・
(男の子たちの騒ぎ声)
(まる子)んっ?
(男の子)そ〜れっ!
(ケンタ)それっ!
(まる子)うまいもんだねぇ。
(冬田)大野君カッコイイわ。
ふっ冬田さん。
それっ!お〜!ケンタやるねぇ。
ううん。
今のは大野君が上手なのよ。
そっそうなんだ。
(大野)よし一休みするか。
(男の子たち)おう。
みんな!おなかすいてないかい?今母さんが持ってきてくれたんだけどよかったら食べてよ。
(男の子たち)お〜!
(大野)うまそうだな。
(若林)サンキュー。
おむすび…。
そういえばおなかすいてきたね。
(小杉)うおー!えっ?小杉。
食べ物のこととなるといつでもどこでも現れるね。
(小杉)なあそのおむすび俺にもくれよ。
お前なぁいきなり来てちょっとずうずうしいぞ。
頼むよ。
俺腹ぺこで死にそうなんだよ。
母ちゃんが出掛けちまっててよ。
えっお昼食べてないのかい?いや炊飯器に入ってたご飯が少なくてさお代わり3杯しかしてないんだよ。
(一同)ああ…。
(大野)じゅうぶんだろ。
全然足りないよ!いつもはもっとしてるからさ。
はいどうぞ。
(小杉)いいのかい?やったぜ!小杉君それ食べたら一緒にサッカーしようよ。
ああ別に暇だしいいよ。
うめえ!なあもっと食っていいかい?
(ケンタ)うんいいよ。
あのあたしにも1つ…。
やりぃ!あ〜!あたしのおむすびが…。
よしそろそろ始めるぞ。
小杉お前はキーパーやれ。
(小杉)キーパー?小杉君は体が大きいから頼りになりそうだね。
(ケンタ)パス!
(若林)おういくぞ!うっ…。
うわ〜!クソー!
(ケンタ)小杉君ナイスセーブ。
(小杉)えっ?それっシュート!うわ〜!うっ!
(山根)すごいな今の。
(若林)やるな小杉。
えっ?小杉やっぱりお前キーパーに向いてるよ。
ホントだね。
あたしゃびっくりしたよ。
そうかなぁ。
(ケンタ)今度隣町のチームと試合をするんだけど小杉君も出てくれるかい?えっ俺が?杉山が風邪をひいちゃって試合に出られそうもないからさメンバー足りないんだよ。
でもなぁサッカーしてても腹減るだけだしなぁ。
ちょっとあんたそんなこと言ってる場合じゃないよ。
はっ?あんたは必要とされてるんだよ。
この夏ただの大食いからサッカーの得意な大食いに生まれ変わるチャンスなんだよ。
小杉君に力を貸してほしいんだ。
う〜ん…。
分かった。
おむすびを食わせてもらった礼だ。
任せとけ!
(大野)決まりだな。
早速あしたからバリバリ練習をしてくぞ。
私たちも応援に行くわ。
ねっ?さくらさん。
えっ!応援?ありがとう心強いよ。
(冬田)は〜い!私たち大野君チームのマネジャーとして頑張っちゃいま〜す!え〜…。
(さきこ)あんたに務まるの?サッカーチームのマネジャーなんて。
あたしだって別にやりたかないけどさ珍しく小杉がやる気になってるしちょっとぐらい応援してあげてもいいかなって。
(さきこ)あの小杉君がね。
ちょっと意外よね。
パス!
(山根)うん。
えい!
(大野)ナイスセーブ。
(小杉)おう。
(おなかの鳴る音)あ〜腹減った…。
おいまたかよ。
(冬田)大野君。
レモンの蜂蜜漬け作ってきたの。
食べて食べて。
(大野)えっああ…。
うまそうじゃん。
俺にもくれよ。
(冬田)ちょっと!
(小杉)何だよいいじゃないかよ。
え〜…。
どうぞ。
(小杉)いただきま〜す!あっ!もう駄目!痛え!はい麦茶どうぞ。
ありがとう。
ケンタはサッカー部の練習もあるのに大変だね。
そんなことないよ。
俺サッカー大好きだからさ。
ケンタ!いただき!
(小杉)うっ…。
うお〜!
(まる子・大野)あっ!
(ケンタ・小杉)うっ!
(ケンタ)痛てて…。
ケンタ!大丈夫かい?ああ何ともないよ。
膝擦りむいてるじゃん。
これでよし。
どうもありがとう。
さくら用意がいいな。
ヘヘ一応マネジャーだからね。
ケンタごめんな大丈夫か?
(ケンタ)気にしないでくれよ。
でも俺のずうたいがでかいせいで…。
ハハハ敵にしたら手ごわいけど味方だから頼もしいよ。
そっそうかい?試合のときもその調子でゴールを守ってよね。
えっうん…。
母さんに頼んでまたおむすび作ってもらうからさ。
分かった!俺頑張るよ!どりゃー!おっしゃ!いただきー!ヘヘヘヘ。
さあどんどん来い!
かくしてますます気合を入れる小杉であった
そして迎えた試合当日
フレーフレー大野君それっ!
(冬田・まる子)フレッフレッ大野フレッフレッ大野!…って大野君だけ応援してどうするのさ。
えっ駄目?駄目だよチームを応援しないと。
それもそうね。
フレーフレー大野君チームそれっ!フレッフレッ大野君チーム。
《駄目だこりゃ》
(ホイッスル)うわっ!
(小杉・まる子)ケンタ!
(山根)うわっ。
それっ!
(小杉)来た!うわっ!
(男の子)よっしゃ!あ〜小杉!やあ!
(小杉)まずい!うおー!小杉君!取ったぜ。
(冬田・まる子)いいぞいいぞ小杉君!チクショー!大野君。
(小杉)うぅ…。
(若林)うわっ。
(大野)小杉!
(小杉)おう!
(小杉・男の子)うわっ!しまった!危ない!もらったー!
(ケンタ)えい!
(ケンタ・男の子)うわっ!
(小杉)ケンタ!小杉君。
(小杉)ヘヘ。
それっ!
(若林)ナイスクリア!ハァ…。
そして0対0のまま試合は終盤にさしかかり
(ケンタ)えい!
(審判)コーナーキック。
(大野)ケンタ落ち着いていけ。
・
(小杉)うお〜!
(ケンタ)えっ?やぁ〜!小杉!?キーパーなのに自分のゴールほっぽらかして何やってんの!?小杉君?ケンタ俺にボールを!分かった!それっ!
(小杉)うお〜!
(おなかの鳴る音)《うっ!しまった…》《こんなときに腹が減って力が…》《出ねえ…》いただき!
(小杉)しまった!いくぜそれっ!
(冬田・まる子)あー!入っちゃう!
(3人)ケンタ!
(ケンタ)大野君!
(大野)おう。
(冬田・まる子)いけーいけー!
(冬田)大野君!よ〜しもらった!うわ〜!
(ホイッスル)やったぜ!キャー大野君!ナイスゴールだね。
(一同)やったー!うめえ!たまんねえ!
サッカーも得意な大食いとなった小杉
勝利のおむすびの味は格別なのであった
どのフルーツをキャッチするか当ててね。
よっ!ほっ!フフフ。
正解はブドウ。
当たったかな?暑い…。
こう暑いとおちおち昼寝もしてられないね。
はぁ…冷た〜い。
気持ちいい。
ああ…。
はぁ…。
(すみれ)また!んっ?
(すみれ)夏休みだからってだらだらばっかりして!夏休みだからだらだらしてるんだよ。
へ理屈言うんじゃないの。
しょうがないじゃん。
あたしゃちょっと夏バテ気味なんだよ。
はぁ〜バテバテ。
もう。
片付かないから早くお昼食べちゃって。
は〜い。
(ヒロシ)おっそうめんか。
俺も食うぞ。
お父さんもお昼まだだったの?ああ。
夏バテ気味であんまり食欲なくってな。
おいしいね。
ああうめえな。
そうめんは夏バテっぽくてもいくらでも食べられるね。
おう。
つるつるっといけるぞ。
どんどん食べてね。
お中元でそうめんたくさんもらったから。
確かにおいしいけどさすがに毎日ってのはちょっとね。
そうだな。
毎日ってのは何だな…。
そうめんだけじゃ夏バテはどうにもなりそうにないしね。
スタミナがつくって感じでもないしな。
まあね。
あっじゃあさスタミナがつくもの食べに行こうよ。
スタミナがつくものっていうと。
夏といえばやっぱり…。
(ヒロシ・まる子)鰻!決まりだね。
後で一緒に食べに行こう。
そうだな。
(ヒロシ)《何だかうまいこと乗せられちまったがまあいっか》
(山根)うんおいしい。
やっぱり母さんの作るにゅうめんは日本一だよ。
(山根の母)まあつよしったら。
でも僕も夏らしくそうめんを食べてみたいな。
冷たいものは胃腸によくないから…。
そうだね。
このにゅうめんのおかげで胃腸は絶好調!この間のキャンプでもバーベキューたくさん食べたしね。
キャンプ楽しかったなぁ。
ねっ?父さん。
(山根)父さん?
(山根の父)えっ?あっああそうだな。
楽しかったな。
(山根)火をおこすのは大変だったけどバーベキューおいしく焼けてたよね。
(山根の母)お父さん頑張ってくれたから。
(山根の父)そういう母さんだって準備大変だっただろう。
(山根の母)いえそんな。
また行きたいねキャンプ。
(山根の父)ああまた行こう。
あなたもういいんですか?えっ?いっいやまだだ。
まだまだ食べるぞ。
よ〜し僕も食べるぞ!ハァー。
(店主)へいお待ち鰻のかば焼き。
おっ来た来た。
待ってました。
うわ〜おいしそう!さあ食うぞ。
いただきま〜す!おいしい!・
(戸の開く音)んっ?あれ?山根のお父さん。
(山根の父)んっ?えっ?そうですか気分転換に。
夏はやっぱりビール飲んでスカッとするのが一番ですからね。
ええそうですね。
ビールで気分転換できるなんて大人はいいねぇ。
さあ飲みましょう。
(山根の父)ああいえ私はもう。
あれもう飲まないんですか?ええ。
実は情けないことに夏バテ気味なので冷たいものはあんまり…。
おやそうなんですか。
親父熱かんできるか?
(店主)あいよ。
熱かん一丁。
すみません気を使ってもらって。
いえいえ。
この鰻もどうぞ。
精がつきますよ。
えっ!いや私は…。
《あ〜あ。
すっかり気分良くなっちゃって》
(店主)熱かんお待たせ。
それとこれ特別サービスね。
おっこりゃ肝吸いじゃねえか。
親父いいのか?ええ。
夏バテと聞いちゃほっとけませんや。
ありがとうございます。
粋だねぇ。
清水っ子だね!違えねえ。
(一同)アハハハ。
(山根の父)いやぁ…。
普段厳しく言っている手前まさか自分が夏バテ気味なんて絶対に言えませんよ。
なるほど。
そんなもんですか。
(山根の父)そんなもんです。
本当は私もそうめんじゃなくて息子が食べてるにゅうめんがよかったんですけどね。
へぇ。
山根君はにゅうめんを食べてるんだ。
ああ。
冷たいそうめんだと胃腸が冷えてしまうからね。
そっか。
でも2種類作らなくちゃならないなんておばさんも大変だね。
そうだね。
いやいやまる子父親も何かと大変なんだぞ。
ねえ?
(山根の父)えっええまあ…。
ハハハ…。
さあ飲みましょう飲みましょう。
(山根の父)お〜っとっとっと。
(ヒロシ・山根の父)ハハハハ。
翌日
ハァ…。
あっ山根。
やっやあさくら。
どうしたの?元気ないけど。
ああ。
そうめんを買いに来たんだけど売り切れてたんだ。
そうなの?そうめんならうちにたくさんあるから分けてあげようか。
えっ本当かい?ありがとう。
ううんいいよいいよ。
にゅうめん作ってもらうんでしょ?えっ?どうしてそれを?えっ!あっ…。
そうだったのか。
でも父さんが夏バテ気味だなんて気付かなかったよ。
あたしが言ったっていうのは内緒ね。
ああ分かってる。
昨日鰻を食べて元気になったみたいだけどね。
僕のせいかもしれない。
えっ?
(山根)この夏はキャンプとか海とかいろんな所に連れてってもらったからきっと疲れがたまっちゃったんだと思う。
でもまさか父さんまで…。
「まで」って?ああ。
母さんもけさから具合が悪くなっちゃって。
だからいつも作ってもらってるにゅうめんを作ってあげようと思って。
そうなんだ。
親孝行だね。
ところでその「にゅうめん」ってどんなの?
(山根)わぁ!そうめんがこんなに!お中元でたくさんもらったから。
ねっ?お母さん。
頂き物で悪いんだけど…。
いいえそんなことありません。
それじゃ早速作ろうか。
山根のおばさんの特製にゅうめん。
(すみれ)鳥のささ身と後は梅干しね。
(山根)はい。
山根君入れてくれる?
(山根)えっ?はい!
(すみれ)それじゃそうめんを入れるわよ。
(すみれ)最後に大葉を載せて。
(まる子・山根)できた!山根君のお母さんが作るのと同じってわけにはいかないけど。
味見味見。
いただきま〜す。
ん〜温かくておいしい!うん。
この梅干しが食欲をそそるわね。
おいしい!母さんが作るにゅうめんみたいだ。
ホント?よかった。
それじゃ早速出前に行こう。
今小鍋に入れるから温め直してね。
はい。
ありがとうございます。
(山根)できたよ!わぁおいしそうね。
さくらさんありがとう。
いえ。
作り方は山根君に教えてもらいましたから。
作ってくれたのはさくらのおばさんだけどね。
まあそう。
エヘヘ。
さあ冷めないうちに食べてよ。
(山根の母)そうね。
いただきます。
うん!とってもおいしい。
(山根)本当かい!?本当よ。
体が温まって元気が出そうだわ。
よかった。
・
(山根の父)ただいま。
あっ。
おや?君は…。
あっお邪魔してます。
えっ?妻のために?いやぁ夫婦揃ってお世話になってしまって…。
ホントですね。
さくらどうもありがとう。
あっううん。
エヘヘヘ。
ありがとう。
お礼と言うのも何だけどよかったらこれ。
鰻?昨日ごちそうになって元気になったのでつよしと家内にも食べさせてあげようと思って。
あなた…。
(山根)父さん。
母さんが夏バテ気味だったって気付いていたんだね。
まあな。
ぜひ皆さんで食べてください。
ありがとうございます。
(ヒロシ)おっ!鰻じゃねえか。
そう。
お礼に「皆さんで食べてください」って。
そうか。
じゃ早速頂くとしようぜ。
それじゃみんなで分けよう。
あっ私はいいわよ。
駄目だよ。
お母さんがにゅうめんを作ってくれたんだから。
でも…。
6等分ちゃんと平等に分けてよね。
はいはい。
いただきま〜す。
んっ?あれお姉ちゃんの方が…。
何よ。
ううん何でもない。
家族みんなで楽しくご飯
夏バテをしないためにも大切なことだと思うまる子であった
お〜い。
あたしのお宝や〜い。
いったいどこにあるの?お〜いとみ子ちゃんどこに行っちゃったの?あ〜あ。
どうすりゃ両方見つけられるんだろう。
お巡りさんに聞いてみようかな。
次回の『ちびまる子ちゃん』は…。
(サザエ)サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2015/08/02(日) 18:00〜18:30
関西テレビ1
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]【小杉、サッカーに燃えるの巻/夏バテにそうめんをの巻】
『小杉、サッカーに燃える』の巻
『夏バテにそうめんを』の巻
詳細情報
番組内容
クゥ〜暑い〜っ!!サッカーの練習してるケン太たち大丈夫かな?ちゃんと水とエネルギーを補給しなくちゃダメだよ。山根から教わったスペシャルメニューを用意してあげようかな。
今回のちびまる子ちゃんは『小杉、サッカーに燃える』『夏バテにそうめんを』の2本だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子: TARAKO
おじいちゃん: 島田敏
お父さん: 屋良有作
お母さん: 一龍斎貞友
お姉ちゃん: 水谷優子
スタッフ
【原作】
さくらももこ
【OP曲】
「おどるポンポコリン」
【END曲】
「100万年の幸せ!!」
【脚本】
富永淳一
【絵コンテ】
西山映一郎
野田泰宏
【演出】
西山映一郎
野田泰宏
【作画監督】
西山映一郎
才田俊次
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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