遊矢:フレンドシップカップの開幕戦に登場したのはクロウと権現坂。
子供たちのことが心配でデュエルに集中できないクロウ。
そんな彼の気持を受け止める権現坂。
心を通じ合わせた2人のデュエルはそれまでジャックをめぐる言い争いで騒がしかった観客たちの心を捉え最後には大きな拍手が沸き上がった
Dホイール。
デュエルディスクを進化させたそのマシンを駆使し闘うライディング・デュエルはスピードとスリルに溢れた最高のショーであり自由の象徴であった
(メリッサ)今開幕戦を勝利で飾ったクロウ・ホーガンが盛大な拍手に送られながらデュエルパレスをあとにします。
最初はハラハラしたけどいい勝負だった!おもしろかった!次も頑張れよクロウ!この権現坂というデュエリストマジックもトラップも使わずにあれだけのデュエルができるとはね。
彼がシティ生まれのデュエリストなら喜んで資金援助したものを。
もう見られないなんて残念だわ。
なんというすばらしい光景でしょうか。
これこそフレンドシップカップのあるべき姿。
まさにシティはひとつ!みんな友達!権現坂…。
これで権現坂はもうここには…。
ゲール:キミたち16人の参加者は大会期間中そのペントハウスで過ごしてもらう。
(グレイ)ただし居られるのは勝ち続けているかぎり。
(アスール)負ければ即刻退去この部屋を追い出された権現坂はどこへ…。
まさかまた収容所に戻されるんじゃ…。
エキシビションでジャックに負けた俺はまだ本番じゃないからって言われて残ったけど大会で負けた権現坂は…。
(鍵が開く音)ドアの鍵が…。
《まさか次の試合にもう俺が?まだ見つかってないのに…。
どうすればジャックに近づけるのか。
独り善がりじゃないデュエルができるのか。
その答えがまだ…》
(徳松)よっ!元気にしてたか?遊矢。
徳松さん!?シーッ!声がでけぇ。
他の誰かに聞かれたらどうすんだ。
どうやってここに?自分の部屋からは出られないはずでしょ?フン…そこはそれ。
蛇の道はエビってやつよ。
エビ?うん?違うか?エビでタイを釣る?エビの上にも3年地獄の沙汰もエビしだい…。
いや…ことわざはいいから…。
早くしてくださいね。
見つかったら僕もただじゃ済まないんですから。
あっ!!もしかしてまたレアカードで?シーッ…だから声がでけぇって。
でも俺らの部屋は評議会に監視されてるでしょ?なに!?ま…まあしようがねえ。
こうでもしなきゃオメエに会えねえからな。
え〜っ…まずいですよ。
すぐに帰りましょう!ホントまずいですから!うるせぇ!毒を食らわば皿までだ。
旅は道連れって言うだろ?諦めろ!そんな…。
そこまでして何の用?うん?ああ…実は噂話を耳にしてな。
うん?噂話?ああアイツじゃねえんだが他の野郎どもが俺の部屋の前でしゃべってやがったんだ。
大会期間中だけとはいえこんな豪華な部屋に住まわせてもらえるなんていいご身分だ。
クロウもシンジも徳松も俺たちと同じコモンズなのにな。
フレンドシップカップに出るってだけでまるでトップス扱いだ。
気に入らねえ。
負けりゃいいんだよあんなヤツら
(徳松)ケツの穴の小せぇヤツらに文句の一つでも言ってやろうと思ったとき…。
お前ら負けたデュエリストがどうなるか知らねえのか?えっ?そりゃすぐにここから追い出されるって聞いたけど。
追い出されるだけじゃない。
あるところに連れていかれるって噂だ。
収容所とか?もっとひどい場所だそうだ。
ひどい場所って?どこだよ!あくまで噂だけどな…。
このシティの地下深くには巨大なゴミ処理施設があってそこで強制労働させられるらしい強制労働!?地下のゴミ処理施設で?ああソイツはそう言った。
あくまで噂とは言ってたがな。
だが俺は十中八九間違いねえと思う。
収容所の中でも似た噂を耳にしたぜ。
似た噂?例の脱獄犯が送られる場所よ。
徳松:この手の事件が起きると残ったヤツらも連帯責任で罰を受けんのさ。
どっかへ連れていかれて帰ってきたヤツは1人もいねえその罰っていうのがゴミ処理施設での強制労働!?そうさ。
そこでぶっ倒れるまで働かされてそのまま…。
(徳松)だから誰も帰ってこねえってわけだ。
どうしてそんなもんがシティの地下にあるのかなんてことは考えてみりゃあ当然のことさ。
この街のせいよ。
(徳松)昔から大都会だったが俺が収容所にいた10年の間にシティは更にでかくなった。
狭い土地の中に1,000万人以上の人間がひしめき合って暮らしていてその99パーセントを占めるコモンズの生活は以前と変わらず貧しいようだが…。
人口のわずか1パーセント。
10万人のトップスたちは昔とは比べもんにならねえほど贅沢三昧の暮らしをしているらしい。
(徳松)それが大量のゴミを生み出してるんだ。
それを処理するための施設を街のお偉方は地面の奥深くに作った。
だがゴミを出した張本人のトップスたちが自ら手を汚すわけがねえ。
当然ながらヤツらはコモンズにその作業を押しつけた。
(徳松)贖罪のための強制労働としてな。
ひどい。
(徳松)こんな豪華な部屋に入れておいて負ければ一気に地下深くへ。
まさに天国から地獄だな。
それじゃあ権現坂もその強制労働施設に!?恐らくな。
そんな…。
(メリッサ)さあ盛り上がってきたところで本日の第二戦!選ばれたのは果たしてどのデュエリストでしょうか!?シンジ・ウェーバー!そして今大会最年少の参加者である赤馬零羅!零羅!?
(鍵を開ける音)
(サム)零羅様デュエルパレスまでご案内させていただきます。
零羅様?
(零児)零羅。
(零羅)兄様!
(零児)何をしている。
(零羅)あ…あぁ…。
さあ早く来るんだ零羅。
怯えることはない。
あ…あぁ…。
どうした零羅?なぜ私に逆らう?ち…ちが…。
ならば行け。
行ってお前の力をこの次元の者たちに見せてやれ。
ハァ…ハァ…。
い…いや。
いやだ行きたくない!あっおお待ちください!
(零児)待て月影。
私が行く。
(月影)はっ。
零羅にもライディング・デュエルさせるのか?なんだ知らなかったのか?そりゃ俺も大丈夫なのかとは思ったけどよ。
大丈夫なわけないでしょう!零羅はまだジュニアクラスなんだ。
リアルソリッドビジョンのデュエルだって本当はまだしちゃいけないのに。
カタカナばっかでよくわかんねえが俺もあんな子供を大会に引っ張り出すのは反対だぜ。
当たり前だ。
それでもし負けたら零羅も強制労働を…。
あのそろそろいいですか?ホント俺マジでヤバイんで…うわっ!あっ零羅!どうしてここに!?れ…零羅いったいどうしたんだ?
(零児)失礼する。
えっ?アンタ!赤馬零児…。
零羅…。
何考えてんだよ。
どうして零羅まで戦わせる?零羅はまだ子供だ。
LDSでもジュニアクラスだっただろ。
それなのに…。
デュエルキングのジャック・アトラスまでいる大会になんで無理やり引っ張り出す?いやその前に…。
どうして零羅をランサーズに入れたんだ?俺は柚子を助けるために自分の意志で次元を超えてきた。
権現坂も黒咲もセレナも自分なりの目的があってランサーズに参加している。
アカデミアとの戦いになれば危険は覚悟のうえ。
みんなそう思ってるに違いない。
でも零羅は!こんなに小さな零羅が自分の意志で来たとは思えない。
お前が連れてきたんだ。
そうだろ?なんで零羅を…。
こんなに幼い子供をどうして一緒に連れてきた?答えろ!赤馬零児!遊矢さん…。
よかろう。
その質問に答えよう。
まずなぜ零羅をフレンドシップカップに出場させるのか。
それは零羅にも実戦経験を積ませるため。
実戦?ふざけるな!零羅はまだジュニア…。
零羅の実力は把握している。
その力はキミたちにも匹敵する。
力はあるといっても零羅はまだ…。
次になぜランサーズの一員にしたかについてだが確かに零羅が加わったのは彼自身の意志ではない。
私の命令に従ってのことだ。
ではなぜ私が零羅の参加に固執したのか?その理由は…。
アカデミアとの戦いにおいて零羅は必要な存在になりうるからだ。
必要!?アカデミアとの戦いに零羅が?何言ってんだ。
こんな子供が戦うために必要だなんて!キミが信じようが信じまいが…。
黙れ。
いずれ真実を…。
黙れって言ってるだろ!お…おい遊矢。
遊矢さん…。
あの!もうホントにやばいっすから!規則破ってドア開けたのバレたら俺ここをクビになるとどうなるかわかんないしこれ返すから俺は関係なかったってことで!零羅はこの街に来てからずっと怯えてた。
に…兄様はどこ?クロウに助けられてからもいつも1人で膝を抱えて…。
かと思うとお前を捜しに行くんだと言って…。
零羅どうした?兄様を捜しに!ダメだ!あっ!ご…ごめん。
怒ってるわけじゃないんだ。
兄様…。
今シティを俺たちが歩き回るのは危険なんだ。
クロウが言ってただろ?今は待とう。
なぁ零羅こんなにもお前を求めてるのにお前を慕っているのにそれなのに戦いに必要だから連れてきた!?ふざけるな!俺はそんなこと零羅にさせない!絶対に戦わせない!負ければ見せしめのように強制労働施設に送られるかもしれない戦いに零羅を出すわけにはいかない!お前が守らないというのなら俺が零羅を守る!零羅私の質問に答えろ。
お前が出場を拒む理由は何だ?そんなの怖いからに決まってるだろ!私は零羅に聞いている。
答えろ。
無理強いするなよ。
答えるんだ零羅。
ク…クロウの友達…。
え?お菓子…くれた。
あ…あのとき。
シンジ:ほらそっちのお前もたくさんあるから来てみろよ。
コモンズの仲間からのありがたい差し入れだ。
心して食えよ零羅はあのときのことを…それで…。
なるほど。
施しを受けた相手とは戦いたくないというわけか。
月影。
はっ。
零羅の代わりに戦え。
承知。
兄様!兄様!兄様!!零羅!怒らないで兄様!僕兄様の言うとおりにするから!ずっと言うとおりにするから!ずっと言うとおりに…だから!怒ってなどいない。
むしろ喜ばしく思っている。
お前の中に自分というものが芽生え始めていることを確認できたのだから。
自分?自我の発達はデュエリストとしての成長に大きく寄与する。
自ら戦略を考え戦術を駆使する基礎となるからな。
待て!お前この先もまだ零羅を戦わせる気か?待て!おい戻るんだ零羅!よしな!無理強いするなと言ったのは自分だろう。
遊矢にはつれぇかもしれねえがあの零羅って子はどうやらオメエよりあのメガネの兄さんのほうが好きらしい。
無理に引き離すほうが酷だろうぜ。
あのすみません…。
部屋に戻っていただいてもよろしいでしょうか?零羅…。
《自我の芽生えか…》自分がない?
(日美香)ええ。
あの子には自分というものがないのです。
こうしたいという欲求もあのようになりたいという望みもあの子のなかには存在しない。
研究者の見解ではそれはおそらくあの子が生きてきた過酷な環境に対する自己防衛本能だろうと。
過酷な環境…。
あの子はどこから連れてこられたのですか?
(日美香)ある国の紛争地帯。
そこでは過去何十年にもわたって戦いが続いている。
そんな国のなかで身寄りもなく誰かに頼ることもできないままそれでも生きていくためにあの子は自分を捨て他者になりきる力を身につけた。
他者になりきる?他人に完全になりきる。
あるいは他人の指示を完璧に遂行する。
自分は器となりそこに他者の意志を満たして生きる。
まさに操り人形と言えるでしょうね。
だからこそ我々の力になりうる。
そうは思わないこと?零児さん《母様が知れば舌打ちするに違いない》《人形が心など持ってはならないと…》たいへん長らくお待たせしました!なんだかちょっとトラブルがあったようで選手の入場が遅れていましたが!改めてご紹介しましょう。
本日の2回戦は…。
って忍者?零羅って忍者なの?今大会最年少で忍者?えっ違う?どういうこと?いったいあの忍者は何なんでしょう?私にもまったくわかりません!月影が零羅の代わりに…。
2015/08/02(日) 17:30〜18:00
テレビ大阪1
遊戯王ARC−V「シティの光と影」[字][デ]
互いの心が通じ合い、観客を熱狂させたクロウVS権現坂のデュエル。その時、遊矢の部屋を徳松が訪れ、フレンドシップカップで敗北したデュエリストの行方を語り始める…。
詳細情報
あらすじ
互いの心が通じ合い、観客を熱狂させたクロウVS権現坂のデュエル。その時、遊矢の部屋をあの徳松が訪れ、フレンドシップカップで敗北したデュエリストの行方を語り始める…。一方、デュエルパレスでは、次の対戦カードのアナウンスが始まる。名前を呼ばれたデュエリストはシンジと月影…!そこには零児のある思惑が…。
声の出演
榊遊矢:小野賢章、徳松長次郎:咲野俊介、月影:坂巻学、シンジ:石川界人、ナレーション:山路和弘
声の出演続き
赤馬零児:細谷佳正、零羅:石川由依、赤馬日美香:藤本喜久子、ゲール:拝 真之介、アスール:田中杏沙、グレイ:野川雅史、メリッサ・クレール:平田裕香、サム:高瀬朝季、古川慎、野上翔
スタッフ
【原作】高橋和希 スタジオ・ダイス
【キャラクター原案】三好直人
【シリーズ構成・脚本】上代務
【デュエル構成】彦久保雅博
監督
小野勝巳
音楽
【オープニングテーマ】
「ハナテ」
劇団ナイアガラ
【エンディングテーマ】
「ARC of Smile!」
BOYS AND MEN
制作
【アニメーション制作】ぎゃろっぷ
【製作】テレビ東京 NAS
ホームページ
http://ani.tv/yugioh-arcv/
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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