1世界を変える魔法!アルゴリズミ子研究所「カーナビ編」 2015.07.30


また遊びに来てね!
(3人)バイバーイ!あれ?行き止まりや。
おかしいな〜。
このままやったら仕事間に合わへんな。
え〜…しょうがないか。
女神様〜!うわ〜!まぶしい!うわ〜!ようこそアルゴリズムの世界へ!私はアルゴリズミ子。
世界を便利にする方法なら何でも知っている女神です。
もしやこのカーナビが必要な状況では?そうなんです。
下さい!お断りよ!え〜っ!それが私のモットー。
さあ!アルゴの修行場へ!はいはい。
行きましょか。
今や多くの車に装備されているカーナビ。
目的地を入力するだけで瞬時に最適なルートを示してくれます。
無数に存在する経路の中からなぜあっという間にルートを見つけられるのか?それはカーナビの中に入っている私アルゴリズムのおかげ。
複雑に見える動きも元は人が考えたシンプルな手順で出来ています。
世界を変える魔法がある橋本環奈の…アルゴリズミ子に導かれ有野さんがやって来たのはアルゴの修行場「網の目ルート地獄」。
こちらがアルゴの修行場「網の目ルート地獄」になります。
スタートからゴールまでにさまざまな道が分岐しているんです。
この道から最も早く着くルートをより素早く見つけ出す方法を考えて頂きたいと思います。
今回もこの箱サマを使って命令を出せばアルゴ隊の皆さんが有野さんの指示どおりに動いてくれるという事です。
じゃあ好川にスタートの位置をTの位置まで持ってってもらおうかな。
2分で着くからさ。
あっ取れない?一応毎回やってくれねんなあいつ。
ありがうございます好川さん。
でも好川が一番はまったアイドルはモー娘。
らしいです。
え〜っ!改めて今回の試練のおさらいです。
スタートからゴールに最も早く着くルートを素早くかつ正確に見つけます。
アルファベットは「分岐点」。
オレンジの線が「道」ですが書かれている数字に注目。
距離ではなく「所要時間」です。
短い道でも渋滞などで時間のかかる道もあるので要注意。
果たしてアルゴ隊にどういう命令を出せば最短ルートを素早く探し出せるのか?カーナビを中で動かしているのが私アルゴリズムの箱サマ。
私の顔面の穴に基本となる命令を入力すればその指示どおりに動作させますよ。
今回箱サマに命令できる手順は3つまでになっています。
考えるのが苦手な有野さんのために最初と最後の命令は教えちゃいます!ありがとう!3つの手順のうち1つ目は「スタートとゴールを確認」。
3つ目は「ルートを決定」です。
間に入る2つ目を有野さんに考えて頂きたいと思います。
無理くり3つ作らんでもよかったんちゃうの?候補となる3つのピースをご用意しました。
じゃあまず候補1。
1つ目はこちらです。
「早い道を順に選ぶ」これはスタート地点から順に次の分岐までの所要時間を比較して早く着くルートを順に選んでいく方法ですね。
スタートから次の分岐点までとにかく早く着く道を順に選んでいく方法。
確かにこれなら早そうです。
2つ目。
これはスタートからゴールに行く事ができるあらゆるルートをまず洗い出してその所要時間を足し算して比較する方法になります。
あ〜っコンピューターっぽいじゃん。
全てのルートを洗い出しその所要時間を比較して最短ルートを決定するもの。
そして3つ目。
これはスタートから近距離の範囲までで一旦区切ってそこまでのルートで所要時間を比較。
これを繰り返していく方法になります。
2番みたいに全部を洗い出すんじゃなくてちょびっとずつ計算していくって事。
適当な範囲を定めてそこまでで比較する方法です。
カーナビのアルゴリズムすなわち近道探しのアイデアとして最もよいやり方とは?シンキングタイムスタート!チャチャチャチャン。
え〜っ…。
はははっちょびっとだけ音楽くれんねんなあ。
早い道を順に選ぶっていうのは見た感じで言うと…スタートの位置でしょ。
で一番早いのは1分のKやん。
Kです。
でその次にNかAかに行くとNの方が短い。
そのあと3分と2分のやつOとEで言うたら。
でEに上がるでしょ?1分4分2分で7分かかる。
でEに行くんですよ。
でもスタートの位置から言うとEまで2分で行ける。
2分で行けちゃいますね。
効率良さそうで良くないと思うんですよね。
良くないっていう事ですね。
なるほど。
で考えたらこれ。
なぜでしょう?カーナビゲーションシステムですよ。
はい。
コンピューターが入ってるんですよ。
だから計算は得意やと思うんですよね。
タラララ…って。
足し算をすぐできちゃうという事ですか?僕車乗るんですけど。
お〜っはい。
目的地を設定したら検索中みたいなのが出てクルクルクルーって考えてる間に計算をワーッてやってると思うのね。
足し算を全部やっちゃってるっていう事ですね。
「全ルートの所要時間を比較」。
それでは実行してもらいましょう!えいっ!アルゴ隊早速ゴールまでの全てのルートを洗い出し始めました。
これがまず1本目。
ここからは早回しで見てみましょう。
2本目。
3本目。
このように途中までは同じで最後の分岐が異なるなどルートは無数にありそうです。
うわ〜真面目やな。
全ルートを比較しますからね。
ルートの書き出しと所要時間の計算に追われるアルゴ隊。
想像以上に手間のかかる作業のようです。
うわ遠回りですよ。
すげえ遠回りやん。
もうこの選んだやつミスでいいからさ。
けなげやなコンピューターって。
有野さんこれはさすがに時間がかかり過ぎですよ〜っ!有野さんが選んだ方法は確かに見つけられなくはないんですが間違いです。
え〜っ!正解はこちらです!はい。
そうなの?「アルゴ隊さんたち」に改めて…。
「アルゴ隊さん」じゃないの?アルゴ隊さんを動かしてみましょう!えいっ!
(アルゴ隊)A!スタートからAまでの時間2分。
しゃべんねや。
ははははっ。
この方法ではまず適当な範囲でエリアを区切りその中で所要時間を比較していきます。
実はこれには大きなメリットがあります。
(アルゴ隊)ここに注目!N!O!Nを通ったOまでの所要時間7分。
F!O!Fを通ったOまでの所要時間5分。
比べるとスタートからOまでの最短時間は5分。
よってOまでの最短ルートは「スタートEFO」。
あ〜なるほど「このルートがいいよ」っていうのを一個一個絞ってくんや。
スタートから「EFO」より「ENO」の方が明らかに時間がかかる事が分かります。
このルートはこの時点で切り捨て。
実際にはこの作業を繰り返します。
スタートから手近な範囲までで比較していき時間のかかるルートを次々と切り捨てていきます。
その結果浮かび上がったルートが…。
(アルゴ隊)スタート!EFOPQRSTゴール!あっ万歳。
万歳万歳。
万歳してる。
この切り捨てによる近道探しの手法を「ダイクストラ法」と言います。
さすがは好川さんノーミスであっこまで行けたね。
さすがです。
(拍手)今回も私たちにアルゴリズムの面白さを教えて下さる助っとをお呼びしています。
プログラミングの事なら何でも知っているゲームデザイナーの森川幸人さんです!よろしくお願いします!人工知能をテーマにアルゴリズムを駆使した家庭用ゲームを制作。
テレビ番組のキャラクターデザインも手がけるマルチクリエーターです。
何でも知ってますから。
強調しますねそこは。
そこそこで。
これ実際にカーナビでもほんまに使われてるんですか?
(森川)そうですね。
これがないととてもじゃないけどきちっとカーナビゲーションできないという事ぐらいですね。
でも全てのルートを探して計算すると時間かかり過ぎるってあったじゃないですか。
でも今のコンピューターならすぐ計算とかできそうですよね。
簡単な気がするんですけど。
例えば将棋盤とか囲碁の盤みたいな方眼になったような道を考えてもらって左の下から右上に行くルートっていくつあるかっていうような計算をするんですね。
縦11本横11本の碁盤の目があるとします。
この碁盤の目でスタートからゴールに向かうとして同じところを2度通らない道順は何通りあると思いますか?100?1,000?実は…。
億や兆よりはるかに上の穣!コンピューターでも1から数えさせると途方もない時間がかかるんだとか。
11×11ぐらいになると290億年かかるんです。
速いコンピューターでやっても。
計算がですか?290億年ですか?この宇宙出来て138億年ですから宇宙が始まった途端に計算してもまだ間に合わない。
まだできてないって事ですか?間に合わない?え〜っ。
移動できないじゃないですか。
この間を。
そうなんですよ。
「組み合わせ爆発」って言うんですけど生真面目に全部やろうとするとどんどん指数的に増えてくんです組み合わせが。
数もそうですが道によっては一方通行だとか右折禁止だとかとても複雑なので全部調べるという事はとてもじゃないけどできないんです。
悩ましいんです。
ちょうどいいくらいのところはないのかっていうのでダイクストラ法が使われているという事です。
ダイクストラ法。
ダイクストラ法やね。
名前ですね人の。
ダイクストラ先生ですね。
先生ですか。
ダイクストラさんもやっぱりカーナビで使おうって思って考えた理論じゃないって事でしょ。
そうですね。
随分前にあるんで。
50年代ですね確かね。
そんな昔。
へ〜。
もともとは数学の問題から始まったダイクストラ法。
その重要性が注目されたのはカーナビが普及した1980年代になってからでした。
今や更なる工夫も加えられています。
高速など有料道路と一般道を通る場合とでは地図を使い分けて計算の効率化を図っています。
更に出発地からだけでなく目的地側からも同時に近道探し。
最短ルートをより短時間で見つけられるようになってきています。
さっきのルートのやつでいくと最初右行く道と左行く方向が割れて更にその先で右行く左行くみたいになってきて。
それはもう木のように見えるので無駄なルートは通らないようにするというのを枝を切るみたいな事でまさにそのまま「枝切り」という言い方をするんですけど。
別にカーナビに限った事じゃなくて例えば将棋。
将棋も次の一手って打てる手っていっぱいあるんですね。
だから全部考えちゃうとすごい時間かかっちゃうからそれも枝切りとしてやらなきゃいけない。
物事をうまく進めるためには丁寧にやるだけじゃなく思い切って切り捨てる事も大事なのか。
なるほどね〜。
突然ですがここで「アルゴリズムクイズ」。
ちまたで使われているダイクストラ法を探せ!
(森川)例によってクイズをやりたいと思います。
また。
皆さんパソコンやスマートホンでウェブサイト見ますよね。
世界中に張り巡らされたネットを快適に見る事ができるのも実はダイクストラ法。
つまり近道探しのアルゴリズムのおかげ。
それが最も力を発揮するのはどんな時でしょう?えっ?これ問題?ははははっ。
はい!ヒント下さい。
欲しいですヒント。
(森川)トラブった時にこのおかげで助かってる。
トラブった時に。
あと停電なんていうのもちょっとイメージとして。
停電。
あっ分かった。
あ〜何て書いたらええのやろ?じゃあ環奈ちゃんから。
停電しちゃうと予備の光みたいなそういう感じです。
なるほど割と近い間違いです。
ほんと?え〜うそ!予備電源とウイルス全然関係ないけど。
(森川)じゃあ有野さんは?はい。
海外とか行ったら「この回線がいいんじゃないですか?」みたいなのが来るじゃないですか。
それもすごい近いっていえば近い。
でも一応間違い。
一応間違い。
何なん?正解は停電の時ってどっか元が消えちゃうとそれにつながってるとこって全部の家が停電しちゃうじゃないですか。
う回するようものがないから全部電気消えちゃうじゃないですか。
インターネットではそれがあるとまずいのでどっかの回線が切れても他のところをう回してよりつながるような方法をとれるようにはなからそういう設計になってるんです。
カーナビの道と一緒っていう事ですね。
こっちがあかんかったらこっちっていう。
おしゃれに欠かせない化粧品。
カーナビと随分かけ離れていますがもしかしたらこの化粧品も将来的にはダイクストラ法で大きく変わるかも。
どんな使われ方が考えられているのでしょうか?えっ?化粧品ですか。
えっ?あるか?
(森川)今回も作り手側の立場ですよね。
メーカーの方。
いっぱい種類ありますよね材料もね商品もね。
学校より難しい問題やな。
もう学校のより全然難しいですほんとに。
じゃあ環奈ちゃんから。
はいジャン。
最初に精密検査をして。
肌の。
こういう肌の性質はこういう化粧品が合いますって決めててそれしか使わない。
それを1か月に一度送ってくれる。
買いに行かなくてもいいような。
そうです。
それはそれで一つサービスとして成り立ちそうですよね。
外れですけど。
(笑い声)外れですって〜。
外れか!はいじゃあ有野さん。
難しい。
可能性が考えられるって事なんで「お試し品が増える」。
ちょっと試してみて合う合わないがあってでほんとに買うかどうか。
残念ながらそれもちょっと不正解です。
な〜っ違うか。
何〜。
いろんな素材をいろんな工程で作るようなものはそれを全部試すっていったらとんでもない時間もお金もかかっちゃうのでそこの効率化をダイクストラ法のような形で一番いいルートを。
この素材とこの素材をこういう順番で足し合わせていくと出来ますよみたいな事を見つけると生産コストが下がるイコール商品の値段が下がると。
なるほど!そういう意味です。
は〜なるほど。
あっ分かってない。
めっちゃ高い化粧品があるとするやん。
あります。
めちゃ高い化粧品がある。
でもこれを作るにはこの素材を使って作るもんやねんけどもこの素材を作るにはもっと安い作り方があるんじゃないかっていうカーナビのあの道みたいな。
こういう順番で作ったらこの成分は安く作れるぞっていうのをたくさんダイクストラ法で考えてったら安く…。
なるほど!仕上げて1個のができる。
正解!さすがすごい。
ダイクストラ法すごい。
近道探しっていっても道だけじゃないんだね〜。
いいものを安くするって。
驚きね〜。
そんな便利なダイクストラ法なんですけどその使い勝手の広さからイメージを膨らませてまたまたゆるキャラを作ってみました。
こちらです。
怖いね武器持ってるやん。
でもかわいい。
こちらダイクストラ法の化身ダイクストラアルゴリズミ子ちゃん。
この子を使えば日々の悩みも解決するかも。
今回も悩みを書いてきました。
言われる前に。
いいですか?よほど悩みがある。
一日の何時間かで洋服を買わないといけない時でもいっぱいいろんなとこに行ったり来たりしちゃうっていうのを。
お金の制限もあったりするからね。
そうなんですよどうにか。
確かにダイクストラ法を使えば効率良い回り方ってできますよね。
渋谷でこっち行ってそのあと恵比寿行ってとかね。
そいういうアプリ入れたら売れそうなぐらいですよね。
じゃあ私がアプリ作っちゃおうかな。
新作がこの店多く入っていますよとかね。
まあそういう事も入れて一番最適なルートとお店の回る順番っていうのを教えてくれたら。
そのアプリ欲しいな〜。
(森川)じゃあ有野さんは?「どの後輩を可愛いがれば良いか分からない」。
え〜うそ。
みんなかわいがれば…。
もう40越えたから後輩の方が多くなってきてるんですよね。
20代やけど結婚して子供がおるやつ。
でも使えない。
30後半で独身やけども腕はあるけどどうなんだろうみたいなやつがおったりとかしたらもうどれをかわいがればいいのか。
ダイクストラ法的に考えるとある程度の猶予期間を持って「これから3か月お前ら全員を見るのでその時の伸びの方向で見て決めます」というような。
伸びの…その場所とか状況によったりするんですよね。
今日はいかがでしたか?面白いですねダイクストラ法。
カーナビっていうのに入ってるっていうのが。
ちょっとありがたく思えますねカーナビが。
環奈ちゃんどうでした?やっぱりアプリは作りたいなと。
服を買う時のアプリ?はい。
橋本環奈法とか作っちゃってね。
ダイクストラに変わるようなね。
いいんじゃないの。
作っちゃおうかな。
そろそろおしまいのお時間となってしまいました。
では今回も有野さんに挑戦して頂きたいのは…イエイ!今回のお題はですね…はい。
おっ出来ましたか?はいえ〜…「こんな切り捨てはイヤだ」。
テレビを見てたらここの「僕の席にヒャダインがすわってた」。
「あれ?俺のとこヒャダイン座ってる」って。
「環奈ちゃん何かなじんでる」って。
いやいやいや…。
「どういう理由で枝切りされたんだろう」ってね。
枝切りされたんでしょうね。
さまざまな発想のアルゴリズムを使い分ければ世界だって変わる!世界を動かしているアルゴリズムはまだまだたくさんあるんです。
でも今はまだ秘密。
それはまたの機会に。
2015/07/30(木) 23:30〜23:55
NHKEテレ1大阪
世界を変える魔法!アルゴリズミ子研究所「カーナビ編」[字]

話題の最新機器の意外な“しかけ”とは?コンピューター世界の女神、アルゴリズミ子(橋本環奈)が出す難問によゐこ有野晋哉が挑戦。解明に挑む。第三回「カーナビ編」

詳細情報
番組内容
スマホ、掃除ロボットなど続々と登場する最新機器の意外な“しかけ”とは?そこには世界を動かす魔法=アルゴリズムの存在があった。開発者の「目からウロコの解決策」を見破れるか?コンピューター世界の女神、アルゴリズミ子(橋本環奈)が出題する難問によゐこ有野晋哉が挑戦、アルゴリズムを解明。子どもから大人まで一緒になって頭をひねり「考える力」が鍛えられるEテレ発、知的エンターテインメント。第三回「カーナビ編」
出演者
【ゲスト】ゲームクリエイター…森川幸人,【出演】有野晋哉,【司会】橋本環奈,【語り】斎藤千和

ジャンル :
趣味/教育 – コンピュータ・TVゲーム

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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