くらし☆解説「扇風機・エアコンの火災に注意!」 2015.07.31


岩渕⇒こちらはエアコンの室外機の発火事故の再現映像です。
外側のカバーまで火が回ると手がつけられなくなります。
生字幕放送でお伝えします10時5分「くらしきらり解説」です。
夏真っ盛りの今、エアコンや扇風機がフル稼働というご家庭も多いと思います。
しかし、使い方を誤るなどして火災になって死者が出る事故もあり特に真夏の今、多いことから注意が必要です。
担当は水野倫之解説委員です。
先ほどの映像ですが室外機が火を噴くこともあるんですね。
水野⇒あれは製品の事故の原因を調べている製品評価技術基盤機構が行った再現実験の映像です。
思いもよらぬ原因から火災につながることがあるんです。
機構が過去5年のエアコン扇風機の事故の発生件数を調べたところ全体で600件余りありますが時期的に、やはり真夏のこの今最も多くなっています。
中でも怖いのは、先ほどのような火災になるケースです。
全体の半分以上の370件余りが火災となって5人の方が亡くなっています。
きょうはどんな点に注意すればいいのか見ていきます。
実際にどういうことで事故が起きるんですか?エアコンで多いのは電源コードを不正に改造して起きる事故です。
再現実験の映像です。
電源コードを途中で切断して別のコードにねじってつなげて使うと接触不良になって発熱します。
最終的には発火し壁紙やカーテンに燃え移り火災になることがあります。
改造して使う人がいるんですね。
機構によると引っ越しでエアコンを設置し直したときに近くに専用のコンセントがなく離れたところにありますコンセントに差し込もうとしてコードを改造するケースがあるということです。
ただ電源コードどうしをつなげたり断線したコードをビニールテープで補修して使い続けるのは危険な行為です。
してはいけません。
コンセントに届かない場合は延長コードを使えばいいんじゃないですか。
実は、それも危険です。
タップ内が発熱して出火することがあります。
実際、去年石川県でエアコンの電源プラグを延長コードに接続して使っていてタップ内から発熱して出火し住宅が全焼して1人が亡くなるという事故も実際起きています。
延長コードには消費電力の限度が例えば1500ワットまでなどと表示されています。
それ以下であれば大丈夫だと思いがちですがここに落とし穴があるんです。
エアコンの定格の消費電力が例えば1000ワットで延長コードの限度内なのでいいと思いがちですけれどもエアコンには突入電流というものがあります。
それが危険なんです。
エアコンのような大容量の機器は電源を入れたときに最も電力消費が多くなって定格の数倍の数千ワットの電流が一時的にですけれども、流れて延長コードの限度を超えることがあります。
これが繰り返されると延長コードのタップ内が異常発熱し出火することがあります。
エアコンは延長ケーブルは使わず専用のコンセントを使ってください。
近くにない場合もありますよね。
そのときは業者に頼んで設置してください。
ほとんどの場合は設置できます。
こうした注意点は取扱説明書に書いてあります。
やはり、一度目を通しておくことが必要です。
電源コード以外でも本体や室外機で思いもよらぬものが原因となって火災になることがあります。
室外機にかたつむりがついている写真ですね。
ナメクジもいますね。
ナメクジや虫が室外機の中に入り込んで電気部品に接触してショートが発生します。
そうすると最初にご覧いただいたように発火する事故も実際に起きています。
室外機は室内機と違って異常が発生しても外なので気付きにくいです。
大事に至りやすいので注意が必要です。
ナメクジの侵入なんて防ぐことはできますか。
確かに完全に防ぐことはできないと思いますが餌になるような植物などを室外機周りに置かないこと落ち葉などがあった場合はごみを取り除いて周りをきれいにしておくことである程度防ぐことができると思います。
扇風機の事故ではどういうものがありますか?最も注意すべきは経年劣化です。
ご自宅でお使いの扇風機ことしで何年目でしょうか?結構買い替えるものではないですね、頻繁に。
扇風機を用意しましたスイッチを入れます。
回らないですね。
たたいたり、回したりするとやがて回り始める。
昔のテレビみたいですね。
たたくと回る。
回りにくいようにガードが改造してありますがこのようにたたけば回る扇風機を使い続けている場合は要注意です。
無理して使い続けるとどうなるのか。
再現実験の映像ですがやがてモーターなどが入った本体部分から煙が出始めて発火します。
実際に、おととし8月に大阪で扇風機から発火し女性が大やけどする事故がありました。
火元となった扇風機はかなり古いものだったんです。
扇風機の過去5年の事故のうち火災になったものおよそ100件ありますが何年使ったものか、製品機構が調べました。
新しいものほどたくさん出回っているので5年以内というものにもそれなりに事故がありますが注目してもらいたいのは35年、40年、45年と使い続けた古いものに多く発生している点です。
どうしてですか?扇風機にはモーターをスムーズに回転させやすいように電気をためるコンデンサーという部品が使われています。
筒状の部品がそうです。
1970年代までは内部に油が入ったものが多く使われていました。
これが劣化するとコンデンサー自体が発熱してこの中から油が噴き出して発火してしまいます。
こちらの扇風機もコンデンサーの劣化を模擬したもので劣化があると回転しにくいなど必ず症状がでます。
経年劣化は非常にゆっくりと進んでいってあるとき、急に故障したり事故に至ったりします。
注意が必要です。
その前に気付かなければいけないですね。
古い扇風機を使い続けたいという方、いらっしゃるかと思いますがそのときはふだんから様子に気をつけてください。
スイッチを入れても羽根が回らなかったり異音や異常な振動があるモーター部分が異常に熱かったり焦げ臭いなどの症状があったら使うのをやめるのは当然ですが電源コードも抜いてください。
電気が流れている場合があります。
うちも使っている扇風機20年近くになりますがちょっとだけ異音がします。
気をつけたほうがいいですね。
どこかに異常があると思いますのでメーカーに相談したほうがいいと思います。
テレビをご覧の方からも質問が届いています。
処分したほうがいい目安はという質問です。
エアコンや扇風機などは事故が相次ぎましたので今では安全上、問題なく使うことができる期間を表示するということが義務づけられています。
2009年以降、製造された製品には必ず表示があります。
標準の試用期間10年ですと書かれていますね。
これを過ぎると故障する確率が高くなって事故の発生も多くなります。
まずは自宅の製品を確認していただいて、この夏帰省することがあればご実家の扇風機などを一度、点検してください。
事故を未然に防いでほしいです。

(テーマ音楽)2015/07/31(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「扇風機・エアコンの火災に注意!」[字]

NHK解説委員…水野倫之,【司会】岩渕梢

詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…水野倫之,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:23794(0x5CF2)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: