和風総本家「東京老舗を支える職人たち」 2015.07.30


旬の小鉢が大好きな豆助
豆助きょうは今が旬のあれを使った小鉢よ
その小鉢とは?
それは…
そう烏賊を使った小鉢
その烏賊の歯ごたえを存分に堪能できるのが濃厚なウニとあわせた…
「日本人でよかったぁ」心からそう思わせてくれるこれぞ旬の小鉢
あなたできたわよ
日本っていいなぁ「和風総本家」のお時間です
その町並みを彩るのはいくつもの老舗の揺るぎなき伝統の技と味
それはさまざまな道具や人の手によって生みだされてきました
そこで今夜は…
職人さんの知られざる努力と技に迫ります
今をさかのぼることおよそ400年前徳川幕府の誕生とともに発展した日本橋
現在も江戸時代から続く老舗が軒を連ねます
その中の一軒…
そう千疋屋総本店
創業以来181年
果物同様選び抜かれてきたのがそう道具
手になじむまで手入れされた道具があってこそ果物のいちばんおいしいところを無駄なく美しく
今も変わらぬ幸せを人々に届けているのです
一方こちらは…
無数に開いた穴から手作業で果汁を搾り取るのはなめらかな口当たりにこだわる千疋屋ならでは
個性的なフルーツポンチの器は…
まさにどれもがこだわり抜いた道具ばかり
そんな老舗を支える職人さんが新潟県にいました
早速職人さんが用意したのは…
これを機械でプレスしていくと…
出来上がったのは丸みをおびた…
これは…?
2つ目のパーツはまた別の工場で
使うのは長さの異なる…
その先端同士を組み合わせたかと思うと…
さらにこちらの機械で…
その先端を丸く加工していきます
さらに3つ目のパーツはこの丸い板から作られます
次々とプレス機から現れる半球型
それは日本初のフルーツパーラー千疋屋の定番メニューを作る際絶対に欠かせない道具
まずは半球型と最初の手持ちのパーツを合体します
実はこれ手で握って使うための取っ手の部分
最後に先ほどの曲線のついた棒が半球型の内側にくるようはめ込みます
もうお分かりですね
作っていたのはアイスクリームを盛りつけるアイスクリームディッシャー
組み立てて完成ではなく最後の大事な仕上げが残っていました
それはアイスクリームをはがすヘラの動きの調整
よく見るとここには隙間がありますがこちらにはないためひっかかっていたのです
もともとヘラはまっすぐな棒を曲げた物
そのため…
ヘラと枠の間に均一の隙間を作らなければいけません
作業前に比べると隙間の違いは歴然
細やかな仕事が生み出すなめらかなこの動き
それは老舗・千疋屋自慢の7種類のフルーツアイスを美しく盛り付けるために決して欠かす事はできません
その作り手の確かな仕事を誰より知っているのはそう老舗の職人さんです
丹精込めて作られた道具はフルーツを宝石へと変える陰の立役者でもあるのです
所変わって都心のオアシス日比谷公園
明治36年この公園の開園とともにオープンしたのが洋食レストランの老舗「松本楼」
夏目漱石や松本清張らの小説の舞台にもなり多くの著名人に愛されてきた味は今も健在
漱石が愛したステーキ
そのほかこれぞ王道の洋食という味で人々を楽しませてきた松本楼
この老舗レストランに欠かせない物を作る職人さんが静岡にいるということでおじゃましてみると…
材料となる鉄の棒を加工中
スイッチを入れると鉄の棒が出てきて棒の先に穴を開け始めました
削りやすくするための油をかけながら穴を開けたら…
今度は外側を削ります
その時間およそ1分ほど
こうしてできあがったのはボタンのようなもの
これをさらに加工していきます
ここでもやはり油が必要不可欠
回転した刃は小刻みに動きながら少しずつななめに溝を入れていきます
こうして外側に溝がついたものと内側に溝がついたもの…
最終的な組み立ては同じ静岡県のこちらの工場で行われます
まずは先ほどの外側にギザギザが刻まれたパーツに棒を取り付けてから…
さらにもうひとつの輪っかのパーツとドッキング
これが老舗レストラン松本楼に欠かせないもの?
その疑問がいよいよ明らかに
穴の開いた木の中心に先ほどのパーツを固定します
最後に木製の丸いパーツをつければみなさんご存じのこの道具
そう…
こちらは胡椒挽きでトップシェアを誇る会社
ニーズに応じたさまざまなタイプの胡椒挽きは実に300種類以上
プロのシェフから一般家庭まで多くの人に愛用されています
松本楼もその一軒
料理には欠かせない大切な道具の一つなのです
28年たっても変わらない使いやすさ
そんな胡椒挽きを作る職人さんのほかにも松本楼の料理を陰で支える職人さんがいます
旧東海道を少し入った所に職人さんの工場はありました
なんとも味のあるたたずまいに見とれていると…
中からひょっこり職人さんが登場
ここであなたに質問
こちらの方…
次の3つをヒントにお答えください
これで加工します
これは材料
さらにこんなヒントが…
私と同業者がもう1軒ありますかねもうそのくらいで全国をまかなってるんですよ
(スタッフ)そうなんですか!?えぇ
一体な〜に?
さぁ本日の「和風総本家」は東京老舗を支える職人さんでございますということでクイズにまいりたいと思いますけれども何をどういう形で松本楼さんを支えているのかという問題なんですが銀です…シルバーですはぁ〜キレイに言いましょう銀はシルバーですこれでも松本楼で使ってるってことは洋食に使う物ってことですか?
(椿姫)おぉ鋭いまぁ考え方としては否定はできないですねハッキリ言えよどっちなの?厳しいいいアプローチをされてると思います一般家庭にはあんまりない?いやそんなことは…皆さんが皆さんお持ちというかかかわっているかどうかはわかりませんがいや一般庶民…やっぱり欽ちゃんファミリーという考え方で?小堺さんはね本当にいちばんお世話になってる先輩というかねおかしいなぁではいっせいに答えをお出しください梅宮辰夫さんからいきましょうだいたい銀って言ったらねスプーンですよスプーンをお作りになっている職人さんということでよろしいでしょうか?そういうことですそうなんだけどだけどやっぱり松本楼の特注の物…
(椿姫)いいスプーンってことですよね?小堺さんいきましょうかカレーとかハヤシライスをライスとは別に1個ねくるやつがあるじゃないですかあの皿じゃないかなと東さんいきましょうはいこれは小堺さんと一緒?たぶん一緒だと思いますねそうですね〜おしまいに椿姫さんいきましょうかはい料理でどこまでふるいを使うかわかんないんですけどデザートとか最後にね仕上げにそうですよね〜!スプーンに絶対の自信を持ってる
(笑い声)
何をする職人さんなのでしょうか?
持ってきたのは年期の入った食器の数々
実はこれ老舗レストラン松本楼で長年使われていた物
表面が酸化し銀の輝きを失ってしまいました
その中の一つ職人さんが手にしたのはスープなどを入れてサーブする「スープチューリン」
30年ほど使用しかなり汚れや凹みが目立ちます
職人さんはこの食器をどうするつもりなのでしょうか?
まずは金槌を手にすると内側を叩き始めました
ほかの食器とぶつかってできる小さな凹み
それを直すために内と外から叩いていきますがただ叩けばよいというわけではありません
そこから穴があくことも
こうして根気のいる作業を繰り返すこと丸1日
その表面に驚きの変化が
デコボコしていたその箇所はご覧のように滑らかに
すっかり凹みも消えたところで今度は機械で磨いていきます
しかしこれもただ磨けばよいというわけではありません
この30年間に…
研磨を重ねることで厚みも減り一歩まちがえば穴が開きかねない状態
こうして地道な作業をくりかえしていくとくすんでいた表面に職人さんの顔が映りこむほどピカピカに
しかし食器の形はさまざま
なかでもナイフなど模様が彫ってあるものはその模様を消さないように細心の注意を払いながら磨いていきます
最後の仕上げに欠かせないのが銀の板
こはく色の液体の中に入れるときれいに磨かれた「スープチューリン」を沈めゆっくりと泳がせます
これは銀メッキをほどこしているところ
電気分解された銀の板の成分を製品に付着させ…
最後にもう一度表面を磨けばできあがり
みなさんもうお分かりですね
正解は古くなった…
何度となく職人さんのもとにやってきた30年ものの「スープチューリン」は今ふたたび生まれ変わりご覧のような美しさに復活しました
磨き直せば美しい輝きを取り戻す銀食器は欧米では一生ものといわれこうした職人さんが必要不可欠
職人さんは松本楼のほかにも帝国ホテルやホテルニューオータニなど名だたる名店で使われる食器の再生を60年にわたり続けてきました
松本楼とも50年以上の付き合いになるそうです
はいお願いしますはいいつもありがとうございます期待していただいてありがとうございます
老舗の銀食器の美しい輝き
それは日本の文明開化を支えてきた職人さんの誇りと技の結晶でもあるのです
正解は「銀食器を再生する職人さん」でしたうわ〜むずかしい!むずかしいいやいやいや「銀は材料です」ねほんの一部だよね?ほんのほんの
(笑い声)そうなんですよそうなんです
(笑い声)
かつての五街道の起点・日本橋
街を行き交う人々の胃袋を今も昔も満たしてきた老舗は数知れず
おそばに天ぷらさらにしゃぶしゃぶなど東京が誇る名店ぞろいのこの街で…
この時期その老舗には欠かせないある物を作る職人さんが静岡県の西伊豆にいました
この方がその職人さんの1人
手には三角の形をした奇妙な物が…これは?
これが日本橋の老舗とどんな関係があるのでしょうか?
マンガを使うのは海のよう
船には無数のマンガが置かれているではありませんか
このたくさんのマンガとともに海へ繰り出すと職人さん次々と海へ投げ入れていきます
そのロープの張り具合を確認しゆっくりと舵をきること15分
その言葉を合図にマンガがつながったロープを引きはじめましたすると…
なんとマンガには赤いものがびっしり
実はこれ夏が旬のある海藻
その赤いものを取り除くとふたたびマンガを海の中へ
水深5mの海底まで達したところで…
船の動きに合わせ底に生えている海藻を採っていきます
ちなみにマンガとは…
それにしてもこの海藻が日本橋の老舗に欠かせない物?
今度はその海草に水をかけていきます
これを1日に繰り返すことなんと5回
赤かった海藻はご覧のように変化
東京は板橋にある工場で次の工程へと進みます
すっかり色が抜けた海藻を鍋の中へ入れていきます
実はこれ沸騰したお湯
このまま煮込むとはいえそう簡単な作業ではありません
実はこれは口にするもの
食感が変わってしまいます
熱い湯気が立ちこめるなか一時たりとも目を離すことはできません
オーケーのサインは煮汁の色合い
ほんのりあめ色の状態が引き上げの合図
実は使うのは海草ではなくその煮汁
ずらりと並んだ四角い箱へ流し込みます
もう分かりましたよね?
おぉ〜!キレイ!
豆助も大好きな物よ!
日本橋の老舗に欠かせない物とは何なのでしょうか?
この煮汁を一晩かけて冷ますと…なんと真っ白に!
しかもそれを箱から出すと…
液体だったはずの煮汁がプルンプルンの状態に変化
ここまで来たら完成はもう間近
機械にいれるとあっという間に出来上がり
こうして作られるもの皆さんもうお分かりですね?
暑い夏にピッタリのどごしすっきりの寒天
マンガで獲っていたのは寒天の原料となる天草
職人さんは戦前から業務用寒天を専門に製造する会社の3代目
卸先は有名甘味店や大手スーパーなどさまざま
その中の一つが創業から178年日本橋の初音
江戸時代から多くの人に愛され5代目古今亭志ん生も足しげく通った名店
職人さんはその老舗の寒天を…
こんにちは〜毎度お世話になりますありがとうございます…どうもはいどうも
できた寒天は7代目の女将さんが…
女将さんいかがですか?おいしい大丈夫ですか?ありがとうございます
寒天以外は女将さんの手作り
ここまで手作りにこだわっているのに…
ありがとうございますホント
煮込み方で食感が変わる繊細な寒天
常に同じクオリティーの物を作るのは至難の技
あえてその道のプロに依頼するのは老舗の味を守るための大事なこだわりの一つなのです
東京の下町の代表格…
往年のスターはもちろん多くの人に愛され続けるその理由は名店と呼ばれる数多の老舗の食事処
天ぷらにすき焼きうなぎにどじょう人懐っこい笑顔を添えた江戸の粋な味が勢ぞろい
そんな食べ物はもちろん浅草名物がずらりと並ぶ老舗の商店
その中のある老舗に欠かせない物を作る職人さんが大阪にいました
こちらの工場で職人さんが準備しているのは何かの液体
その正体は溶かしたアルミ
待つこと10分
崩した砂の中から現れたのはなんだかどこかで見たことあるような形の物
さらに余分な部分を削っていくとますますどこかで見たことあるような物
しかしよく見ると先端部分がT字になっています
そしてもう一つの大事な材料が50cmほどの長さにカットしたステンレス
これを機械にセットすると…
瞬く間にまん丸になってしまいました
ここであなたに質問
これらのパーツを使って作る…
はぁ?今度は浅草の老舗を支える職人さんが大阪におりました
(椿姫)食べ物系ですか?でもね…まあ玩具だったりとかねそういう道具というかそういうのもありますからあれねたぶんね…
(椿姫)ステンレスの?
(椿姫)ほ〜ステンレスの中に食べる物を…
(梅宮)なんか入れてたとえば…
(一同)あ〜えーとですね…
(椿姫)えー!
(笑い声)おい…
(笑い声)あえてヒントを加えさせてもらえるんならばまあ梅宮さん萬田さんお世話になってますえぇ?お〜お世話になってる?ではみなさん答えをお出しくださいゆかたの柄をつける物…
(梅宮)なんとなくね浅草っていうのとなるほど今のシーズンからいうとということもあってなるほど小堺さん輪っかであの輪っかの…あったじゃないですかあそこでこうカツラの形を作ってツマミのほうで成形とかをしていったりするのじゃないかな…
製品の仕上げは大正10年創業のこちらの会社で
この道64年の職人さんが手がけます
まずはハサミのようなパーツに定規を使って印をひとつ
そうこれは何かを測るもの
中心のズレは絶対に許されないのです
こうして作られるハサミのようでそうではないこの道具と浅草との関係は?
豆助は見たことあるかしら?
ハサミのようでそうではない測るための道具の正体とは?
別の職人さんにバトンタッチすると
機械にハサミのようなものをセットし先端の部分を削りはじめました
しかし削るのは真ん中だけ
ますます奇妙な形になったところでステンレスでできた丸い輪っかが登場
それを先ほど作った凹凸の部分に重ねネジでしっかりと固定していきます
こうして作られる浅草の老舗に欠かせない物とは一体何なのでしょうか?
いよいよここからが仕上げ
無数の数字が刻まれたパーツを取り付けます
最後に針を取り付けて完成…ではありません
今度は輪っかのまわりにメジャーを巻きつけ少しずつずらしながら目盛りの数字を確認していきます
たとえば外形が53cmだった場合針も53cmを示さなければいけません
測りである以上少しの狂いも御法度
目盛りと針がピタリと合うまで少しずつ微調整していくのです
こうして時間をかけ手作業で作られる測るもの
みなさん何かお分かりになりました?
しかしこれ…
ところで豆助こんな日本の地名知ってる?
岩手県にあるこの町
水源が豊富で水が多く湧きでたことからこの地名が生まれたといいます
「生まれ出る」と書いて…生出
もしよかったら覚えておいてください
このハットサイズリングの使い道とは?
この道具が使われているのは浅草に店を構えて67年銀座に本店を持つ「トラヤ帽子店」
浅草好きだった小説家永井荷風も常連だったりと多くの著名人に愛されてきました
さてその使い道は?
はいかしこまりました
ハットサイズリングは…
実はこの道具現在作っているのは日本では先ほどの職人さんたちだけ
後継者がいない今80歳近い2人がハットサイズリングを作れる最後の職人さんです
老舗の名をけがさぬよう必死に守る職人さん
そしてそれを陰ながら支える職人さん
そんな方々の思いが1つにつながっているからこそ私たちは至極の味や製品に出会うことができるのです
東京の老舗っていいなぁ
というわけで全員不正解です
(椿姫)全然ダメ〜お下げいただきましょうわかるわけないよ
(笑い声)でもちょっと粋な道具じゃなかったですか?すごいあんな…すごい道具があるもんだねこれね2015/07/30(木) 21:00〜21:54
テレビ大阪1
和風総本家「東京老舗を支える職人たち」[字]

大追跡!東京老舗を支える職人
究極の食感!寒天作り
老舗パーラー(秘)道具&
密着!洋食器再生の匠

詳細情報
番組内容
日本初のフルーツパーラー。果物を美しく、おいしく提供する為に必要な道具を作る職人さんとは?
その他、老舗レストランに欠かせない食器を磨き、再生する職人さんや日本橋の甘味処を長きに渡って支える、ある材料を作る職人さんなど…歴史と伝統を守る老舗で活躍する陰の立役者をご紹介。
出演者
萬田久子
東貴博
梅宮辰夫
椿姫彩菜
小堺翔太

【進行】
増田和也(テレビ東京アナウンサー)
音楽
【音楽】「和風総本家」テーマ曲 縁の詩(えにしのうた)、一心(いっしん)
【作曲・演奏】上妻 宏光、KOBUDO—古武道—feat.上妻宏光
ホームページ
http://www.tv-osaka.co.jp

ジャンル :
趣味/教育 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – クイズ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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