ニュースウオッチ9▽御嶽山で1人の遺体見つかる▽東電旧経営陣3人強制起訴へ 2015.07.31


こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
まずフェリーの火災についてのニュースです。
きょう夕方、北海道の苫小牧港の沖合で、乗客・乗員94人が乗ったフェリーで火災が起き、海上保安庁の巡視船などが救助活動に当たっています。
海上保安庁によりますと、乗客は全員退避しましたが、乗員1人が行方不明になっているということで、確認を急いでいます。
きょう午後5時半過ぎ、北海道の苫小牧港の沖合およそ55キロの海上を航行していたカーフェリー、さんふらわあだいせつから、火災が発生したと通報がありました。
フェリーには、乗客71人と乗員23人の合わせて94人が乗っていて、海上保安庁の巡視船のほか、近くにいたフェリーや貨物船などが救助活動に当たっています。
海上保安庁によりますと、乗客はほかの船に乗り換えるなどして、午後7時半ごろまでに全員退避し、けが人はいないということです。
一方、乗員の2等航海士の男性が行方不明になっているということで、海上保安庁が確認を急いでいます。
このほか、船長は火災が起きたフェリーに残り、対応に当たっていて、それ以外の乗員21人は、午後7時40分ごろまでに、フェリーから退避したということです。
海上保安庁や会社によりますと、火災はDデッキと呼ばれる車両専用のデッキに停車中のトラックで発生し、乗員による消火活動ができなかったため、乗客全員の避難を決めたということです。
フェリーを運航している商船三井フェリーによりますと、乗客のうち35人は、トラックの運転手だということです。
フェリーは、苫小牧と茨城県の大洗港を結ぶ定期便で、きょう午前1時45分に大洗港を出港して、苫小牧港に今夜7時45分に到着予定だったということです。
きょう午前1時45分にさんふらわあだいせつが出港する様子です。
NHKが茨城県大洗町の大洗港に設置したカメラが捉えました。
商船三井フェリーによりますと、火災が起きたさんふらわあだいせつは、総トン数が1万1401トンで、全長は190メートル、乗客の定員は154人です。
ホームページに掲載されている船内図や、フェリーを建造した三菱重工業によりますと、フェリーには、最も下の第1甲板から最も上の第6甲板まで6つのフロアがあります。
第1甲板から第3甲板に車を止め、第4甲板と第5甲板に客室やラウンジなどがあります。
海上保安庁や会社によりますと、乗員による消火活動ができなかったため、乗客全員の避難を決めたということです。
乗客の救助活動は、火災が起きたフェリーの近くにいた、少なくとも4隻の船によって行われています。
各船会社や、第1管区海上保安本部によりますと、午後8時半現在、東京・千代田区に本社がある、川崎近海汽船所属のフェリー、シルバークィーンが、合わせて39人を救助しました。
また、同じ会社に所属している貨物船、北王丸が1人、大阪市に本社がある新日本海フェリー所属のすずらんが33人、海上保安庁の船が19人を、それぞれ救助したということです。
これまでのところ、けがをした乗客の情報は入っていないということです。
救助した人を乗せたシルバークィーンと北王丸が苫小牧西港に、すずらんは苫小牧東港に向かっています。
では、救助された人たちを乗せた船が到着することになっている、北海道の苫小牧の港から中継です。
北海道苫小牧市にある苫小牧西港のフェリーターミナルに来ています。
避難した乗客たちが乗り換えた船は、まだこちらには到着していません。
避難した乗客たちが乗り換えた船は、今のところ、こちらにはまだ到着していません。
今ご覧いただいているのが、人道橋と呼ばれる到着した乗客が通っていく通路なんですが、今、見えてきたこの白い箱のような所です。
乗り換えた船がこちらに到着しましたら、この人道橋を通って、そしてそことつながっている通路、今見えているところです、ここを通って、フェリーターミナルに行くということになっています。
現在、こちらの現場には、報道各社が集まっている状況です。
繰り返しお伝えしますと、避難した乗客たちが乗り換えた船は、まだこちらの苫小牧西港のフェリーターミナルには到着していない状況です。
以上、北海道苫小牧市の苫小牧西港フェリーターミナルからお伝えしました。
次に、フェリーを運航する商船三井フェリー本社から中継です。
火災が起きたフェリーを運航している商船三井フェリーの東京・港区の本社です。
こちらでは、先ほど午後9時ごろから会社が会見を開いて、火災の状況について説明を行っています。
会社によりますと、きょう午後5時半ごろ、フェリーの乗員から本社に対し、トラック1台から煙が出ているという連絡が入ったということです。
このトラックは、Dデッキと呼ばれる、車両専用のデッキに載せられていたということです。
船内ではスプリンクラーなどで消火を行いましたが、火を消すことができなかったため、船長が乗員・乗客に対し、全員船から避難するよう、退船命令を出したということです。
このフェリーには、トラックの運転手35人を含む、乗客71人が乗っていましたが、午後8時45分までに、乗客は全員、近くを航行していた別のフェリーに乗り移り、無事が確認されているということです。
一方、乗員は23人いるということですが、全員無事かどうかはまだ確認できていないということです。
会社は現在、非常対策本部を立ち上げ、およそ30人の社員が現地と連絡を取り合いながら、情報の収集に当たっています。
商船三井フェリーの本社の前からお伝えしました。
ここからは社会部の中島デスクと共にお伝えします。
中島さん、では最新の状況を含めて、改めて情報を整理してください。
今回、火災が起きたフェリーなんですが、茨城県の大洗港から北海道の苫小牧に向かっていた定期船でした。
きょうの未明の1時45分に大洗港を出まして、苫小牧に向かっていたんですけれども、火災の通報があったのは、きょう午後5時半です。
きょうの夕方ですね。
夕方ですね。
車両甲板という所で火災が発生したという情報が入りました。
この車両甲板なんですが、どこかといいますと、まず。
これは断面図ですね。
今回のフェリーの断面図なんですが、全体の構造をちょっと説明しますと、大きく分けて5つの層に分かれています。
Aデッキ、Bデッキ、Cデッキ、Dデッキ、Eデッキという形なんですが、そのAデッキ、Bデッキ、上の層は客室になってます。
Cデッキ、Dデッキ、Eデッキは、それぞれここにびっしりと車が入る形になっています。
火が出たとされているのは、この下から2番目のDデッキです。
このDデッキの部分ですね。
ここは全部トラックが止められる、搭載される場所なんですけれども、このDデッキの中央部分で火が出たという情報になっています。
トラックから火が出たんですか?
そういう情報です。
ここ、火が出たとき、この船内にあったスプリンクラーが作動して、消火活動が行われたようなんですが、それでは消しとめられないというふうに判断されたということで、この船長以下、乗員の指示によって、この船からの乗客の退避というものが命じられたという形です。
そもそもなんで、そのトラックから火が出たっていうのは、そのへんはなんか手がかりはあるんですか。
そのへんの情報はまだ全く入ってきていません。
ただ、この船には、合わせて160台のトラックと乗用車とあとバイクが搭載されていたということですので、その中でもトラックは36台ありますので、どういう形で火が出たのかというのは、これからの捜査、調査ということになると思います。
ではそのトラック1台が火が出たということで、それが燃え移ったかどうか、そのへんの状況もまだよく分かっていない?
まだ分かっていません。
分かりました。
それで九十何人の方ですか。
この船には乗客71人、そして乗員が23人の合わせて94人の方が乗っていました。
乗船の日報によりますと、その中には、乗客の中には、小学生以下の子どもさんも3人乗っているという情報があります。
いずれも、この94人が乗っていて、このうちの93人の今、無事が確認されている状況です。
93人については無事が確認されていて、みな船を乗り移ることができた?
そういう状況です。
残りの1人なんですが、23人いる乗員のうち、2等航海士の男性1人が現在、行方不明となっています。
これ、なんで行方不明になっているんですか?
そのあたりの情報はまだ入ってきておりません。
いずれも乗客は、その周囲にいた、近くにいたフェリーであったり、貨物船であったり、4隻の船によって救助活動が行われました。
その救助活動が行われたときの状況なんですけれども、火災が起きたフェリーに載っていた救命いかだというものに、それぞれ10人、20人単位で乗り移って船から海に降りると。
1回フェリーから救命いかだに皆さん降りるわけですね。
救命いかだに浮かびながら、救助される船にまた乗り移るという形?
そういう形です。
その近くにいた4隻の船から、それぞれ動力が付いた、エンジンが付いた救命艇が救助に向かって、救命いかだは動力がついていないものですから、浮いている状態だということだったんですね。
そのいかだを乗客の皆さんが乗ったまま引っ張って、えい航して、それぞれの4隻の船に救助したということです。
皆さん、乗り移られたわけですね。
今のところ、それぞれ乗り移って、けがをしたという人の情報はありません。
このあと、順次、苫小牧の港に向かうと、向かって到着するということでしょうか?
今の情報ですと、一番速い船で、今夜10時ごろにも、苫小牧の港に乗客を乗せた船が到着する予定になっています。
なるほど。
行方不明になっている人の捜索のほうには、今、避難されてる人たちの乗った船は関わってはいないんですか?
そのあたりの情報はまだ入っていません。
ただ船長お一人が今のところ、火が出たフェリーにまだ浮いている状態、動力を失って漂流をしているという状態なんですが、とどまって、その対応に当たっているということです。
ここまで社会部の中島デスクに聞きました。
そして今、新しい情報が入ってきました。
火災が起きたフェリー、さんふらわあだいせつを運航している商船三井フェリーは、東京・港区の本社で、今夜9時前から記者会見し、乗客は全員無事が確認されていますと述べました。
また火災は、エンジンルームを含む4層構造の下から3層目にあるトラックを置くスペースから起きたと述べました。
繰り返します。
火災が起きたフェリー、さんふらわあだいせつを運航している商船三井フェリーは、東京・港区の本社で今夜9時前から記者会見し、乗客は全員無事が確認されていますと述べました。
また、火災はエンジンルームを含む4層構造の下から3層目にある、トラックを置くスペースから起きたと述べました。
このニュースについては、また新しい情報が入りしだい、お伝えします。
次です。
去年9月の噴火から10か月。
おとといから再開された捜索できょう、1人の遺体が見つかりました。
57人が死亡し、6人の行方が分からなくなっている御嶽山。
遺体で見つかったのは、登山者の男性と見られ、警察で身元の確認を進めています。
午後6時前、遺体を発見し下山した、岐阜県側の捜索隊。
おとといから、およそ9か月半ぶりに再開された、行方不明者6人の捜索。
きのうは天候の悪化で中止。
きょうは朝早く、噴火以降、最も大きい火山性地震が観測されましたが、その後、捜索は可能と判断。
午前中から長野、岐阜の双方で捜索が始まりました。
そして午後0時20分過ぎ。
岐阜県側の捜索隊が、山頂付近の一ノ池西側で、1人の遺体を発見しました。
遺体は男性と見られ、警察で身元の確認を進めています。
今後も続く行方不明者の捜索。
捜索では、きょうも小型の無人機ドローンが持ち込まれました。
搭載されたカメラで、人が近づけない火口付近や急斜面などにも、なんらかの手がかりがないか、詳しく調べています。
きょうの捜索は、午後2時過ぎに終わりました。
対策本部では、あす以降も天候や火山活動の状況を見極めながら、捜索を続けることにしています。
御嶽山は、標高3000メートルを超えて、火山灰などが積もり、非常に過酷な環境の中だったと思います。
そうした過酷な環境の中での懸命な捜索が、きょうの発見につながったということですね。
今も行方が分からない人たちが一刻も早く見つかることを祈りたいと思います。
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、刑事責任が裁判で争われることになりました。
検察が不起訴にした東京電力の元会長ら旧経営陣3人について、検察審査会は、2回目の審査でも起訴すべきだと議決し、3人は業務上過失致死傷の罪で、強制的に起訴されることになりました。
結果をお知らせします。
きょう午後2時過ぎの東京地方裁判所前。
東京第五検察審査会は東京電力の旧経営陣のうち、津波対策を行ううえで極めて重要な立場にいた、勝俣恒久元会長と武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長の3人を、起訴すべきだと議決しました。
去年7月に続く2回目の議決で、3人は業務上過失致死傷の罪で、強制的に起訴されることになりました。
今回の議決について、福島の人たちは。
未曽有の被害をもたらした、4年前の原発事故。
国会の事故調査委員会は、東京電力の経営陣と規制当局が、何度も事前に対策を立てるチャンスがあったにもかかわらず、安全対策を先送りしたとして、明らかに人災だと結論づけています。
福島県の住民など、およそ1万4000人のグループは、事故のよくとし、東京電力の旧経営陣らの刑事責任を問うように求める告訴状や告発状を、検察当局に提出。
検察がおととし、予測を超える巨大な津波で、刑事責任は問えないと不起訴にしたため、住民グループは、検察審査会に申し立てていました。
そして去年7月、東京第五検察審査会は、勝俣元会長ら3人を起訴すべきだという、1回目の議決をしました。
しかし、検察が再び不起訴にしたため、検察審査会は強制的に起訴するかどうか、2回目の審査を行っていたのです。
市民から選ばれた11人の審査員のうち、8人以上が賛成した今回の議決。
東京電力は、原発事業者としての責任を果たしていなかったと結論づけました。
議決書では、旧経営陣の3人は、東日本大震災が起きる前に、巨大な津波を予測できたはずだと指摘。
大きな地震や津波の可能性があったのに、目をつぶって、なんら効果的な対策を講じようとしなかったとしています。
さらに、当時の東京電力の姿勢にも触れ、安全対策よりもコスト優先する判断を行っていた感が否めないと批判しています。
今回の議決を受けて、住民グループの団長は。
また、市の一部が原発事故の避難区域になっている福島県南相馬市の市長は。
一方、東京電力の廣瀬直己社長は。
議決を受けて、今後、裁判所は、検察官の代わりを務める弁護士を指定し、その弁護士が、裁判で東京電力の元会長らの有罪を立証していくことになります。
強制的な起訴はこれまで全国で8件あり、このうち5件は無罪や実質的な無罪の判決です。
専門家は、今後の裁判では、3人が事故を予測できたかどうかがポイントになるとしたうえで、こう話しています。
原発事故の刑事裁判を争う裁判が開かれるのは、原発事故の刑事責任を争う裁判が開かれるのは、来年以降になる見通しです。
今回認定された業務上過失致死傷の罪は、裁判員裁判の対象ではなく、今後開かれる裁判は、プロの裁判官によって審理されます。
裁判では、原発事故が起きるまでの経緯について、3人が法廷でどのように証言をするのか、また検察審査会という、市民の代表が下した刑事責任を問うべきという判断を、裁判所がどう受け止めるのかが注目されます。
TPP・環太平洋パートナーシップ協定を巡る交渉。
交渉参加12か国による閣僚会合が大詰めです。
予定されている交渉期限が、日本時間のあすに迫る中、大筋合意を目指したぎりぎりの調整が続いています。
3日目を迎えたTPPの閣僚会合。
花輪をかけてもらう甘利経済再生担当大臣はこの表情。
予定よりおよそ3時間遅れて始まった全体会合は、バイオ医薬品の開発データの保護期間を巡って、各国の主張の調整が難航。
40分ほどで休憩に。
今もぎりぎりの調整が続いています。
交渉関係者によりますと、全体会合の再開は、日本時間のあす早朝になる見通しです。
日本が関税撤廃の例外とするよう求めている農産物5項目。
交渉は、具体的に進みつつあります。
まず日本とアメリカの2国間協議で最大の焦点となっている主食用のコメ。
日本側が輸入量の政府保証は行わないものの、一定程度輸入が増える、新たな仕組みを導入する考えを伝えたのに対し、アメリカ側も一定の理解を示しているということです。
合意すれば、アメリカ産のコメを口にする機会が増える可能性があります。
ただ、輸入量を巡って、アメリカ側が上積みを求めているのに対して、日本側は年間7、8万トン程度にしたい考えで、最終的な調整が進められています。
国内消費量のおよそ90%を輸入している小麦と大麦。
パンやパスタなどの原料に使われています。
国が一括で輸入して、国内業者に販売する、国家貿易を行っていますが、その際、事実上の関税として業者から徴収している金額を、8年かけて段階的に45%削減する方向で調整。
さらに一部については、アメリカとカナダ、それにオーストラリアを対象に、輸入枠を新たに設ける方向で調整が行われています。
そして乳製品のうち、バターについては、日本がアメリカなどとの間で、今の関税率を維持しながら、一定量に限って今より安い価格で輸入する、新たな枠を設けることで合意できないか、調整しています。
東京都内ではきょう、全国から集まった酪農家らおよそ1000人が緊急集会。
農産物5項目を関税撤廃の例外とするとした、国会の決議を守るよう、政府・与党に要請しました。
頑張ろう!
一方、消費の現場では。
都内のスーパーでは、去年の冬ごろから品薄状態が続いています。
今も売り場には数えるほどしかありません。
全国的に供給不足が問題になったバター。
このスーパーの店頭に並んでいるのは、たったこれだけ。
発注した量の5分の1程度しか入荷できない状態が続いているということです。
消費者は。
都内にあるこの洋菓子店では、商品の9割でバターを使っています。
1日に使う量は13キロ余り。
5月までは、政府が緊急輸入した外国産でしのいできましたが、ケーキの需要が増える秋以降もバターを十分確保できるか、見通しが立っていません。
そして工業製品で大きな焦点となっていた自動車分野。
日米2か国間の協議で、アメリカが日本の自動車部品にかけている関税について、大半を協定発効後、即時か5年以内の短期間で、撤廃する方向で調整を進めています。
一方で、日本車本体にかけている関税は、撤廃する時期を20年以上とする方向で最終調整が進められています。
では現地で取材をしている政治部の岡崎記者に聞きます。
岡崎さん、交渉期限ですね、これ、あすに迫ってますけれども、本当に大筋合意はできそうでしょうか。
予定されている交渉日程は、残り24時間を切っていますが、交渉関係者の話からは、まだ大筋合意の手応えは感じられません。
きょうの全体会合は当初、3時間ほど行われる見通しでしたが、40分ほどで終わり、主張の隔たりが大きいことをうかがわせています。
交渉関係者によりますと、バイオ医薬品の開発データの保護期間を巡り、アメリカが各国に強く歩み寄りを求める姿勢を堅持し、主張の隔たりが埋まっていないほか、ニュージーランドは乳製品の輸出量を増やすことなどを目指し、強硬な姿勢を崩していないということです。
交渉は現地時間の午前2時を過ぎた現在も、事務レベルで続けられていて、夜を徹した交渉が続いています。
交渉が大筋合意に達するのかどうか、予断を許さない状況です。
なるほど。
まだ予断を許さないということですけれども、今、最も難航しているのはどの分野なのか、それから各国は最後の段階で、最後のぎりぎりの交渉に、どういう姿勢で臨もうとしているのでしょうか。
バイオ医薬品の開発データの保護期間を巡る交渉が特に難航していて、交渉関係者は、医薬品の話は溝が深いと漏らしていました。
この分野では、これまでの交渉でアメリカが保護期間を12年とするよう主張してきたのに対し、新興国やオーストラリアなどは、価格の安いジェネリック医薬品が手に入りにくくなるとして、5年以下にするよう主張し、対立が続いてきました。
現在もこの構図が大きく変わっていないもようで、日本政府の関係者の間からは、先行きを不安視する見方も出ています。
ただ、各国とも今回の閣僚会合での大筋合意を逃せば、交渉を主導してきたアメリカで、来年に控えた大統領選挙に向けた動きが本格化することなどから、交渉の長期化は避けられないという危機感も共有しています。
日本政府は、各国が最後のカードを切り、歩み寄りを見せ始めるのは、あすの最終日になるのではないかと見ており、今夜の事務レベル協議、そしてあすの閣僚会合で、ぎりぎりの交渉を続けることにしています。
ここまで大詰めを迎えている、TPP交渉についてお伝えしました。
お伝えしていますように、きょう夕方、北海道の苫小牧港の沖合で、乗客・乗員94人が乗ったフェリーで火災が起き、海上保安庁の巡視船などが救助活動に当たっています。
海上保安庁によりますと、乗客は全員退避しましたが、乗員1人が行方不明になっているということで、確認を急いでいます。
さんふらわあだいせつに乗船していた東京・中野区の映像制作会社の社員が撮影した写真です。
甲板の奥に黒い煙が立ち昇っているのが見えます。
またもう1枚の写真には、救命胴衣を着た人たちが甲板の上に大勢立っている様子が写っています。
救助に向かった船に乗っていた男性が撮影した写真です。
午後8時過ぎ、撮影した男性によりますと、黒い画面の中心付近に写っているさんふらわあだいせつのシルエット越しに、煙が上がっている様子が分かります。
そしてこちらは、午後8時40分ごろに撮影された写真です。
撮影した男性によりますと、乗客の救助作業を終えたときの様子です。
救助するために使用したカッターと呼ばれる、大型のボートを引き揚げている様子だということです。
火災が起きたフェリー、さんふらわあだいせつを運航している商船三井フェリーは、東京・港区の本社で、こんや9時前から記者会見しました。
きょう午後5時半過ぎ、北海道の苫小牧港の沖合およそ55キロの海上を航行していたカーフェリー、さんふらわあだいせつから、火災が発生したと通報がありました。
フェリーには乗客71人と、乗員23人の合わせて94人が乗っていて、海上保安庁の巡視船のほか、近くにいたフェリーや貨物船などが、救助活動に当たっています。
海上保安庁によりますと、乗客はほかの船に乗り換えるなどして、午後7時半ごろまでに全員退避し、けが人はいないということです。
一方、乗員の2等航海士の男性が、消火に向かったまま戻ってこず、行方不明になっているということで、海上保安庁が確認を急いでいます。
第1管区海上保安本部によりますと、火災が起きたフェリー、さんふらわあだいせつに残って対応に当たっていた船長が、午後9時13分に、室蘭海上保安部の巡視艇りゅうせいに救助され、船を離れたということです。
それ以外の乗員21人は、午後7時40分ごろまでにフェリーから退避したということです。
苫小牧と茨城県の大洗港を結ぶ定期便で、きょう午前1時45分に大洗港を出港して、苫小牧港に今夜7時45分に到着予定だったということです。
次のニュースです。
東京オリンピック・パラリンピックの2年後、2022年冬のオリンピックの開催都市が決まりました。
カザフスタンのアルマトイと北京が立候補していましたが、選ばれたのは北京。
史上初めて、夏と冬のオリンピックを開催する都市となります。
開催都市は北京に。
投票は、北京が44票、アルマトイが40票。
僅か4票差でした。
一方、カザフスタンのアルマトイでは。
北京で開かれる冬のオリンピック。
どのような大会になるのでしょうか。
きょう行われた最終プレゼンテーション。
中国が強調したのが、インフラや交通網などの充実です。
最大の売りは、すでにある施設を活用し、建設費用を大幅に抑えていることです。
12の競技会場のうち、新たな建設は3つにとどめました。
開会式も、2008年夏のオリンピックで使われた、通称、鳥の巣で行われます。
北京やその周辺を一体として発展させる国家戦略を打ち出している中国政府。
オリンピック誘致を地域活性のけん引役として位置づけています。
今回、北京と張家口市に分かれる競技会場。
スキーアルペンなどが行われる張家口は、北京からおよそ160キロ離れています。
その距離、日本に当てはめると、東京・長野とほぼ同じです。
一体どのような町なのでしょうか。
張家口を訪ねました。
オリンピックの夢を発信しようと書かれた看板。
町の至る所に、オリンピック招致の宣伝が。
中心部に来ると、大きなモニュメントがありました。
冬という漢字をモチーフにしています。
こうしたオリンピック関連の宣伝とともに目立つのが建設工事です。
観光客の増加を当て込んだ開発ラッシュが、早くも始まっています。
ただ、オリンピックに向けて不安もあります。
雪不足です。
大会では貯水池の水を使った人工の雪に頼る計画ですが、現地は慢性的な水不足に悩まされていて、影響が懸念されます。
さらに、住民の中にはこんな冷めた声も。
課題は雪だけではありません。
北京やその周辺で冬場、深刻になる大気汚染です。
選手の健康への影響が懸念されています。
招致委員会は、企業の閉鎖を進めるなどして、大会期間中、大気はWHO・世界保健機関の基準を満たすと強調しています。
数々の課題を抱える北京オリンピック。
習近平国家主席は。
東京オリンピック・パラリンピックの2年後に、同じ東アジアで開かれるこの北京での大会ということになるんですね。
楽しみですね。
そうですね。
ただ、気がかりなことも実はあることはあって、今回決まった北京の次の2026年の冬のオリンピックに、札幌市が招致を目指してるんですね。
ところがまず2018年、3年後ですね、これから3年後の2018年に韓国のピョンチャンでまず開かれて、その次に北京で今回、開かれることが決まったわけですから、東アジアで2回連続で開催されるとなると、その次の札幌市への招致、なんらかの影響が出るんではないかというふうに心配されています。
では、続いて気象情報、井田さんです。
こんばんは。
こちら、夏においしいスイカです。
秋田県の横手市で、収穫の最盛期を迎えています。
いい色をしていますね。
こちら、あきた夏丸アカオニという品種です。
種が少なく、糖度が高いのが特徴です。
ことしは雨が少なく、苦労したということですが、昼と夜の寒暖の差が大きく、例年並みの糖度の高いスイカに仕上がったということです。
スイカは水分たっぷりありますので、熱中症予防にもお勧めです。
この土曜日、日曜日も猛暑が続きます。
一方で大気の状態が非常に不安定となりそうなんです。
土曜日、日曜日の発雷確率。
雷の発生する確率を見ていきます。
最も気温の上がる午後3時の予想です。
オレンジや赤ほどその確率が高いということを示しています。
土曜日は東北南部から西日本で確率の高い所がありまして、山沿いが中心です。
ただ関東では、平野でも発雷の確率がやや高くなっています。
一方、日曜日はさらに広い範囲で高いです。
東北から西日本にかけて高い所がありまして、日曜日は平野でも発雷の確率が高くなっています。
なぜこれだけ不安定になるのかといいますと、地上の辺りは35度前後、猛暑が続く一方で、上空にはこの時期としては低い、マイナス6度以下の寒気が入ってきます。
この気温の差が大きいほど、大気の状態が不安定となりますが、40度以上開きますと、暖かい空気は上へ持ち上げられて、冷たい空気とぶつかって、積乱雲が急速に発達していきます。
落雷だけではなくて、竜巻やひょう、激しい雨にも注意をしてください。
山や川、海へのレジャーを計画している方も多いと思います。
こんな点にはお気をつけください。
川は一気に増水してくるおそれがあります。
川の中州は逃げ場がありませんので、こうした場所へテントを張るのはやめましょう。
また木の下の雨宿りも危険です。
落雷の危険があります。
そして山へお出かけの方、万が一の場合に避難できる山小屋も確認しておいてください。
海も落雷の危険がありますので、積乱雲が発達してきたら、直ちに陸へ上がるようにしましょう。
安全に楽しい週末をお過ごしになってください。
各地の天気と気温。
この土曜日、日曜日、猛暑と大気の状態不安定、天気の急な変化にもお気をつけください。
気象情報でした。
ではスポーツをお伝えします。
夏の全国高校野球は、きょう、代表49校がすべて出そろいました。
最後に名乗りを上げたのが、大阪偕星学園。
春夏通じて初の甲子園です。
大阪偕星学園は6回、1アウト3塁と攻め、4番田端。
2ストライクと追い込まれながらもしっかり決め、勝ち越します。
リードを2点に広げ、9回、エース、光田が1アウト満塁のピンチ。
ライトへ、落ちた!ヒットだ、ヒットでかえってくる。
そして2塁ランナーもホームへ。
かえってきた。
アウトー!
ライト、濱口の好プレーで、同点は許しません。
逃げ切った大阪偕星学園。
甲子園100年の年に、新たな一歩を記しました。
これで甲子園の代表校、すべて出そろいました。
来週月曜、8月3日に組み合わせ抽せん、そして6日から、100年を迎える夏の高校野球が開幕します。
プロ野球、まずはパ・リーグです。
2位日本ハムは首位ソフトバンクと6.5ゲーム差、これ以上広げられたくない状況です。
今夜の相手は6連勝中のロッテです。
日本ハム、2点を追う4回に1アウト満塁のチャンスを作ります。
ここで栗山監督が動きました。
早くも大谷を代打で起用します。
大谷がよく走り、ダブルプレーは阻止、1点を返します。
このあと同点として西川。
俊足の西川!
内野安打で勝ち越しに成功します。
先発の吉川、直後の5回でした。
甘いストレートを運ばれ、ホームラン。
同点に追いつかれます。
さらに7回、ピンチで2番角中。
吉川がふんばれませんでした。
日本ハム、好調のロッテに敗れ、2連敗です。
9連敗中の西武は、チームトップの7勝を挙げている十亀が先発。
2回、同点に追いつかれ、ランナー2塁で高谷。
勝ち越しのタイムリーを打たれました。
嫌な流れとなります。
2点を追う5回は、打率リーグトップの秋山。
反撃のきっかけにと気持ちを見せる、9号ソロホームランで1点差に迫ります。
さらに1塁2塁と攻めて4番中村。
変化球に崩されます。
続く浅村も三振。
西武は中軸がチャンスを生かせず、8年ぶりの10連敗です。
オリックスは1回、中島。
きょう33回目の誕生日です。
ファンからのバースデーソングに、先制のタイムリー2ベースで応えます。
オリックスは1点差に詰め寄られた7回、ピンチで3人目の白仁田。
楽天は松井稼頭央。
3日前に2000本安打を達成したベテランがタイムリー。
オリックスは同点に追いつかれます。
その裏、1アウト1塁の場面で再び中島。
ここはダブルプレーに打ち取られ、勝ち越しはなりませんでした。
続いてセ・リーグです。
首位阪神と0.5ゲーム差で追う2位ヤクルト。
きょうから甲子園で直接対決です。
阪神の藤浪。
前の試合は、152球で完封勝ちしています。
1回、先頭2人を歩かせ、3番山田。
これで先制点を奪われます。
このあと1点を失い、7番デニング。
この2ベースで2点を奪われ、リードを4点に広げられます。
しかし、打線は粘ります。
4回、5番マートン。
これが2ランホームランになりました。
新井も続きます。
阪神はこの回、4点を奪い、1点差に詰め寄ります。
そして6回。
2アウト満塁で福留。
これが2点タイムリー。
阪神が同点に追いつきました。
巨人は1回、新外国人のカステヤーノス。
きょう、1軍に登録されたばかりです。
貢献できてほっとしたと、勝ち越しのタイムリー2ベースヒット。
この回3点を奪って逆転します。
先発、ポレダは6回、1点差に迫られ、1アウト満塁のピンチ。
井端が捕り損ねました。
同点に追いつかれます。
このまま8回、2アウト1塁2塁のチャンスで村田。
セ・リーグトップの9勝を挙げている大野のインコースを振り抜きました。
豪快な6号3ラン。
巨人は4連勝、勢いが出てきました。
4連敗中のDeNA。
不調の打線が、苦手の前田相手に奮起します。
1回、チャンスで3番の梶谷。
変化球を捉え、先制のタイムリー2ベース。
さらに5番ロペス。
4試合ぶりの先発復帰で、気合いが入っていました。
これもタイムリー2ベースに。
2回までに6点を奪って前田を攻略します。
4回、再びロペス。
完璧な感触だったと2ランホームラン。
DeNA、久しぶりの大量得点です。
お伝えしていますように、きょう夕方、北海道の苫小牧港の沖合で、乗客・乗員94人が乗ったフェリーで火災が起きました。
海上保安庁によりますと、乗客は全員退避しましたが、乗員1人が行方不明になっているということです。
では、救助された人たちを乗せた船が到着する苫小牧の港から中継です。
フェリーターミナルです。
救助された乗客・乗員は、民間の船か、海上保安庁の船に乗り換え、現在、苫小牧港に向かっているということですが、こちらにはまだ到着していません。
4、5分ほど前、今、ご覧いただいているのは海、苫小牧港の方角ですが、その海をゆっくりと動いている明かりが見えましたが、それが、乗客たちが乗り換えた船かどうかは分かりません。
先ほどと変わらず、今のところ、避難した乗客たちが乗り換えた船は、こちらにはまだ到着していない状況です。
北海道苫小牧市、苫小牧西港のフェリーターミナルからお伝えしました。
フェリーに乗船していた東京・中野区の映像制作会社の社員が撮影した写真です。
甲板の奥に黒い煙が立ち昇っているのが見えます。
またもう一枚の写真には、救命胴衣を着た人たちが、甲板の上に大勢立っている様子が写っています。
フェリーを運航している商船三井フェリーは、東京・港区の本社で、今夜9時前から記者会見しました。
中継の映像が入ってきました。
苫小牧東港の今の様子が入ってきました。
船体にすずらんと書いてあります。
苫小牧東港の現在の様子です。
新日本海フェリーのすずらんが、港に近づいている様子です。
映像が入ってきました。
このフェリーには、救助された33人が乗っているということです。
映像は苫小牧東港、現在の様子です。
すずらんと、船に書いてあります。
新日本海フェリー、すずらんが、港に近づいています。
このフェリーには、救助された33人が乗っているということです。
港に近づき、このあと港に接岸する予定です。
このフェリーには、救助された33人が乗っているということです。
火災が起きたフェリーには、乗客71人と乗員23人の合わせて94人が乗っていました。
海上保安庁の巡視船や、近くにいたフェリー、貨物船などが救助活動に当たり、この映像は新日本海フェリーのすずらんです。
救助された33人が乗っているということです。
今、ゆっくりと港に近づいている様子が映っています。
2015/07/31(金) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽御嶽山で1人の遺体見つかる▽東電旧経営陣3人強制起訴へ[二][字]

御嶽山で1人の遺体見つかる・身元確認は▽福島第一原発事故で東電の旧経営陣3人を「起訴すべきだ」議決▽“大筋合意”なるか TPP大詰めの交渉・現地から最新情報中継

詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子

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ニュース/報道 – 定時・総合
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スポーツ – スポーツニュース

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音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
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サンプリングレート : 48kHz

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