人の頑張りに期待する。一番現実的なんだけど、これって一番書き手が諦めやすいんですよね。お金を最低限払ってる分義理も果たしてますし。日々の忙しさから更新をサボり……という心配がある。

最終的に諦めるなら、そもそもやる必要はないかなと。先の記事でも書きましたが更新されない・戦略の無いメディアは不要と考えています

なのでまぁは『……ブロガーとしては生きてく覚悟がまだ』という話につながります。エラソーなことではあるのですが、わたしもこれだけで生計立ててるのでやるからには必死になってもらわないと困るんですよねェ……。

わたしの見解:ブログコンサルに依頼するより、本人が頑張ったほうが面白いメディアができる

わたし自身、電子書籍を使ったアフィ屋さんとしては日本で唯一の専業じゃないかと思いますが、ブロガーとしてもプロモーターとしての実力もそんなに高いわけでもないので、適任とは言いがたい。ただし、どこが成果を出せるかは正直わかりませんけど今後プロモーションに強いとうたう専門のエージェントや編プロがビジネスとして台頭しそうだなぁという印象

実際電子書籍のプロモーションを請負います!的なところは色々ありますが、ただ……強くはいいませんが、いやぁどうかなぁ……。

個人的には中途半端にわたしみたいな胡散臭いアフィリエイターやブロガー、エージェントに『できない!』と最初から頼むよりも、当事者が本気になるのが遠回りでも正解じゃないかな

もし頑張りたいというマンガ家さんはとにかく自力で勉強しつつ、ある程度習慣化されてきたら本格的なテコ入れを考えるというのがベターかなというのがわたしの意見。

マンガを連載させるとはまた別能力ではありますが、これはこれで面白い領域ではあります。なにより、今後でてくる若い世代はコレをナチュラルにやってくる可能性がありますから。

また、最後に『ラフダイヤモンド』の献本を頂いたので、緒方ていさんのTwitter活動とあわせてご紹介

ベテランマンガ家・緒方ていの実際の経験を活かした実践系創作マンガ『ラフダイヤモンド』既刊2巻まで発売中です

[まとめ買い] ラフダイヤモンド まんが学校にようこそ

緒方てい(著)

内容紹介
連載が終わったばかりの高校生マンガ家・高槻勇斗。普通の学生として青春を取り戻そうとした矢先、マンガ家の幽霊・天王寺あきらと出会う!! さらに専門学校のマンガ学科から講師の依頼がきて…!? 夢に向かって奮闘する若者たちの物語が始まる!!


本作は集英社の実験的なマンガアプリ『ジャンプ+(サービス終了)』から現在の『ジャンプLIVE』という完全デジタルネイティブな媒体で連載している作品。そのため、ほとんど知られていないという不遇な立ち位置。

ただ、内容に関しては実際に、緒方ていさんのマンガ講師としての経験や、アミューズメントメディア総合学院大阪校など専門学校への取材など準備に5年の歳月をようしたという意欲作

マンガ創作そのものに興味の無い方向けでも楽しめるように強烈な個性を持つキャラクターをはじめ、定評のあるお色気にファンタジー要素ありと……かなーり色々詰め込んでいます。現実的な創作ノウハウと突飛な登場人物があわさって、勢いが超電磁スピン気味なのが気になるところ。

連載媒体がアプリ系なのでとにかく1話ごとに強く特徴をださないと難しいんですかね? マンガ専門学校やマンガ家の仕事について興味があるという方には実りある作品ですね。現在2巻で、もうすぐ3巻がリリースされるそうです。

また、本誌の連載とあわせてTwitter上でマンガ創作ノウハウを公開する【リアル授業備忘録】という活動もされています。こういう活動が連載とあわさってプロモーションにつながっていくというのは面白い取り組みですね。最後に人気のツイートをご紹介します。