「経営陣の顔色」か、それとも「一般株主の利益」か
不正会計問題で揺れる東芝。4人の社外取締役は経営陣の顔色をうかがいながら仕事をしているのか? それとも、経営陣の機嫌を損ねてでも一般株主の利益を守ろうとしているのか?
いわゆる「バフェット基準」を満たしているかどうかで、答えは変わってくる。米著名投資家で世界的大富豪であるウォーレン・バフェット氏が掲げるコーポレートガバナンス(企業統治)基準のことだ。これについては追って触れるが、結論から言えば、東芝は同基準を満たしておらず、株主利益を守る体制にはなっていない。
東芝が6月25日に開いた株主総会では、株主の間から「外交官や大学の先生が社外取締役でも、全然役に立たないのではどうにもならない」といった嘆きの言葉が出たと毎日新聞は伝えている。数字を見る限り、そんな言葉が出るのも当然だった。
社外取締役4人は2014年3月期に合計で6,200万円の役員報酬をもらっているからだ。月数回の会合に出席するだけで、1人当たりで年1,550万円の収入を得ている計算になる。
東芝では社外取締役と経営陣とで利害が一致しているのだ。社外取締役にとっては、年1,550万円の報酬を守るためには経営陣に気に入られ、今後も「雇用」されることが重要になる。経営陣は報酬によって社外取締役を味方に付け、経営へのチェックを甘くしてもらおうと期待する。
世界標準に従えば、社外取締役は経営陣以上に株主と利害を一致させなければならない。つまり、役員報酬が高額であっても、それを圧倒するほど自社株を保有していれば問題はない。そこはどうなっているのか。
東芝の現実は理想には程遠い。社外取締役4人の自社株保有額を見ると、役員報酬を大きく下回っている。
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