(まりあ)この男の名はクリスティアーノ・ロナウド。
(まりあ)BFGの承認にサインを。
・富と名声を手にすると必ずおごり高ぶる。
・それが人間よ。
・この先もか?・この先もおごらずにいけると言い切れるか?・神に愛されし男として承認は見送る。
(まりあ)待ってください。
(まりあ)「CR7マガジン」レッド・エディション。
まずはこちらの章からご説明しましょう。
時代を疾走する男
その輝きは世を照らす。
彼もそうだ
クリスティアーノ・ロナウド。
人呼んでCR7
21世紀初頭。
彼のプレーに人は酔った
人類はその躍動にサッカーの新たな地平を見た
見よこの動き。
非の打ちどころがどこにある?
サッカーサイボーグ
そう呼びたくなる
だがその動力源は極めて人間らしい
愛だ。
CR7は愛で動く
7月の来日でもその様子は随所に見受けられた
傍らに寄り添う兄ウーゴはCR7のいわば精神安定剤
イベントの舞台袖でも…
このアシストが兄ならでは
余談だがサイバークローンに本人よりも興味を示したのが兄のウーゴだった
ちゃめっ気たっぷりの性格
気さくな兄をCR7は慕い続けている
4人きょうだいの末っ子として兄や姉にかわいがられて育ってきたクリスティアーノ
彼を動かしてきたのは家族愛とそしてもう一つ
故郷マデイラ島への思いだ
CR7の成功物語は大西洋の小さな島から始まった
若き日にくぐり抜けた苦難の日々
それなくしてサッカーサイボーグの誕生はなかった
さあ家族と故郷をキーワードにCR7のルーツをひもといていこう
大西洋に浮かぶ小さな島マデイラ島
この地にはある少年がこぼした幾つもの涙が染み込んでいます
少年とはそう。
彼のこと
クリスティアーノ・ロナウド
生まれ故郷がここマデイラ島です
CR7の原点はこの島にあります
1985年
4人きょうだいの末っ子として生を授かったクリスティアーノ・ロナウド
しかし家族の生活は貧しく苦しいものでした
穴だらけの粗末な家に暮らし4人きょうだいは一つの部屋で肩を寄せ合って寝起きしました
ある日こんなことが起こります
クリスティアーノが遊び回って家に帰り夕食の席に着くと…
お母さんが子供たちの大好物タラとポテトの卵とじを作ってくれました
喜んだロナウドは早速フォークでタラを捜し始めます
しかしどこにもありません
(ロナウド)ねえ?お母さん。
タラが見当たらないよ。
入れ忘れちゃったのかな?
(ドロレス)違うの。
お金が足らなくてタラが買えなかったの。
ごめんね。
今日は我慢して。
(ロナウド)うん。
分かった。
大丈夫。
このままでもすごくおいしいよ。
タラの入っていないタラ料理
貧しい生活はしかし不幸ではありませんでした
姉と兄がクリスティアーノを心の底からかわいがってくれたからです
今も続くきょうだいの親密さがうれしいといいます
きょうだいの絆は運命も開きます
6歳のとき地元のクラブでサッカーを始めたクリスティアーノ
兄はクラブの先輩でした
クリスティアーノは兄を追ってサッカーを始めたのです
ボールは友達。
まさにそんな毎日
周囲が心配するほどの熱中ぶりでした
上達のはやさは誰の目にも明らか
クリスティアーノは小学校に上がるとすぐに島の有名人になります
兄ウーゴが秘密を明かしてくれました
生まれ育った生家のすぐ近く
この青い壁がクリスティアーノのサッカー技術を育てました
現在のプレー。
まずは右足
そして左足
あの青い壁が育んだ両足からのシュートは今確かに彼を支えています
そしてもう一つ。
少年時代のエピソードがあります
子供のころのあだ名は泣き虫
負けたくないからクリスティアーノは練習にのめりこみました。
だから彼は強くなれたのです
ロシアの文豪トルストイは言った
家庭の貧しさに負けずに育ってきたクリスティアーノ
人生…
マデイラ島のクラブからリスボンのクラブへ移籍が決まったのだ
家族と別れ一人きりでリスボンへ
島とは違う都会の風景がそこにあった
(ロナウド)うわー。
(ロナウド)大きな建物ばかり。
息が詰まっちゃうよ。
そして初日の教室でそれは起きる
クリスティアーノが自己紹介すると…
(笑い声)
(子供)何だ?あのしゃべり方。
(子供)あいつ何言ってんだ?
(子供)なまってるよ。
意味分かんねえ。
(子供)ホントだ。
ウケる。
都会に待っていたいじめと孤独
クリスティアーノは闘い始める
みんなが言葉のなまりで自分を笑うなら自分はサッカーでみんなを笑ってやる
そう胸に誓い誰よりも熱心に練習に打ち込んだのだ
将来を見据えて英語の勉強にも励み後輩に教えることもあった
当時のルームメートはこう語る
そして今彼のテクニックは敵をあざ笑う
誰にも止められないサッカーサイボーグは…
(まりあ)彼はサッカーへの情熱を忘れず負けん気の強さで数々の逆境を乗り越えてきたのです。
しかしこのときの彼は本当に大切なことにまだ気付いてはいませんでした。
人の運命は人との出会いで変わっていく
当時18歳。
スポルティング・リスボンのエースになっていたCR7をその人物は見詰めていました
敵チームマンチェスター・ユナイテッドの監督
サー・アレックス・ファーガソンです
夢は数時間で現実のものとなります
ファーガソンが用意した背番号は7
それは期待の表れでした
7はマンチェスター・ユナイテッドのエースナンバー
ジョージ・ベストやデイヴィッド・ベッカムが背負ってきた栄光の背番号だからです
ですが結果はすぐに出ませんでした
思うようなプレーができないのです
エースナンバーの期待に応えられず罵声を浴びる試合が続きます
(ブーイング)
それでも18歳のルーキーを使い続けたファーガソン
そこには確固たる狙いがありました
メンタル。
ファーガソンはCR7に心の成長を促していたのです
イングランドにはこんな言葉があります
ヨーロッパに文化として根差すサッカーは単なる勝ち負けの争いではありません
敗北と向き合い失意を乗り越え選手がどう成長するか?
ファンはそこも見ているのです
ファーガソンが尊敬を集めるのはこれまでに数々の才能を育てファンから愛される存在へと導いたから
そして今CR7もその一人です
その後ファーガソンの元を離れレアル・マドリードへ移籍したCR7
しかしその教えはずっと胸に刻まれています
3週間前。
CR7は自身二度目の来日を満喫した
だがところでなぜ彼は多忙なスケジュールをやりくって遠く日本にやって来たのか?
キーマンはこの人物だ
CR7は彼の誘いで来日した
松下剛。
44歳
長崎五島列島に生まれ現在名古屋で会社を経営している
CR7の兄ウーゴはこう語る
去年の夏。
松下はCR7を自宅に招き故郷五島列島の食材でもてなした
島育ちという共通点が2人を近づけた
子供のころ家庭が貧しく苦労したことも同じだった
そうして2人は親密になる
CR7は松下を日本の友と認めた
サッカーサイボーグの温かな心
友情の下彼はきっとまた日本にやって来る
CR7は愛で動くのだ
家族から注がれたあふれんばかりの愛情が自分を励まし成功に導いてくれた
CR7はそう語ります
この日は姉の家を訪問
当時まだ子供がいなかったCR7は2人のおいっ子をわが子のようにかわいがっていました
ディニス君はCR7の父親と同じ名前です
そして5年前
CR7が待望のわが子を授かりました
母親が誰なのかは公表されていませんが子供はクリスティアーノ・ロナウドJr.と名付けられました
現在CR7がシングルファーザーとして育てています
それが人生
クリスティアーノ・ロナウドJr.
CR7が愛に生きた確かな証しです
(まりあ)これが私の見てきたクリスティアーノ・ロナウドの半生です。
この先どんなことがあってもどんな試練にぶつかってもそれを乗り越えていく。
(まりあ)私はそう信じます。
・結論を下す。
・クリスティアーノ・ロナウド。
彼を神に愛されし男として承認することを見送る。
(まりあ)えっ?・30という年齢ではその人間の半分の寿命にも満たない。
・承認はまだ早いと言わざるを得ない。
・しかしお前の言うようにわれわれもまた彼を信じたい。
・彼はいつか必ず承認を得るだろう。
・その日まで見守っていくこととする。
はい。
2015/07/31(金) 23:30〜23:58
関西テレビ1
MTG presentsクリスティアーノ・ロナウドCR7マガジン[字]
サッカー最驚伝説SP!クリスティアーノ・ロナウド物語。壮絶な少年時代。貧困いじめ父の病…彼は苦境をどう乗り越えたのか?告白!なぜシングルファーザーに?
詳細情報
番組内容
サッカー界最驚の男、クリスティアーノ・ロナウド。彼ほど驚きに満ちたサッカー選手はいない。驚愕のプレー、究極の肉体、派手な私生活…。もはや伝説といえる。だが少年時代は不遇だった。貧困、いじめ、父の病…。度重なる試練に襲われた彼は、それをどう乗り越えて、世界的スーパースターに成長していったのか?番組は彼が生まれ育った島を訪ね家族を直撃取材。数々の証言と驚きのエピソードで奇跡の成功物語を綴っていく。
ジャンル :
スポーツ – サッカー
スポーツ – その他
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