一方で、テレビ朝鮮は2日、武雄氏の状態に関して気になる報道を行った。ロッテグループ関係者の証言として伝えたもので、武雄氏は7月31日に行われた役員の業務報告の席で突然、宏之氏に向かって「お前は誰だ」と声を上げたという。「宏之です。辛東主(シン・ドンジュ=宏之氏の韓国名)です」と大きな声で答えたが、武雄氏は3回繰り返し尋ねたとし、「ロッテグループの内部でも、辛格浩(シン・ギョクホ=武雄氏の韓国名)氏が正常な経営判断を下すことができるのか懸念の声が出ている」と報じた。
いずれも真偽は不明だが、激しい情報戦が繰り広げられているようだ。
朝鮮日報は、日本滞在中の昭夫氏が3日に韓国に戻り、家族の問題で国民に心配をかけたという謝罪文を出して事態の収拾を図る見通しだと報じた。宏之氏は逆に日本に戻り、ロッテHDの株主総会に備えるという。総会の結果を問わず法廷闘争にもつれ込むとの見方が強まっている。