ロッテ経営者一族の「王子の乱」は日本のメディア報道を通じて初めて韓国に伝えられた。日本経済新聞が28日午後、ロッテグループ創業者・辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)ロッテホールディングス(HD、本社・東京)会長が代表権を外れ、名誉会長に就くという「解任劇」を報じたことで、事のてんまつが明らかになった。それまで韓国では一言もそうした話がなかった。日本でロッテHD取締役会が開かれたということ自体、知らなかったのだから、本当に青天のへきれきだった。
ロッテHDは日本法人なので、日本側の情報量が多いのは当然かもしれない。しかし、韓国でロッテグループと言えば財界ナンバー5の企業グループだ。食品から流通・建設・石油化学・金融まで、韓国経済で大きな比重を占めている。その企業グループ創業者の会長職が、韓国人の全く知らないところで二転三転していた。韓国の大企業グループの運命がソウルなく東京で、それも日本法人によって決定されたという事実に複雑な思いがするばかりだ。
韓国人はロッテのガムをかみ、ロッテリアのハンバーガーを食べ、ロッテマートで買い物をし、ロッテシネマで映画を見る。ロッテグループは消費財業界を中心に系列会社79社を抱えている。ロッテほど韓国人の生活に深いかかわりのある企業ブランドはない。
しかし、その支配構造は企業イメージと正反対だ。今回の事態を見て、韓国人たちはロッテ経営者一族の深層部がこれほどまでに謎に包まれているということに衝撃を受けている。あまりにもたくさんのことが不透明なので、今後誰がロッテグループを率いていくのかさえ分かりづらく、不確実さに満ちている。格浩氏の長男・辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)元ロッテHD副会長と次男・辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)ロッテHD副会長(韓国ロッテグループ会長)による兄弟対決の第1戦は東彬氏の勝利だったが、これから繰り広げられる持ち株争いの勝敗は予想が難しい。誰がどれだけの株を持っているか、隠されている部分が大きいからだ。