「きょうの健康」今週は悩んでいる方も多いと思います…今日と明日はタレントのグレート義太夫さんにご一緒して頂きます。
よろしくお願い致します。
いいんですか?「きょうの健康」っていう番組ですよね?ええ。
こんな不健康な人間が出て大丈夫でしょうか。
いやいや…とおっしゃるのは義太夫さんはまさしく糖尿病。
そうですね糖尿病でございます。
よもや自分が糖尿病になるとは思ってなかったんですけどちょっと時期が夏だったんで「夏バテかな?」ぐらいにしか思ってなかったんですよね。
でまあ飲んだり食べたりは普通にしてたんですけどある日倒れましてお医者さん行って測ったら血糖値がすごい事になって…。
それから何年ぐらい今たってるんですか?それからもう20年です。
35ぐらいでしたかね。
それでは今日はですね患者さんとしてのお立場からもいろいろ教えて下さい。
お伺いしたい事がいっぱいあるんで。
お願い致します。
お話し下さる方ご紹介します。
糖尿病がご専門で予防と患者さんへの教育には特に詳しい方です。
よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
そもそも糖尿病ってどんな病気かというところなんですがこれ血液の中のブドウ糖ですね血糖値というふうにいわれますけどこれが異常に高いのが糖尿病といわれています。
この糖尿病が原因でさまざまな合併症が起こるんですよね。
義太夫さんの場合は?僕は糖尿病からまず糖尿性腎症というのになりまして…。
腎臓ですよね。
そこから進展して慢性腎不全という。
今も透析生活をしています。
腎臓の話出ましたけど糖尿病から腎臓が悪くなる透析になられる方透析になられる方の半数近くがそうだといわれています。
年間で言いますと大体1万5,000人の方が…。
そんなに!?おられます同じようになられる方が。
透析になっているというふうにいわれています。
それに関連しての今日のホットトピックスお願い致します。
これねある製薬会社の調査になりますけどドクターから患者さんに「糖尿病が原因で将来透析腎障害になる事がありますよ」と説明しているかというのを聞いてるんですがほぼ100%の方94%の先生が説明しています…。
医師は話してますと。
医師は話しているという事になります。
ところが患者さん「そういった説明を受けましたか」と聞くと64%の人しか聞いていないつまり1/3はどうだったかなというふうに思ってたという事になりますよね。
これ義太夫さんどうでしたかね?「このままでは後々人工透析になりますよ」という事は言われました。
ただまだその時も人工透析がどういうものかというのが自分の方が全然分からなかったんで本当まだのんびりしてましたね。
だから説明を受けたんだけどまだ何をやったらいいかもしかしたら分からなかったという事かも分かりませんよね。
本当そういう方も多いと思いますので4日間ご覧頂きたいと思います。
ラインナップご覧下さい。
ご覧の4日間でして今日は…どんな合併症があるのかなぜ合併症が起こるのかお話お願い致します。
高血糖が長く続くとどうなるかという事を今からお話ししたいと思います。
ここにいろいろな病気を出してみたんですがこの中で糖尿病と関係する病気は皆さんどれだと思われますか?よく聞くのはえそと僕もそうなんですけど腎症ですね。
腎症ですよね。
そのくらい…あと目だ。
目ね。
網膜症。
これぐらい。
実はですねこれ全て糖尿病と関係している病気になるんです。
合併症でこれが出ても全然不思議じゃない?全然不思議はないし悪くしてる可能性もあるというふうにいわれています。
うわ〜。
これ実は糖尿病というのは別名血管の病気といわれてます。
血管は全身にありますので上から下までいろんな所に合併症が起こるという事になりますね。
これは細いシャープペンの芯0.3ミリのシャープペンなんですけど…この細い血管が集まってる臓器はどこかというと神経それから腎臓それから網膜症これが先ほど言って頂いた。
当たってます。
これがいわゆる糖尿病の三大合併症という事になります。
例えば神経障害。
これ5年ぐらい血糖値が高いと手足のしびれとかこむら返りなんかが起こりやすいという事が知られてますし目の方はですね7〜8年ぐらい高血糖が続くと眼底出血を起こされる方が中にはおられます。
それから腎臓は体質的なものがちょっとあるのでなりやすい方なりにくい方おられます。
これ義太夫さんもそうだと思うんですが尿毒素っていうのがたまってきておしっこが出にくかったりとかという事になってそれが腎臓が悪くなったサインですよという形になるかなと思います。
ちなみに血管の病気っていう事は出てみないとどこに出るか分からないという?分からないです。
それもおっかないところですね。
そうですね。
自分の弱い所がどこかというところがあるかなと思います。
これ透析になりますと週に3回とかやったりされる方がおられますが義太夫さんは今…?週3回です。
何曜日にやっておられるんですか?月水金。
1回5時間です。
5時間ぐらいをやっておられる。
それ以外にも太い血管がいろいろ合併症を起こしてまいります。
脚とか脳とか心臓いろいろありますよね。
えそ。
これ切断になる方おられます。
それから脳梗塞なる方おられます。
それから狭心症や心筋梗塞。
大体2〜3倍なりやすいなんていわれていますが。
それにしても血糖が高いと血管を傷つける。
どうしてなんでしょうかしらね?その辺り教えて頂けますか?食事を食べると血糖値が上がるんですが活性酸素みたいなのができてそれがたんぱく質とか脂質を酸化してそして悪い物質ができてそれが動脈硬化を起こしたり合併症を起こしたりという事が分かっています。
あとですね気になるのは認知症。
認知症大体2倍ぐらいなりやすいといわれています。
それからがんも1.2倍ぐらい全体ではなりやすい。
大腸がん肝臓がんすい臓がん特になりやすいなんていうふうにいわれてます。
自分がなった時にお医者さんに言われたのは腎臓は悪くなるとまだ治療できるけど目が悪くなると見えなくなってしまうから。
仕事にも関わりますしね。
そこはちょっと脅かされたっていうか気を付けないと駄目だよというのは言われましたね。
脅かされて駄目だぞと言われてすぐやる気になられました?なんないです。
なんないからこんなになっちゃったんですけど。
そこが難しいところですよね。
まだまだそこまで言われてもなめてかかってたというか。
まさしく本当にねしのびよってくる合併症という事?これが糖尿病のもう一つの怖いとこで痛いとかつらいがないんですよ。
気が付いた時はもう遅いという。
それにしてもそもそも糖尿病原因はどういう事なのかを。
実は血液中の糖分血糖というのがあるんですがこれはすい臓から分泌されるインスリンというホルモンによってコントロールされています。
このインスリンの働きが悪くなるのが糖尿病っていう事になるんですが糖尿病何種類かあるんですがある日突然自己免疫などによってインスリンが出なくなる方がおられます。
これは…子どもにも多いんですが最近中高年の方にもおられます。
もう一つのタイプというのが大半の糖尿病の方なんですが2型糖尿病です。
日本人は体質的にインスリンが出にくいという事もいわれてますし太るとインスリンが効きにくい状態という事になります。
この両者が合わさったのが2型糖尿病の本質じゃないかなというふうにいわれています。
これ肥満は若い頃に比べると体重が増えるとなりやすいといわれているんですが10キロ以上増えると大体3倍ぐらい糖尿病になりやすいと。
太っただけでなりやすくなる?太るとリスクが高まるというふうにいわれています。
どうして肥満になると血糖値が上がるのかというそのお話をして頂けますか?ちょっと専門的なお話を少しだけさせて頂きたいと思います。
これ血管です。
その中をエネルギー源のブドウ糖が流れてます。
で細胞に取り込まれるという形になるんですが細胞に取り込まれる時…さっき出たインスリンですよねインスリンがやって来ます。
インスリンがやって来るとここにインスリンがくっつく受容体というんですがここにくっつきます。
ドアをトントンとしてるような感じですね。
その指令がこう来てここにドアが開きます。
ドアをポッと開けます。
ドアを開けますとここの血管の中からブドウ糖が細胞の中に入る。
これが普通のスタイルという事になります。
それが肥満するとどうなるかという形になりますね。
肥満すると今度は血液の中ブドウ糖だけじゃなくて脂肪酸もたくさん流れてます。
インスリンもたくさん出てるんですがこれトントンというふうにたたいてもですね実は脂肪酸とかが指令をブロックするという事が起こってきます。
そうするとドアがなかなか開きにくいという状態になりまして血管の中からブドウ糖が入りにくい。
その結果どうなるかという事なんですが血液の中血糖値が上がってしまうという事になりますね。
ちなみに義太夫さん若い頃に比べると体重何キロぐらい変わったか教えて頂けますか?生まれた時から太り過ぎでしたから。
(笑い声)一番のピークは114キロあったんですよ。
そんな時もあったんですか。
これですねこの写真です。
ちなみに同じ人ですよこれ。
ただこのころは仕事柄結構運動も毎日のようにやってたんでいろいろ。
なるほど。
いろいろ走らされたり格闘家と戦ったりとかいろんな事やらされてたんでまだ体動いてたんでなんとかもってたと思うんですけどもそれをやめても食生活があまり変わってなかったんで収録が遅くなると夜中の2時とか3時から焼き肉だ何だって食べに行くじゃないですか。
その時間から食べに行く?そうなんですよ。
これねある意味そういった食べ物に対してインスリンが最初頑張って出てるんですよね。
ところがね途中で疲れてくるというふうにいわれています。
僕なった時にお医者さんに一番にいわれたのは遺伝というのを。
まさに自分がなる1年前に父親が糖尿病で亡くなってるんですよ。
そうですか。
特に2型糖尿病の方は糖尿病の家族歴というのが大切だといわれています。
最初にちょっと伺ったんですが最初の頃の症状ですよね夏バテだと思ったとおっしゃってましたけどももう少し詳しく…。
ちょうど時期が夏で最初はどっちか分かんないですけど妙に喉が渇くんですよ。
「喉がよく渇く」ね。
それで飲むじゃないですか。
喉が渇くから。
そうすると今度はトイレが近くなる。
でもそれは夏で暑くて飲んでずっと関係はそういうもんだと思ってたからまさか糖尿病だとは思ってなくてずっとそういうのが続いていく訳ですよ。
ある日体重量ってみたら何にもしてなくて普通に食事してるのにいきなり20キロぐらい痩せてて。
体重が減ってて。
そういう方多いんですよ。
これ高血糖の自覚症状た行でまとめてみたんですが今言われたみたいに「体重が減る」ですよね。
「ち」がちょっと苦しいんですが「近ごろのどがよくかわく」。
喉がよく渇くこれですね。
で「疲れやすい」。
これね仕事のせいにされてる方もすごく多いです。
あと手足がちょっとしびれてきたりとかさっきも言いましたけどトイレが近くなったり。
これが糖尿病の自覚症状になります。
4つ入ってましたから今僕が言ったの。
すごいな。
これがね実は気付いてない方も多くて治療されて血糖値が下がったら実は糖尿病が原因だったと気が付く人も多いかなと思います。
なかなか症状があっても分かりにくい糖尿病ですけどもどうなんでしょうかじゃあ糖尿病そのものだっていうね本当に分かる方法っていうのはあるんでしょうかしらね?血液検査をして頂くという事で。
検査なんですね?検査です。
これより低ければ安心と考えていいんですか?ところがそうではないんですよね。
よく糖尿病…患者さんには駅で例えるとっていうふうに説明してるんですが正常糖尿病合併症というふうになるかなと思うんですが実はここにもう一つ駅があります。
これが予備群の駅になります。
患者さんに聞くといろんな方おられます。
自分はこれね4番に本当はいるんだけど6番じゃないかなというふうに心配されてる方もおられればもう6番7番ぐらいなのにまだ3番4番かなという方もおられていろんな方がおられるという事が分かっています。
例えば合併症とか糖尿病の駅から元に戻ると逆戻りというのはできるんでしょうか?そうですよね。
例えば6番と7番ありますけどこの6番と7番の違いは7番になりますと合併症進行するだけです。
ところが6番に入ったところだとまた5番戻られる方おられます。
それから例えば4番。
糖尿病と診断された。
そういった方も食事運動気を付けられて3番に戻られる方おられます。
それからまた予備群に入った2番ぐらいの方また1番に戻ったりという方もおられます。
また数年するとまた戻られる方ももちろんおられるんですが行ったり来たりするというのが糖尿病の特徴ですね。
ご自身患者さんとして今テレビを見てらっしゃって糖尿病に悩んでらっしゃるとそういう方に何かメッセージといいましょうかこうしたらどうですか何かありますかしらね?まさに今先生がおっしゃったとおりなんですけど予備群なら予備群で止めておく。
糖尿病なら糖尿病でなんとかそこで踏みとどまってなるべく合併症にはいかないようにっていうのは要因はいろいろありますよね。
そこからのコントロールというのは多分自分の力で例えば僕だったら透析をするのを10年後20年後にできたかもしれないんですけどそのところはサボってしまって今こうなってるという事はあるのでもう一回ちょっと糖尿病の方はそこをもう一回見つめた方が。
本当になっちゃうとこんなに面倒くさい病気はないんでそこをちょっと気を付けて下さい。
いかがでしょうか?糖尿病と言われた事をきっかけにこういった合併症予防に向けて何らかのアクションを起こして頂きたいなと思います。
そのためにはいろんな方のサポートを受けたりお話を聞いてやって頂ければというふうに思います。
今日は「しのびよる合併症」という事でお話し頂きました。
どうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
2015/07/31(金) 10:40〜10:55
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「糖尿病 これならできる自己管理 しのびよる合併症」[解][字]
糖尿病は全身の血管を傷つけるため、目・腎臓・神経の病気、脳梗塞・心筋梗塞などを引き起こす。これらが合併症だ。さらに認知症やがんのリスクも高まる。
詳細情報
番組内容
糖尿病は全身の血管を傷つけるため、目・腎臓・神経の病気、脳梗塞・心筋梗塞などを引き起こす。これらが合併症だ。さらに認知症やがんのリスクも高まる。肥満の人ではインスリンが分泌されても働かなくなってしまう現象が起きる。糖尿病は改善させることができる病気だが、合併症が進行してしまうと元には戻れない。糖尿病やその予備群と診断されたら合併症を発症する前に食事と運動の対策を開始したい。
出演者
【ゲスト】グレート義太夫,【講師】京都医療センター予防医学室長…坂根直樹,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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