熊本市教委:教員採用試験で問題集丸写し

毎日新聞 2015年08月03日 19時20分

 熊本市教委は3日、7月に実施した市立小学校教員採用試験で、必要な専門知識を問う「専門A」の問題50問のうち29問が市販の問題集からほぼ原文のまま出題されていたと発表した。試験問題は東京都の専門業者が作成した後、市教委が内容をチェックしたが、問題集からの引用には気付かなかったという。

 市教委によると、専門Aは、第一次試験として国語や算数など各教科の専門知識を問う筆記試験で、7月19日に441人が受験。213人の合格を決めた後、受験者からの指摘で29問は七賢出版(東京)の問題集をほぼ丸写しだったことが判明した。このため、残る21問での合否判定で30人を追加合格とした。

 市教委は県教委作成の問題を使っていたが、独自性を出すため今年度から業者に作成を委託した。業者は「担当者が不慣れな上に多忙で、安易に問題集から引用した」と謝罪したという。市教委は「今後は参考資料を添付させるなどチェックのあり方を改めたい。業者には何らかの措置を検討する」と話している。【井川加菜美】

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