孤独のグルメSeason2 第三話「中野区沼袋のわさびカルビと卵かけご飯」 2015.08.01


〜《沼袋…初めて降りた。
北口からすぐの喫茶店って言ってたけどこっちかな?》《あった。
ほんとに駅のすぐそばだ。
知らない街は大人になってもドキドキする。
うん?ほぉ。
ちょっといい路地じゃないか。
ワクワクもさせてくれる。
どれ…。
感じ感じ。
なんだかほわ〜んとしてしまう。
奥様公認…何じゃ?そりゃ。
下戸にはわからん。
おっご丁寧に灰皿まである。
優しい街だ。
沼袋》《こんな道端の灰皿で癒やされるなんて俺たちタバコ吸いは今や野良ネコか…》すみませんライター貸してもらっていいですか?あっはい。
ありがとうございます。
いえ。
《この時間からひとっ風呂かうらやましいなぁ。
うん?そろそろ時間か》ハックション!!すみません。
いえ。
ハックション!!《湯冷めしないようにね》
時間や社会にとらわれず幸福に空腹を満たすときつかの間彼は自分勝手になり自由になる。
誰にも邪魔されず気を遣わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが現代人に平等に与えられた最高の癒やしといえるのである
やっぱりこっちですかね。
はいわかりました。
じゃテーブルスタンドはこちらで。
すみません。
なかなか決められなくて。
いえいえ初めてのお店ですから納得いくまで悩んでください。
フランス料理といっても気取った店にする気はないんです。
ワインも安くておいしいものをたくさん置くつもりで。
開店は再来月ですよね?ええそのときはぜひ来てくださいね。
必ずうかがいます。
では失礼いたします。
ああここは私が。
いやいや。
お客様に出していただくわけにはいきませんので。
すみません。
では失礼します。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
《思っていたよりスムーズにいってよかった。
おかげで次までちょっと時間が空いたな。
まいっか》すみませんメニューを。
どうぞ。
お決まりになりましたらお呼びください。
いいですか注文して。
はい。
チョコバナナクリームタルトとあとコーヒーのおかわりを。
あ紅茶ください。
かしこまりました。
《フフ商談成立祝いだ》あのさ今度の週末どうする?ディズニーランドかディズニーシーどっちかがいい。
《しゃれてるな》いただきます。
《うま〜い。
チョコパウダーのちょい苦がいい》《紅茶が合うな…》《生クリームとチョコとバナナ。
誰が考えたんだろう。
このナイスな組み合わせ》《お菓子の家を見つけたのはヘンゼルとグレーテルだっけ》《ひとりヘンゼルグレーテル気分》《さて…》《住所はこっちで間違いないよな》あっあった。
《さっきみたいにスムーズにいくといいんだけどな》失礼します。
いらっしゃいませ。
お約束いただいております井之頭と申します。
あお待ちしておりました。
真田です。
どうぞ中に。
失礼します。
《もうひと仕事いきますか》で洋服は母の商売なのでそのままにしてお店のコーナーでヨーロッパのアンティークの家具をやってみようと思ってるんです。
洋装品関係とお聞きしましたのでいくつかピックアップしてきました。
ありがとうございます。
あ〜このコサージュってこんなにいろんな花束のタイプがあるんですね。
私のイメージしてたのはこんな感じです。
あぁそうですか。
それはよかった。
へぇこんなのがいいんだね〜。
お母さん!あっ…どうぞ。
どうも。
でも大丈夫なの?お酒だってさ〜芋焼酎しか飲まないあんたがヨーロッパの小物なんて…。
なに言ってんのよ。
関係ないでしょそんなの。
そんなことないでしょう。
だいたいそういう人ってさワインとか飲むもんじゃないの?ねぇ!いやそれは人それぞれ好みですから…。
あんたほら飽きっぽいからさ心配なんだよ。
なによ?飽きっぽいって。
だって子供の頃からさウサギだカメだヒヨコだなんだって飼ってもすぐ飽きちゃって結局面倒みるのはお母さんなんだから。
いつの話してんのよ。
結婚してやっと片づいてくれたなと喜んでたら旦那にも飽きちゃって帰ってきちゃったんですよ。
ちょっとやめてよお母さん!なんの話してんのよ。
《やっぱ…笑うしかないんだろうか?こんな場合…》じゃあ井之頭さん至らない娘ですがどうぞよろしくお願いします。
ちょっと!私井之頭さんとこにお嫁にいくわけじゃないんだから。
《おいおい…》明日にでも改めて小物のリストをメールさせていただきますのでご確認ください。
よろしくお願いいたします。
では…。
いい人だね。
やめて聞こえるでしょ!《この話なかったことになりそうな気がする》《やっぱり新規の客は気を遣うな。
そのせいか無性に腹が…減った!》あのおじちゃん動かなくなったよ。
《よし店を探そう!》動いた。
《線路の向こうに行ってみるか。
今日はスタミナ系を入れたいな〜。
焼とり焼とん。
う〜ん…遠からずなんだがイマイチ腑に落ちないな〜》《あれ?》《あれれ?いかん…完全に迷い込んでしまったみたいだぞ。
これはまずいぞ。
腹の虫も騒ぎ出した。
振り出しに戻るか…。
いや大した距離じゃないし野方のほうまで歩いてそっちを攻めよう》あ。
《あれは…焼肉。
こんな住宅街のど真ん中に…。
まるで砂漠の中のオアシスじゃないか。
それに…。
「飢る噛む!スタミナ一番」。
これだ…まさに俺が食いたかったのは。
即決》あすみません。
はい。
入れますか?ご予約のお客様ですか?いえ…。
少々お待ちください。
大丈夫ですどうぞ。
こちらの席へどうぞ。
においがつきますので鞄をこの中に入れてください。
あはい。
上着も入れますか?はい…。
すみません。
はい。
《どう攻めようか…》メニューです。
はい。
《へぇ…カルビがいろいろあるなぁ。
特上とオススメ。
迷わすなぁ。
わさびカルビ?丸?ちょっとくるなぁ…。
ホルモンも一通り揃ってる。
ホルモン皿ってのは…。
これが全部入ってるんだろうか…。
う〜ん…焼き肉は順序だ。
頼む段取りで勝敗が決まる》すみません。
はい。
お決まりですか?あの…三角ってのはなんですか?三角は肩バラです。
あ…肩。
はい。
じゃあ丸は?太ももあたりのお肉ですかね。
おいしいですよ。
じゃあそれ…え〜っと丸と三角をください。
あと…わさびカルビとえ〜ライスの中をお願いします。
お飲み物はどうされますか?ウーロン茶をください。
はいかしこまりました。
《丸三角か…。
こうなると四角といきたいがあるわけないよな》《あ…あった。
しかも超四角って…》準備しますね。
ウーロン茶になります。
よいしょと…キャベツが出てないか。
よいしょ。
肉ができるまでこれでお腹いっぱいにしといてください。
はぁ…。
《いきなり段取りを崩してくるなぁ。
腹いっぱいになったら肉が食えなくなるじゃないか。
それにこのキャベツ…。
実家の台所みたいだ》《おっしっかりした味…》《うまい!というかまずい…。
本当に腹いっぱい食っちゃいそうだ》お待たせしました。
こちらわさびカルビです。
こちらお醤油です。
《おいでなすったな。
ほぉ…本わさびドン》焼き方はおわかりになりますか?あぁいいえ。
では1枚だけお焼きしますね。
お願いします。
《焼き方があるのか》少し色がついたらひっくり返してください。
これでわさびをのせて食べてください。
わさびは辛くありませんので多めでも大丈夫ですよ。
もういいんですか?はい。
いただきます。
《なんじゃこりゃ?》《肉なのにお刺身…》《え〜》《こんなもんだったよな》《アッと驚く為五郎。
七輪で焼く刺身。
焼き刺身》いらっしゃいませ。
こちらにどうぞ。
いやぁもう疲れた。
腹減ったわ。
《飢る噛む!飢る噛む!》よし。
《早くすらなきゃ焼けちまう》《くるっくるっと五郎。
いいじゃないかいいじゃないか》《わさびたっぷりなのに鼻にこない。
すげえうまい》《わさびカルビ恐るべし。
いかん。
ご飯食べるのを忘れていた》いらっしゃいませ。
どうも。
奥のテーブル席へどうぞ。
こちら三角です。
こちらも少し焼くだけでレモンをしぼって食べてください。
少し?はい。
少し。
《こんな真剣に肉を見つめる焼き肉は初めてだ》よし。
《なるほどそうきたか》《おぉ塩がジュワ〜。
いくらでも飯が入る。
おっとっとっと…。
少しだけ焼くって全然休んでる暇がないな》《うまいなぁ》《三角丼って感じだ》《野菜はしっかり焼き…》うまそうだなこれ。
丸です。
失礼します。
これもレモンをしぼって食べるんですか?はい。
《実にきれいな肉だ》よし。
《今度は一気にいくか》《今度はじっくり焼きだから少しゆっくりできるな》お父さん焼いてもらっていいですか?はいよ。
《ああいう焼き方もあるのか。
あれホルモンだよな》ほぉ。
《もういいんじゃないか?》《どれどれ》《うまい!肩…太ももしっかりした筋肉の味》《丸…花まるだ》あっ…。
《そういえばタレをいってないじゃないか。
いかんいかん》《ホルモンは塩みたいだしここはカルビ投入だ》すみません。
はい。
オススメカルビってタレですか?はいタレです。
じゃあオススメカルビを。
はい。
オススメカルビです。
《チャンジャにナムルか…。
いや今日はとことんシンプルに米と肉でいこう。
楽しみだなぁタレ》《こいつはうまそうだ》焼きましょうか?カルビはね一枚一枚焼いてちゃダメなんですよ。
すぐ肉が硬くなってしまいますからね。
こうやって蒸すように焼くんです。
《蒸すように…》あぁ〜。
《炭が消えちまったんじゃないのか?》このまま召し上がってください。
このまま?どうぞ。
いただきます。
《うん?》《これはうまい!》《今までに食ってきたあまたのカルビとは…別物だ》すみませんライスの中おかわりいいですか?うん?卵かけご飯にします?え?あ…じゃあぜひ。
卵かけご飯一丁。
かけますね。
箸で穴を開けてください。
そうそうそう。
底のほうからかき混ぜて食べてください。
〜《おぉ…》おいしいです。
やっぱりね卵でも醤油でも肉でも本物を食べなきゃいけないんですよ。
私いつも言ってるんですけどね特に若い時に本物を食べないと味覚がね。
どうぞごゆっくり。
おぉ焼いてあげましょうか。
《死んだばあちゃんもそんなことを言っていた》《塩納豆…いい働きをしてる》〜《スタミナ一番》〜《ニンニクのにおいと肉の煙にまかれて食ってこそ焼き肉。
明日のことなんか気にしてる場合じゃない》《焼き肉のしめに卵かけご飯ってまったく発想がなかった。
鳥につないで逃げ切って勝利という方程式》あぁ…。
《うまかった。
あれ?結局これ使わなかったな》ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
《いい汗かかせてもらいました。
そうだ…銭湯に寄っていくか。
ひとっ風呂浴びてさっぱりして。
でも湯冷めしないようにね》
原作者久住昌之が実際にお店訪問
向かった先はもちろん焼肉平和苑。
そして今日のゲストは…
どうも。
はじめましてどうもです。
久住です。
幅といいます。
なんでも昔から久住さんそして孤独のグルメのBgファンだったそうで今日は平和苑のロケに駆けつけてくれました。
まずは五郎さんも堪能したお店の方に焼いてもらうことに
あまり温まらず焼きすぎないように。
もうつやが出るくらいで大丈夫ですので。
えっそんなにすぐなんですか!?こちらでお醤油で。
えっこれでもう?すごい!
さてお味はいかが?
うまい!さわやかな感じの。
そして話はあのマンガで僕すごくびっくりしたのはほとんど五郎さんが独白といいますかねそれでハードボイルドな男子にかかわらずでもそれを彼が語らずに箸の行く末とか表情とかでそれを見せてくれる結構テレビも余白を活かしてくれてる感じしますよね。
そうなんです。
僕は正直言ってあれが実写化すると聞いた時に俺も…。
ほんとですか?思ったんですよ。
あの余韻みたいなのっていうのは語らないからいい。
だからどうなるのかしらと思ったら意外や意外と言うと失礼でも見事な話術でちゃんとそのトーンが活きていて
さて肉のほうもどんどん焼きますか。
そこへ現れたのは…
あっこれはもう…。
もうですか?わさびつけて。
ダメ?せっかくのお肉が…。
その愛情はTシャツからも伝わります。
そんなマスターのイチオシはこの上ミノ。
こちらは全部いっぺんに焼くことでその独特な食感が味わえるとか
もう食べられるんですか?はいどうぞ。
いただきます。
そうですよね。
うわぁおいしい。
ほんとにね香りがねそうサクサクしてる。
五郎さんが気になっていたやわらかくて絶品ですよ
これやばいんじゃないの?ここのお店ね。
ここのお店。
2015/08/01(土) 01:23〜02:10
テレビ大阪1
孤独のグルメSeason2[再] 第三話「中野区沼袋のわさびカルビと卵かけご飯」[字]

異色のグルメコミックを松重豊主演で実写ドラマ化!輸入雑貨商を営む井之頭五郎は仕事で訪れた町で、ふと店に立ち寄り食事をするのだが…。今回は「中野区沼袋」。

詳細情報
出演者
松重豊(井之頭五郎役)
中山エミリ(真田香織役)
大島蓉子(真田良子役)
鈴木正幸(マスター役)

久住昌之
幅允孝(ふらっとQUSUMIゲスト)
番組内容
井之頭五郎にとって今日は初めてづくし。沼袋という町、そして二件の商談の相手も初めて会う。一件目の商談が終わり、自分へのご褒美に甘いものをいただき緊張をほぐす。また少し緊張して二件目へ…。なんとか仕事を終えた五郎はスタミナ系を入れたくなり、店を探す。やがて住宅街のど真ん中に“スタミナ一番”という、オアシスのような看板を見つけるのだった。
番組概要
個人で輸入雑貨商を営む男・井之頭五郎(いのがしら ごろう)が、仕事の合間に立ち寄った店で食事をする様子を淡々と描く異色のグルメドキュメンタリードラマ。原作は単行本・文庫本合わせて累計20万部を突破しているロング&ベストセラーコミック。登場する店は全て実在し、ドラマオリジナルの選定となる。ただ料理のうんちくを述べるのではなく、ひたすらに主人公の食事シーンと心理描写をつづり淡々とストーリーが流れていく。
原作脚本監督
【原作】
『孤独のグルメ』
作/久住昌之・画/谷口ジロー(扶桑社刊)
【脚本】田口佳宏
【監督】溝口憲司
音楽
【音楽】The Screen Tones:久住昌之、フクムラサトシ、河野文彦、Shake、栗木健、戸田高弘
■オープニングテーマ「荒野のグルメ」
(作曲:久住昌之/フクムラサトシ)
■松重“五郎”豊のテーマ「Stay Alone」(作曲:久住昌之/フクムラサトシ)
■エンディングテーマ「五郎の12PM」
(作曲:久住昌之 歌:伝美)

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – トークバラエティ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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