おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
きょうも1週間のニュースを振り返りますが、まずは。
TPP・環太平洋パートナーシップ協定の閣僚会合についてです。
最新の状況です。
TPPの閣僚会合は、きょう、最終日を迎え、日本を含む交渉参加12か国は、日本時間の午前5時ごろからおよそ1時間にわたって全体会合を行い、2国間での協議を続けることになりました。
議長国を務めるアメリカ政府は、午前8時半に予定していた共同記者会見を、午前11時に延期すると発表し、大筋合意を目指したぎりぎりの交渉が続いています。
TPPの閣僚会合はきょう、最終日を迎えました。
交渉参加12か国は、大筋合意を目指して日本時間の午前5時ごろから、およそ1時間にわたって全体会合を行い、2国間での協議を続けることになりました。
議長国を務めるアメリカ政府は、午前8時半に予定していた閣僚の共同記者会見を、午前11時に延期すると発表しました。
全体会合に先立って、甘利経済再生担当大臣は、次のように述べました。
その上で、甘利大臣はこの種の会合は、ある種、タイムリミットをしっかり決めて、ずるずる引き延ばすと、結局そのままずるずるいってしまう危険性がある。
今回はまとめるということで、一応スケジュールが示されており、それに向けて最後の努力をすると述べました。
と言うように、交渉が続くTPPなんですが、これまでの状況を整理します。
こちらです。
まず、日本とアメリカとの間で大きな焦点になっている、主食用のコメの輸入枠。
アメリカが17万5000トン増やすよう求めているのに対し、日本は7万トンから8万トン程度にしたい考えで開きがあります。
一定程度、輸入量の政府保証は行わないものの、一定程度増える、新たな仕組みを導入する考えについては、アメリカ側も一定の理解を示しています。
なんか難しいですね。
非常に難しいです。
農産物5項目の1つ、乳製品のバターについてなんですけども、日本は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドとの間で、一定量に限って、35%という今の関税を維持しながら、今より安い価格で輸入する新たな枠を設けることで合意できないか調整しています。
一方、この乳製品を巡っては、このニュージーランドですね、ニュージーランドが各国に輸入量の拡大を強硬に主張し続け、交渉を難しくしているんです。
これを受けて、今度アメリカですね、アメリカはカナダに輸入を増やすよう求め、それぞれの2国間交渉が進まなくなっているものと見られます。
非常に複雑に絡み合っていることが分かります。
そして今度は、12か国全体の交渉なんですが、これで難航しているのが、先端的なバイオ医薬品などの開発データを保護する期間についてです。
アメリカは当初、12年間を求めていました。
しかし、新興国やオーストラリアなどは5年以下を要求、今も同じような構図が続いているものと見られます。
また、国有企業と民間企業の公平な競争条件についても、国有企業の優遇措置の是正を求める日本やアメリカ、そして多くの国有企業を抱えるマレーシアやベトナムなどで折り合いがついていません。
一つ一つはとても細かくて難しいですが、各業界の人たち、固唾をのんで見守っておられるところですね。
スタジオには、政治部の成澤記者と経済部の豊永記者です。
まず経済部の豊永さん、共同記者会見は延期という発表がありました。
バイオ医薬品の開発データで、保護期間を巡ってずいぶん隔たりがあるようですね。
そうですね、先端的な薬を開発するというのは、巨額のお金が必要なんですね。
そのデータをできるだけ長く保護して、自国の利益につなげたいと、これがアメリカの姿勢なんですね。
特に巨大な製薬会社が背後に控えていますから、アメリカ政府としては容易に妥協できないという状況なんですね。
でもその一方。
マレーシア、チリなどの新興国、それにオーストラリア、ニュージーランドなどは、特許が切れて価格が安いジェネリック医薬品、これを重視しています。
自国の医療費の抑制につながったり、国民の負担が軽減されると、こういう趣旨から重視してるんですけれども、当然ながら、開発データの保護というのは、短ければ短いほど、自国の利益につながるということで、ぶつかり合っている状態なんですね。
そうですね。
もう一つですね、難しく、交渉を難しくしているのが、乳製品を巡るニュージーランドの交渉姿勢なんです。
先ほどちょっと説明ありましたけども、ニュージーランドは日本にも強硬に輸入拡大を求めていますけれども、アメリカにも求めていると。
今度アメリカは、自国の乳製品を今度は隣国のカナダに輸入をもっと増やしてくれということで、アメリカとカナダのほうでも交渉がこじれるという、玉突き現象が起きてしまっているということなんですね。
ニュージーランドは乳製品の部分で、自国である程度勝ち取れることがないと、先ほどのバイオ医薬品のデータの保護期間のところで、妥協するつもりはないというふうに見られていまして、交渉はいろんな分野で複雑に絡み合っている状況なんですね。
大筋合意って、ありうるんですか?
そうですね、まあ、先ほど話しましたとおり、一部の国が強硬な主張を取り下げないかぎりは、なかなか前には進まない状況だと思います。
じゃあ、八方塞がり?
そうですね、ただ逆に言いますと、かなりいいところまで交渉は進んできてることは事実なので、どこかの国が妥協案を出すと、五月雨的に各国が妥協のカードを切りやすくなるという、パズルのピースが埋まっていくように、交渉が進む可能性というのはあると思いますね。
各国とも何年にわたってずっとこの交渉を続けてきましたから、さすがにこの会合も最後にしたいという、そういう強い思いは持っているはずなんですね。
各閣僚とも切るべき妥協のカーだというのは持ってハワイに乗り込んでいるはずなので、最後はですね、どこまで妥協できるのか、重い決断をする国が出てくるかどうかで、交渉の行方というのは決まると思います。
日本は?
成澤さん、日本政府はこの交渉にどう臨んできたということなんでしょう?
今回の閣僚会合につきまして、交渉を担当する甘利経済再生担当大臣は、来年秋に大統領選挙を控えるアメリカが、本格的な選挙戦に入る前に、交渉をまとめたいとして、今回の閣僚会合を最後の閣僚会合にしたいと、繰り返し述べています。
最後にしたいという気持ちがあるんですね。
といいますのも、経済規模の大きい日本とアメリカが交渉を主導して、両国はみずからも譲歩するとともに、各国に歩み寄りを強く求めてきているんです。
背景には、TPP交渉に参加していない中国の存在も意識しながら、日米主導で新たな経済秩序を築き上げたいという思惑もあるものと見られます。
日本が強く主張してきたのはどの分野でしょうか?
交渉の大きな鍵を握ってきた日米協議で、日本が最も配慮すべきだと主張してきたのは、いわゆる農産物5項目、中でもコメということになります。
先ほど説明がありましたように、日本側はアメリカ側の求めに応じて、日本への新たな輸入枠を設けるものの、国内への影響を最小限に抑えるため、輸入量をできるだけ少なくできないか、ぎりぎりの交渉を続けてきました。
きょうでまとめる見通しというのはあるんですか?なんか政府から情報というのはありますか?
政府関係者によりますと、現時点では交渉全体で難航している分野での解決のメドというのは立っていないということです。
立っていない?
はい。
甘利大臣は日本時間の午前3時前に、記者団に対して、予想したとおり厳しい交渉だ。
やはり本当の最後の最後というのは、厳しさが増してくるという予測はしていたと述べていまして、想定どおりの厳しい交渉が続いているという認識を示しています。
同じNHKの記者2人でも、なんかここへきて一気にピースが埋まるんじゃないかっていう読みもあれば、今のところ、そういう情報はないということなんでしょうか?
まあ、そうですね。
政府関係者の中にもいろんな見方がありまして、政府関係者の1人は、悲観的な情報はたくさんあるんだけれども、多国間の交渉は最後に政治決断に踏み切る雰囲気が重要だとも指摘していまして。
そういうことも?
閣僚による政治判断によって、事態を打開する可能性も十分にあるという考えを示しています。
じゃあこれから数時間のうちに、わぁっとピースが埋まっていく可能性はある?
そうですね。
ただ当初、まもなく始まる予定でした12か国による共同記者会見が、午前11時からに延期されることになりました。
現在は大筋合意できるかどうか、まさにぎりぎりの交渉が行われているものと見られます。
ここまで政治部の成澤記者、そして経済部の豊永記者に聞きました。
TPP交渉についてお伝えしました。
さあ、今週1週間のニュース振り返りますが、まず日曜日、閑静な住宅街で惨事が起きました。
東京・調布市の住宅街に、近くの飛行場から離陸した小型機が墜落、自宅にいた女性と小型機の男性2人が死亡しました。
小型機に何があったんでしょうか。
調布飛行場です。
今ちょうど、滑走路から飛行機が飛び立ちました。
事故のあった小型機も、同じようにこの滑走路、南側に向かって飛んで行ったということです。
日曜日、調布飛行場を飛び立った小型機が、住宅街に墜落しました。
住宅にいて巻き込まれた34歳の女性と、小型機の機長、それに乗っていた36歳の男性が亡くなりました。
いずれも墜落したあとの火災に巻き込まれて死亡したということです。
こちらですね、規制線、そして青いシートが張られています。
あのさらに奥に、小型機は墜落したということです。
こうやって見ますと、ごく普通の住宅街の中で、墜落事故が起きたことが分かります。
現場のすぐ近くに住む人たちに話を聞いてみました。
こちらの80歳の女性は、事故に気付いて、2階のベランダから現場の方向を見ました。
この男性は、自宅近くで消火活動に追われました。
こちらの女性は、墜落現場の家の2階で、助けを求める女性の姿を目撃していました。
助けを求めていたのは、住宅の2階にいた鈴木希望さんでした。
長年、ペットショップの従業員として働き、家では10匹ほどの犬を飼っていたということです。
鈴木さんと愛犬を通じて交流のあった女性です。
現場で犬を助けようとする、鈴木さんと見られる女性が目撃されていたことについて。
小型機に何が起きたのか。
墜落した小型機を、複数のカメラが捉えていました。
午前10時58分、墜落した小型機と見られる飛行機が、調布飛行場の滑走路を飛び立ちました。
滑走路に隣接するサッカー場です。
小型機は画面右側にそれるように進み、子どもたちの真上を通り過ぎていきます。
何事もなく試合は続きますが、このあと、大きな音がします。
同じころ、飛行場の東側にあるグラウンドで撮影された映像です。
小型機は高度が上がらないまま見えなくなります。
その後、黒い煙が立ち上りました。
小型機が離陸してから墜落するまでの一部始終を、滑走路のすぐ脇で見ていた男性に話を聞くことができました。
男性は墜落したのと同型の小型機を操縦したこともあるということで、滑走路のどの辺りで離陸するのかを見ようとしていました。
異変を感じた男性は、離陸したあとも小型機の様子を見ていました。
墜落現場を改めて確認してみます。
調布飛行場の滑走路の南の端からおよそ700メートルの地点なんですね。
これよく見てみますと、滑走路の延長上よりも左側にややそれている場所になります。
まっすぐ来たら、ここをこう来るはずなのに、ちょっとずれてる。
ずれているということなんですね。
この住宅街なんですけれども、取材してますと、上空を飛行機が何度も飛び交っているんですね。
ただ住民の方は気にされる様子というのもあまりなくて、もう本当に日常の光景となっているというのがよく分かりました。
安心して暮らす日常を取り戻すためにも求められるのが、事故原因の究明です。
すぐ近くに住宅街が広がる調布飛行場。
東京都は、住民の不安の声を受けて、遊覧飛行や訓練飛行で利用することを禁止しています。
墜落した小型機は、伊豆大島に向かう予定でした。
そのフライトの目的はなんだったのか。
機体の整備や管理を行っていた、日本エアロテックは。
慣熟飛行、今週よく聞きましたね、このことば。
この慣熟飛行は、パイロットの操縦技能を維持するために行われ、パイロット資格の取得を目指す人が、見学のために同乗することも含まれるとしています。
ただ、小型機に乗っていて亡くなった男性の親族によりますと、男性は、私的な用事で友人と一緒に伊豆大島に日帰りで行く予定だったということです。
40年以上、調布飛行場を利用している男性です。
東京都に提出する書類には、あいまいなケースでも、慣熟飛行と書くのが慣例になっているといいます。
警視庁は、業務上過失致死傷の疑いで捜査を進め、小型機のエンジンや主翼の一部、プロペラのほか、計器などの部品を回収しました。
事故の原因は?
これまでの調べで、小型機は目撃証言などから、通常よりも低い高度で離陸し、エンジンの回転数が遅いことを示す低い音だったということで、十分に上昇しないまますぐに墜落したと見られています。
また、燃料などから、離陸できる上限に近い重量だったと見られるほか、目撃者の話などから、離陸するまで通常よりも長い距離を滑走していた可能性があるということで、離陸時の判断や操縦のしかたについても捜査することにしています。
墜落の原因は何か。
日本航空の元機長で、航空評論家の小林宏之さんに、小型機の映像を見てもらいました。
小林さんがまず注目したのが、プロペラの回転速度でした。
さらに、ほかの飛行機が飛んだコースと事故機のコースを比較してもらいました。
事故原因について、小林さんは、複数の要因が関係しているといいます。
複合的であったにしても、ちゃんと原因が分かることが再発を防ぐことですよね。
そうですね。
複数の要因があると小林さんも話していらっしゃいましたが、このあと事故機にけがをされた方が乗っていてけがをされた方がいらっしゃるんですよ。
その方たちの回復後に出てくる証言、どんなことが出てくるのか、ここに小林さん、注目されているというふうに話していらっしゃいました。
次はこちら。
福岡県の沖合60キロにある沖ノ島です。
多数の装飾品などが出土し、海の正倉院とも呼ばれています。
火曜日、文化庁の審議会は、再来年の世界文化遺産への登録を目指し、宗像・沖ノ島と関連遺産群を推薦することを決めました。
福岡県の神宿る島、宗像・沖ノ島と関連遺産群は、宗像大社や、福津市の新原・奴山古墳群など5つの資産で構成されています。
中心となっているのが沖ノ島です。
宗像市の沖合60キロ。
周囲約4キロほどの絶海の孤島です。
島全体がご神体とされ、神職が交代で島を守っています。
島は女人禁制。
男性も裸で海に入って身を清める、みそぎを行わないと、島に入ることができません。
生えている草や落ちている石などは、島からは一つも持ち出してはいけないとされ、神聖な場所として、神職や許可が得られたごく限られた人以外、立ち入りが制限されています。
島では、日本と大陸の交流が活発に行われた4世紀から9世紀にかけ、航海の安全などを願う祭しが行われていました。
島には神へのささげ物として貴重な品が数多く持ち込まれました。
昭和29年から3度にわたって発掘調査が行われ、多数の出土品が見つかりました。
その1つ、純金製の指輪です。
5世紀ごろ、朝鮮半島の新羅から伝えられたと見られています。
祭礼の際に、旗などを下げるために使われた金銅製龍頭。
6世紀ごろ、中国大陸で作られ渡来しました。
こうした出土品は8万点に及び、すべてが国宝に指定されています。
貴重な宝物の多さから、沖ノ島は海の正倉院ともいわれているのです。
文化庁の審議会は、古代の祭りの跡がほぼ手付かずの状態で保存されており、現代でも神聖な島として信仰の対象であることなどが世界的に見ても顕著だなどと評価しています。
改めて位置関係を確認します。
こちらです。
出ますでしょうか。
沖合60キロの、今出てきました沖ノ島にある沖津宮、そして11キロ沖合にある大島の中津宮、さらに陸側にある辺津宮、この3つの宮には、それぞれ海を守る神が祭られていて、この宗像大社を成立させる資産となっているんですね。
一般の人が行けるのは、この大島までなんです。
沖ノ島は神職が交代で、1人で滞在して島を守っているという状況なんです。
絶海の孤島で神職はどう過ごすのか。
以前取材したVTRを見てみます。
神職は港にある社務所で寝泊まりします。
朝起きると、港で海に入って、まず身を清めます。
これ、真冬でも欠かすことはないそうです。
真冬も?
沖ノ島でのみそぎというのは歴史がなごうございまして、達成感もありますし、使命感も感じながら入っております。
みそぎが終われば、お供え物を持って社殿に向かいます。
社殿があるのは島の中腹。
途中には600段もの階段があるということです。
ここで毎日神事を執り行います。
後世に記録を残すため、毎日必ず墨を使って日誌をつけます。
この日誌、明治維新のころから続いています。
これは明治38年5月27日の日誌です。
4隻の軍艦、西南に現るなどと記されているんです。
日本とロシアの艦隊が戦った日本海海戦を島から目撃したときの様子が詳しく書かれているということです。
で、神職の方がどんな生活をしているのかということで、けさは、宗像大社の神職で広報担当の大塚宗延さんと電話がつながっています。
大塚さん、おはようございます。
おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
大塚さんご自身も、神職としてこの沖ノ島で過ごされているということでよろしいんですね?
はい。
もう15年、ご奉仕させていただいておりますので。
15年?
30回以上、島にはおります。
1回行かれるとどのぐらい日数滞在されるんですか?
基本的に1回の勤務が10日間となっています。
10日間。
はい。
どんなことなさるんですか?島では。
一番の使命といいましょうか、目的は、沖ノ島に辺津宮から派遣されて、日々の祭しを行う、一番の使命になっております。
島でのことは言ってはいけないというしきたりがあると聞いたんですが。
そうなんですか?聞いちゃいけないんですか?
いえいえ、なんていうんでしょうか、神社がそういったことを申し上げてるのではなくて、先祖代々、沖ノ島の周りで生きてきた方々たちがこの島を守ろうと、そういった民間信仰で、島で見たこと、聞いたこと、行ったこと、そういったことを家族にも口外しちゃいけないっていうことが守られてきました。
この近くの方々といいますと?
宗像のこっちの本土のほうに、漁師もそうですし。
漁師さんたち。
大島の漁師もそうですし。
10日の間、でも聞いちゃいけないのかな?聞いていいですかね、すみません。
食事などはどうなさるかっていうのは、お聞きしていいですか?
いいです、もちろん今はこういった、これだけ情報が発展した社会ですので、神様の尊厳を守る範囲内であれば、お答えいたしますので、食事に関してはですね、基本的に四つ足のもの、牛、豚、そういったものは食すことはできません。
そしてもちろん、1人で過ごすわけですので、10日間、あるいは海が荒れたら2週間、20日間とおりますので、それだけの食料を持って、そして島に渡ってます。
今、みそぎの映像が出ていますけれども、真冬のみそぎというのは、非常に寒そうですね。
そうですね、対馬暖流が通っているとはいえ、水の中に入ると、刺すような痛み、これが冬はございます。
誰も見ていなくても、なさるんですか?
だからこそですね。
こっちに辺津宮のほうにいますと、多くの何百人、何千人という方の参拝者がお参りに見えますけども、沖ノ島では本当に祈ること、神職と神との2人きりといいましょうか、対じできますので、一番神様が見てますというふうに思います。
そうやって過ごされていると、古くからこう、ずーっと連綿と続く歴史というのを感じられたりすることもあるんでしょうね。
そうですね、今なんか高校の歴史の教科書に載るくらい、古事記ですとか、日本書紀といった神話の記述を体現した唯一の神社ですので、大きな20メートルを超える巨岩がそびえたつ中で、社殿が建ってるわけなんですけども、そういった歴史の深さ、めんめんと日本人が守り伝えてきた信仰っていうものを、肌で感じることはできます。
その場所が、再来年の世界遺産登録を目指して推薦されることが決まりましたが、どう受け止めてらっしゃいますか?
まずは氏子の皆様がやはり望まれるようであれば、神様のしんとくの…というのもありますし、ただし、尊厳の保持というのがわれわれの大切なところですので、神様の尊厳を守りながら、できる範囲で、まずは国内で評価されたのかなというふうに思っております。
ここまで宗像大社神職の大塚宗延さんにお話をうかがいました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
次は?
次はこちらです。
えっ?
ミドリガメ。
これ、アメリカ原産の外来種なんだそうです。
私も初めて知りました。
ペットとして親しまれているんですが、川や池に捨てられて繁殖して、環境省が対策の強化に乗り出すことになりました。
ペットショップで売られているミドリガメ。
1匹500円程度で子どもたちにも人気です。
ミドリガメは、小さいときは3センチ程度。
しかし、寿命は20年から30年程度もあり、成長すると最大30センチ近くになります。
愛知県安城市を流れる川です。
研究者が、仕掛けたわなを引き上げると。
中には、20匹ものミドリガメが。
これがそうですね。
大きくなって、ペットとして飼えなくなったカメが、川や池に捨てられ、各地で数を増やしています。
アメリカ原産のミドリガメ。
正式名称、ミシシッピアカミミガメ。
頭の両側にある赤い紋様が特徴です。
繁殖力が強いミドリガメは、各地で日本固有のカメの食べ物や住みかを奪っています。
ミドリガメによる農作物の被害も出ています。
兵庫県南部のため池です。
この地域では、長年、冬になると地元の人たちがため池の水を抜き、れんこん掘りを楽しんできました。
しかし、数年前からレンコンが取れなくなるため池が増えてきました。
急増したミドリガメが、レンコンの茎を食べていると見られています。
兵庫県の調査では、この地域でミドリガメが確認されたため池は、10年ほど前の3倍を超える200以上に達し、その生息域は大幅に拡大しています。
名古屋市のは虫類専門のペットショップです。
こちらでは、ミドリガメは商品としては仕入れていないということですが。
落とし物として警察に届けられたミドリガメを、やむをえず引き取っています。
今は3匹のカメがいます。
水曜日、北村環境副大臣は、愛知県内のため池などを視察。
ミドリガメについて、輸入や飼育が規制される特定外来生物の指定に向けて、対策の強化に乗り出す考えを明らかにしました。
全国で生息状況や流通の調査を行ったうえで、アメリカからの輸入を禁止し、その後、飼育を許可制にするなど、5年後をメドに、段階的な規制強化を検討するとしています。
環境省の推計では、全国で飼育されているミドリガメは180万匹に上ると見られています。
次は、これ、ETCって、高速道路の料金払うあれですか?
そうなんです、クレジットカードを差し込めば、高速道路の通行料金を自動で精算できるというETCなんですが、これまでのETCというのは、料金精算の機能しかありませんでしたよね?ですが、今月から本格的な販売が始まる次世代のETCというのがありまして、大量の情報をやり取りすることで、新たなサービスの利用が可能になります。
その名も、こちらに出ています、ETC2.0。
どんなサービスが始まるんでしょうか。
都内の自動車用品点です。
ETC2.0の車載器が並べられています。
現在のETCの機能を大幅に拡充したETC2.0。
価格は現在のETCより高めです。
ETC2.0は、決済機能に加え、車の経路や速度などの走行情報を蓄積することができるのが、大きな特徴です。
蓄積された情報は、全国におよそ1600か所に設置されている、ITSスポットと呼ばれる通信ポイントで集められます。
集めるのは、通信ポイントを通過した車が走ってきた直近80キロメートル分の情報です。
多数の車から集めた情報が、ドライバーに提供されます。
こうした情報は、ETC2.0に対応したカーナビに表示されます。
例えば、高速道路で事故などにより渋滞していた場合、ドライバーはいったん一般道に。
渋滞を避けて、再び高速道路に戻ります。
こうした場合でも、国土交通省は来年度から、料金を追加せず、高速道路を下りずに利用した場合と同じ料金にすることになりました。
ドライバーを一般道路に誘導し、渋滞の緩和につなげるのがねらいです。
このほか、首都高速道路の渋滞区間を避けて、環状線のルートにう回した場合に、料金を割り引く制度などを導入していく方針です。
普及が進み、こうした利用者が増えれば、渋滞の解消につながります。
国土交通省が、ETC2.0の普及を後押しする背景には、限られた予算の中で効果的な道路整備につなげたいねらいがあります。
収集される膨大な走行データには、ドライバーがどの地点でブレーキを踏んだかといった情報も含まれます。
多くのドライバーが急ブレーキをかけるような危険なポイントの情報を集め、事故が起きないよう対策を取ることができます。
機能が大きく広がるETC2.0。
いかに普及を進め、多くの情報を集めるかが鍵になります。
続いてはこちらのニュースです。
十分な高さです。
ロシアで開かれている水泳の世界選手権。
シンクロナイズドスイミングで、復活を告げる4大会ぶりのメダルです。
並びなさい!
3年前のロンドンオリンピックで、初めてメダルを逃した日本。
再建を託されたのが、かつて6大会連続で日本をメダル獲得に導いた、井村ヘッドコーチです。
メダル奪還へ。
まず、デュエットの乾選手と三井選手のペア。
正確な演技で銅メダル。
メダルをかけてやりたい。
翌日のチーム決勝でも。
1日10時間を超える特訓を重ねてきた選手たち。
終盤になっても、スピードは衰えませんでした。
日本復活!メダル奪還!
高く跳びました。
そしてチームのフリールーティン決勝でも、銅メダルを獲得。
来年のリオデジャネイロオリンピックへ、弾みをつけました。
続いて「深読み」のコーナー。
戦後70年を迎えた今だからこそ知りたい、学びたい。
おびただしい数の命が失われた太平洋戦争。
その終戦を昭和天皇がラジオを通じて国民に告げた、玉音放送。
ニュースなどでよく耳にするこの音声ですが実はコピーされたものだってご存じでしたか?日本の歴史を決めた4分半にわたる玉音放送。
そのオリジナルの音声が、きょう宮内庁から公開されました。
戦後70年を機会に多くの人に聞いてほしい。
公開にはそんな思いが込められています。
70年の時を経てよみがえった玉音放送をきょうは、すべて放送します。
若い人たちと一緒に戦争と平和を考えていきませんか。
きょうは幅広い世代で日本の歴史を決めた玉音放送について考えます。
10代を代表していただきますのはEテレで放送中の「Rの法則」にご出演中の皆さん。
そして、20代はフォトジャーナリストの安田菜津紀さんにお願いしました。
30代は社会学者、古市さん。
そして、40代は何を隠そう、私です。
50代は歴史の先生古川先生。
そして、60代は「あさイチ」でおなじみ柳澤解説委員。
そこから上は、なんとこの方に代表していただきます。
81歳田原総一朗さんです。
「R」の皆さんは玉音放送って知ってました?
知らないです。
授業で名前だけは聞いたことあるんですけど…。
むしろ今回初めて聞いてまず、なんだろう?から入って全然、知らないです。
なんて読むのでしょうかという問い合わせもきました。
玉音
(ぎょくおん)と読みます。
それは、どういうものなのか。
なぜ、今、公開されたのか。
私たち、どう聞けばいいのかそこから、ひもといていきます。
中山アナウンサーです。
きょう公開された玉音盤の写真ですけどもこうしたレコード盤だったんです。
レコードは知ってる?
DJの方がやっている…。
これが宮内庁の倉庫に保管されていてなぜ、今、公開となったのかという点。
その点は宮内庁の担当の社会部の亀山拓也記者に聞いてきました。
その玉音放送。
玉音って天皇陛下の肉声っていう意味なんですよ。
そこに何が実際に述べられていてどんな意図が込められているのか「深読み」ではこうした模型で皆さんに分かりやすく説明していきますね。
玉音放送の放送が流れた1945年の日本はアメリカやイギリスそして当時の中国などの連合国との太平洋戦争中でした。
戦争が長く続いていた。
当時の日本大日本帝国は、開戦直後から一時期、赤い線まで勢力を広げたんです。
でも、その後、太平洋の島々相次ぐ、戦死などが続きまして島々、多くが取られていったわけなんですね。
その後、民間人にも被害が及んでいきます。
本土の空襲、100か所以上で行われました。
これが20万人もの死者を出す被害となりました。
広島や長崎を含まずに?
含まずに。
3月10日には。
原爆による犠牲者を数えずに…。
空襲でございます。
3月10日の東京大空襲では10万人が亡くなった。
その後の6月にかけて、沖縄戦。
島民を巻き込んでの地上戦国内で唯一行われたと言われていますけど20万人が犠牲になった。
この沖縄戦のあと沖縄が占領されたあと7月の26日連合国側がこれを日本に突きつけました。
ポツダム宣言です。
勉強でやった。
これ私、全部読みましたけどこういうことでございます。
無条件で降伏せよ。
さもなければ日本に壊滅的な被害を行える準備が整っているぞというふうに言ったわけです。
降伏ってなんですか?
降伏せよっていうのは負けを認めなさいと。
私たちの言うとおりに負けを認めなさいということです。
これに対して日本の主導者たちは大慌てだったわけですね。
会議を緊急に開いていきます。
そして、政府側、総理大臣や外務大臣などはこう主張しました。
戦争をやめましょうよと。
一方の軍、海軍や陸軍などは無条件の降伏なんて絶対ありえない。
反対であると主張したんです。
神風はまた日本に吹くはずであるという意見もあった。
こうして、意見が真っ向から対抗して、もっと戦おうとしてた。
勝てると思ったんですか?
なるべく戦いを続けて有利な条件を引き出さないと。
無条件なんてありえないだろうと。
また相手に攻撃を加えて一撃のあとだっていうことがいわれていたということが証言として残っているんです。
まとまらない中で8月の、あの日です。
6日の広島、9日の長崎。
立て続けに、原子爆弾の攻撃。
世界で初めて。
21万人が亡くなったといわれているわけなんです。
こうして戦争の日本人の犠牲者結果的には310万人にも上ったということなんです。
さらに、8月の8日にはソビエト、日本と中立条約で戦争しないって約束していたんですけどその約束を破って参戦してきます。
日本は八方ふさがりの状態だった。
この状況でも軍を中心に意見、変えませんでした。
そこで、困った政府が判断を仰ぐことにしたのが天皇陛下だったんです。
その天皇は当時の憲法では国の最高責任者とされていました。
ここで、戦争をやめるべきか続けるべきかがまとまらなかった政府はどちらかを選んでいただけませんかとお願いしたんです。
これは異例中の異例だったそうでその天皇陛下に決断を仰ぎその判断は、つまりはポツダム宣言を日本、受け入れますということになったんです。
最初に受け入れていれば原爆は落ちなかったってことですよね?
そういうことになります。
もめてた間にということもいわれていますけどもじゃあ、この決断をどう国民に伝えるのかということになった。
日本の負けを認めたくない人がまだ、いるかもしれない。
そんな軍、国民が納得できる形にさせないといけないとなると当時、国民から現人神、神聖な存在としてあがめられていた天皇しか、それができないと。
そこで、天皇陛下みずからがラジオでポツダム宣言の受け入れを発表することになったんです。
その70年前の放送で実際に録音に使われた音源の音声をこのあと、皆さんに聞いていただきます。
映像の下に、きょうお越しの古川先生監修の現代語訳もつけさせていただいておりますのでそちらも参考に70年前のあの夏のことを思い浮かべながら聞いていただきます。
難しいことば…。
現代語訳がなければ全く分からない。
古文を聞いてる感じでした。
これって、当時の国民は聞いて、内容を完璧に理解できたんですか?
そこは実際にお聞きになった田原総一朗さん、そのとき何歳でいらっしゃったんですか?
当時、僕は小学校の5年生だった。
それで朝、市役所からねきょう、正午に天皇の玉音放送がある。
みんな、ラジオで聞くようにというので僕も家族みんなラジオの前に集まった。
ラジオのない人たちもいたんで近所の人が5〜6人集まってそれで聞きました。
きょうの放送と全く違うのはノイズがとっても多かった。
きれいにしたんだと思うんだけどある意味…。
でもね、必死に聞きましてやっぱり、いくつかのところ分かりましたよ。
それぞれ最善を尽くすに関わらず戦局、必ずしも好転せず。
戦争、うまくいってないんだなと分かったりそれから、敵は残虐なる爆弾を使用し…。
これ原爆のことを言ってるんですね。
ああ、原爆なんだなと。
一番分かんなかったことは大事なところですがしかも、もし交戦を継続せしめるかついにわが民族の滅亡を招来するのみならず。
もって、人類の文明をも破壊する。
民族も文明もだめになっちゃうからやめるっていうんだけどこの文面は分からなかった。
何を言ってるんだか。
それから、きょうは前半しか言ってないんだけど後半に、これから帝国の苦難は尋常にあらず。
耐えがたきを耐え忍びがたきを忍びって…。
これを見て、近所の人たちが戦争が続くんだと。
耐えがたきを耐え忍びがたきを忍びっていうから戦争がまだ続くんだと。
そうじゃない、終わるんだと。
実は、戦争が続くというふうにみんな思ったのは当時、軍の幹部が本土決戦と言ってたの。
米軍が本土に上陸してきて最後の一兵となるまで戦う。
軍っていうのは、国民を守るという意識は全くない。
つまり軍が最後の一兵つまり死ぬまで戦う。
でも、軍に入る人は家族やふるさとを守るために入るんじゃないですか?なんでそうなっちゃうんですか?
ふるさとや家族を守るためじゃないんですよ。
それが証拠に戦後、サイパン島とかあるいは硫黄島とかそれから、沖縄とか全部、玉砕してるんですよね。
つまり軍は戦えるときは戦うと。
戦えなくなるまで戦う。
戦えなくなるときはみんなが死ぬとき。
軍が、みんな死んじゃうってことですか?
それを玉砕というんです。
そこがたぶん一番、ぴんときてないところですよね。
なんで、そういう話になってるかっていうのは田原先生はよく分かっておられると思いますけど戦前の日本の軍隊っていうのはそもそも天皇のための軍隊という位置づけになっているんですね。
戦前の日本は国家がなければ人は生きられないっていう人のための国家じゃなくて国家がないと人が生きられないからまず国家を守るのが前提で、そのためなら個人が犠牲になってもいいというのが政治家の普通の考え方なんで。
それが昔は、田原さんはよくご存じだと思うけど学校の教育の中でそういうふうに教え込まれてきたんでしょう。
一般の人たちの中でも当たり前の観念として?
僕らは、小学校のときに男が将来、行く道は2つしかない。
陸軍に入るか、海軍に入るか。
軍人になるしかないのよ。
そういう話、聞くと戦時中と現代が違うように思うんですけどこの玉音放送の文面を見てても全方面にすごい配慮してるじゃないですか。
軍人も頑張った国民も頑張った官僚も頑張った。
でも、実際に終戦に至るまでには官僚たちの男の変なおじさんたちの変なプライドのせめぎ合いとかで終戦が遅れたっていうこともあると思うんですね。
その姿って実は今の国立競技場をめぐる官僚や政治家たちのごたごたとあんまり変わらないのかなという気がするんですよね。
国立競技場がなぜ、あんなことになったのか。
責任体制がはっきりしてない。
一応、文部科学省が全く責任をもってない。
これと同じことですか?
ちょっと違うところもあると思うんです。
今、それでも本当に全部やっちゃう前に歯止めがかかるわけですよね。
当時は歯止めがかからないで最後の天皇が言う前まではどうにもならないで進めちゃってるってとこが全然、違うんで。
でも、誰かまだ戦うって言ってる人たちにだって、兵器ないんじゃないとかもう誰もいないよとか自分たちが一番負けている情報に接しているはずの軍人がどうして。
そこで結局負けるということは…。
つまり、戦争に負けるわけだね。
負けることを認めるということは何を守るのかということになるわけ。
負けることを認めるわけよ。
軍は認めないよ。
軍は最後の一兵がいなくなるまで戦うんだから。
政府が負けるということを認める。
何を守るのか。
そこ、国体を守るというのね。
国体っていうと天皇なんだよ。
一応、広い意味では一般的に国の形のことなんですけどこのときの日本だとすべてを超越した絶対的な天皇がずっと代々支配してきた日本っていう意味もあってここで、どうしてもやめたくないと言ってる人たちの理由の一つはそれが断ち切られちゃうと自分たちの生きてきた意味がないと思っちゃうというか。
日本が近代になるところで明治維新以降、日本はいくつか戦争をやってるんですよ。
日清戦争、日露戦争第1次世界大戦。
いずれも日本は負けてないんです。
勝ってるんですよ。
本当はノモンハン事件は負けてるんですけど…。
戦争っていうのが思考の選択肢を狭めていくのに大きな問題があると思うんですよね。
それを今、起きている戦争でも変わっていなくて例えば中東方面でシリアっていう国が内戦をしているの知っていますか?その隣の国にたくさんの難民の人たちが流れ込んできてるんですけどその人たちが自分たちは、けがが治ったら何度でも戦いに戻っていくって言うんですよね。
自分たちの心の支柱っていうのが今のアサド政権を倒すことでしかないんだと。
もしも、隣国に彼らの本当の居場所があったら武力以外の選択肢を見つけられたかもしれない。
だけど、彼らは彼らの難民の人たちのことばを借りて言えば自分たちはチェスのこまなんだと。
チェスっていうのはこまばかりが傷ついていってこまを動かす人は傷つかない。
それがすごく象徴的なことばだと思うんですけど。
ツイートでは本当に聞けてよかった耐えがたきを耐えの声を初めて聞いたとあります。
一方で東京都57歳の男性。
玉音放送を美化しないでほしい。
二度とあってはならない放送であった。
さっきね、軍は最後の一兵まで戦うと。
つまり玉砕をやると。
それに対して、政府は国体を守るといった天皇の判断を待つ。
天皇は国民の生命を守るべきだと。
天皇が玉音放送をしたのはもう、これ以上国民が死んでいくこれは大変だと。
国民の生命を守ると。
天皇は戦争を終えたんですよね。
これは結局は国民に向けてというふうになっているけど実は一番、この玉音放送で戦争をやめるようにっていうふうに言いたかったのはずっと戦うんだって言ってた軍部に対して、とにかくやめるんだと…。
軍がこんなものは聞かないと。
クーデータ計画をやろうとした。
それから玉音放送のレコードを盗もうとした。
軍から見ると天皇というのは誰にも頭を下げない世界に冠たる天皇だからこそ自分たちはついてきてそれのために戦ってたっていうプライドできてるわけですよね。
その天皇が頭を下げちゃうということになると現実の天皇は天皇じゃない。
だから、クーデターで最初は監禁しちゃおうっていう計画もあってそれは、うまくいかなくてレコード盤を奪取しちゃうわけ。
8月15日ごろに実際にそういう動きがあったの。
当時の日本放送協会ってNHKの前身の建物の中でも軍が攻めてきてその玉音盤を出せって。
でもクーデターが起きていたら…。
終戦にはならなかった。
本土決戦全滅までいっちゃったかもしれない。
結局、陸軍大臣が軍は戦うと。
徹底的に。
軍は徹底的に戦うということも分かるわけね。
だけど、天皇が戦争をやめようと言っていることも分かる。
それで、結局、自分が自殺をしておさえるわけね。
そんな中で放送された玉音放送まだ半分あります。
後半は国民にメッセージが述べられていますので、どうぞ。
こんな声もきています。
学生の夏休みに戦争の話を聞いてこよう、宿題中みたいな番組だなって。
それから、神奈川県の方から。
この改めて聞いてみてどうですか。
ここでね帝国の置くべき苦難はもとより尋常にあらずと。
それから、耐えがたきを耐え忍びがたきを忍びなんて今でも僕、覚えてます。
この文章で近所の人たちと意見が2つに割れたの。
耐えがたきを耐え忍びがたきを忍びっていうから戦争、続くんだと。
それから軍の幹部は本土決戦と言っていると。
どうも戦争が終わるんじゃないか。
でね、論争になったの。
近所の人たち。
しばらくして、午後になって市役所の人がメガホンでね戦争、終わりましたと言ってきた。
玉音放送では戦争が終わったかどうかよく分かんなかった。
つまり国民は本当に戦争で何が起きてるかって事実を知らされていなかったんですよ。
当時の日本放送協会はじめ新聞とかラジオっていうのは大本営って国が発表する内容をコピーしてそのまま伝えるだけで戦争で勝っているのか負けているのかっていうのが…。
放送に関していうと放送局の中ではもちろん、本当のことを知っている人もいたんだろうけどただしこの戦争、負けてしまったら元も子もないと思ってて放送でなんとか少しでも勝てるように協力しようということで当時のNHKの内部の雑誌を見ると報道の「道」は道じゃなくて導くほうだって。
本当のことを伝えちゃってみんながやる気がなくなっちゃうよりも元気が出るような番組をやって…。
でも、それは今のNHKにとってみるとそれは二度と繰り返してはならないというのが始まりだった。
夏になると戦争の番組一色になって…。
さっきの話を聞いたら戦争が終わったのは100年ぐらい前かなと言ってる人もいたらしくてでも、戦争のことって本当、誰も、あまり実感、ないと思うんですね。
私も怖くてあんまり聞きたくないって。
いろんな、えぐい映像とかが流れちゃうから、それを見ると…。
田原さんの話とか聞いて本当にあったことなんだなってすごい身にしみて感じましたね。
恐らく、本土決戦で8月ごろ九十九里に米軍が上陸すると。
千葉県の。
僕は滋賀県だったので滋賀県まで来るのに2か月くらいかかるだろうと。
米軍が滋賀県まできたらどうするかと。
女性は山へ逃げる。
男は爆弾を持って戦車に飛び込むと…。
想像がつかない世界のことをなんとか話そうとしているんですけど実は、この番組9時30分までで。
時間のあるかぎり…。
全然、イメージがないことをなんで、思い出さないといけないかというとこれ、われわれだけの世界じゃなくて周りの地域のアジア地域のいろんな人に被害、迷惑をかけてることなんです。
だから勝手にこっちが忘れてしまってもよくないことなんですね。
フィリピンなんかに行くと日本の兵士によって被害を受けた人たちっていうのがまだ生きているんですよね。
私たちと同じ時代に。
ひどいのはフィリピンあの戦争のために100万人、死んでるんですよフィリピン人が。
これ、日本人がフィリピン人を盾にして戦ったの。
あの大戦が起きた責任というのは私たちの世代にはないかもしれないけれどでも、同じ時代を生きている以上あれを繰り返してはいけないということを努力する責任というのは私たちにはある…。
2015/08/01(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「戦後70年 きょう玉音放送原盤公開」[字]
昭和天皇がラジオで終戦を告げた「玉音放送」。その原盤の音声が8月1日に初公開される。深読みコーナーでは、4分半に渡る玉音放送をすべて放送。内容を読み解いていく。
詳細情報
番組内容
いまから70年前の昭和20年(1945年)8月15日、日本の無条件降伏を国民に告げた「玉音放送」。その「原盤」の音声が、8月1日に公開されることになった。宮内庁は「戦後70年を機会に、多くの人に聞いてほしい」と公開の理由を話している。「玉音放送」とは、そもそもどのような内容なのか。深読みコーナーでは、4分半にわたる放送の全音声を、わかりやすい解説とともに放送。若い世代と一緒に内容を読み解いていく。
出演者
【ゲスト】石神澪,小松直樹,野田美桜,山内芹那,和田崇太郎,【解説】ジャーナリスト…田原総一朗,日本大学文理学部教授…古川隆久,社会学者…古市憲寿,NHK解説委員…柳澤秀夫ほか
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