おそらく、である。大リーグで1892~1910年に活躍したウィーリー・キーラーという選手など、イチローが連続で年間200安打を放ち、キーラーの8年連続という記録に並び、そして抜かなければ、歴史に埋もれたままだったのではないか。
約164センチと小柄なキーラーは、どこへでも狙い通りにセーフティーバントを決められた。それを警戒して内野手が前に守っていれば、グラウンドにたたき付けるように打ち、大きく跳ねた打球が野手の頭を越えることを狙ったという。彼が一時期、ボルティモア・オリオールズでプレーしていたことから、それは「ボルティモア・チョップ」と呼ばれたそうだが、そうしたことも知り得なかったはずだ。
■ルース、歴代71位タイの136三塁打
歴史の扉を開ける。イチローが作る記録にはそういう一面があるが、つい先日も、歴史へといざなうようなことがあった。
5月22日、イチローはベーブ・ルースの通算安打(2873本)を超えている。試合後にイチローは「(ルースと)僕とは全然タイプが違って、安打の数は比較にはならないでしょう。それぐらいタイプが違うんじゃないか。体形なんかも含めてね」と話した。そこに疑いはないが、改めて2人の記録を見比べていると、ある数字においては、そうともいえなかった。
8月1日現在、イチローの三塁打はメジャー通算88本、日本を合わせて111本。日米通算で日本記録の115本(福本豊)まであと4本と迫っているが、ルースの三塁打はなんと136本で歴代71位タイなのである。現役では、あの俊足のカール・クロフォードの121本がトップだが、それさえも上回る。
どういうことか。当然、ここで仮説が生まれる。「ルースは案外、足が速かったのではないか?」
あの体形で?と疑いたくなるが、数字の表面的なものを捉えるだけでは、本質を見失う。真実を知るには、時代をさかのぼる必要がある。いったい、どんな時代だったのか?
グラフは「HARDBALL TIMES」が1チーム当たりの三塁打の平均数をシーズンごと(162試合当たり)に調べたものだが、1930年ごろまでは80~90本のときもあるのに、そこから徐々に下がり、2000年をすぎると30本程度にまで減っていることが分かる。
■上位100人、1900年代前半以前が大半
これだけで分かってしまったようなものだが、そう、ルースの現役時代(1914~35年)、三塁打が多かったのは彼だけではないのである。
通算三塁打の上位100人を見ると、現役のクロフォードが96位でランクインしているが、あとは1800年代の後半、1900年代の前半に活躍した選手がほとんど。1位は309本のサム・クロフォードだが、彼は1899年にデビューし、1917年までプレーした。
では、なぜこの時代は三塁打が多いのかだが、記録というのはやはり、その時代を映し出す。
イチロー、カール・クロフォード、ベーブ・ルース、福本豊、リッキー・ヘンダーソン
おそらく、である。大リーグで1892~1910年に活躍したウィーリー・キーラーという選手など、イチローが連続で年間200安打を放ち、キーラーの8年連続という記録に並び、そして抜かなければ、歴史に埋も…続き (8/3)
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| アストロズ | 4(終了)1 | ダイヤモンドバックス |
|---|---|---|
| アスレチックス | 2(終了)1 | インディアンス |
| オリオールズ | 1(終了)6 | タイガース |
| ブルージェイズ | 5(終了)2 | ロイヤルズ |
| ドジャース | 5(終了)3 | エンゼルス |
| ホワイトソックス | 3(終了)12 | ヤンキース |
| ツインズ | 1(終了)4 | マリナーズ |
| レンジャーズ | 2(終了)1 | ジャイアンツ |
| レッドソックス | 3(終了)4 | レイズ |
| フィリーズ | 2(終了)6 | ブレーブス |
| ブルワーズ | 3(終了)4 | カブス |
| カージナルス | 3(終了)2 | ロッキーズ |
| レッズ | 0(終了)3 | パイレーツ |
| マーリンズ | 5(終了)2 | パドレス |
| メッツ | 5(終了)2 | ナショナルズ |