参院特別委:鴻池委員長、参考人の礒崎氏を「説教」

毎日新聞 2015年08月03日 18時40分(最終更新 08月03日 21時14分)

参院平和安全法制特別委員会で参考人招致され、入室する鴻池祥肇委員長(右端)に頭を下げてあいさつする礒崎陽輔首相補佐官=国会内で2015年8月3日午後1時、宮間俊樹撮影
参院平和安全法制特別委員会で参考人招致され、入室する鴻池祥肇委員長(右端)に頭を下げてあいさつする礒崎陽輔首相補佐官=国会内で2015年8月3日午後1時、宮間俊樹撮影

 「9月中旬にこの法律案を上げたいという発言はいかがかと思う。参院は衆院の下部組織ではない。官邸の下請けではない」。参院平和安全法制特別委員会で3日、鴻池祥肇委員長(自民)が参考人として出席した礒崎陽輔首相補佐官(同)に「説教」する一幕があった。

 鴻池氏が問題視したのは、安全保障関連法案の審議を「9月中旬までに終わらせたい」との礒崎氏の発言。鴻池氏は「先の大戦で、貴族院が(軍部を)止められず戦争に至った道を十分反省をしながら、参院の存在を作り上げた。衆院の拙速を戒め、合意形成に近づけるのが役割だ」と持論を展開した。

 鴻池氏は決算審査の見直しなど参院の独自性向上に力を注いできた。礒崎氏の発言は「参院軽視」とも映り、鴻池氏の逆鱗(げきりん)に触れた形。礒崎氏は「今後は不適切な発言のないよう努力し、参院の価値について私自身見直し、しっかりと考えたい」と平身低頭だった。【高山祐】

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