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Another life online~ファンタジーな世界で最強の農家~ 作者:リアルチートが欲しい

見習い農夫編

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28話目 剪定

王様はなんか、とっても書きやすいんですよね。…フィーガルさんにイジられてる時は。
 翌日、神樹の間にきた俺達は、フィーの用意していた道具を調べ始める。
「鋸、鋏、鉈、…この剣は何?」
「宝剣デュランダル。」
「…何ですと?」
「神樹に普通の刃物が通らない可能性があるから宝物庫から借りてきた。」
「…なるほど、確かに。」
 問題を抱えているとは言え、神の与えた樹だ。そういう事もあるだろう。
 …なんか聖剣ぽい名前が聞こえた気がしたが、気のせいだろう。
「まあ、最初は鋸だな。枝が梅よりデカいし、鋸の刃がたたなかったら鉈だな。」
「わかった。」
 脚立を準備し、登り始める。
 太い枝から伸びる細い枝に鋸で切り落としていく。
「…ふっ、ほっ、っと、案外、鋸で、いける、もんだ、なっと!」
「そうね。」
--スパッ、スパッ、スパパッ!
「…最初から、チート武器とか。」
「余計な手間を省いただけ。」
「てか、よく片手で軽々使えるな?意外と力あるのか?」
「魔法で軽くしてる。」
「…、魔法マジ便利な。」

 そんな風に剪定していると、いきなり、ドガンッ!と神樹の間のドアが蹴破られた!
「フィーガル!宝剣どこやった!?宝物庫にない…、…ぞ?」
「ん?ここにある。心配いらない。」
「…(ぱく、ぱく。)」
「…なあ、フィー?王様、呆然としてるけど、やっぱり宝剣、勝手に持ってったな?」
「そんな事ない。書類にその事も書いた。」
 …ふむ。
「なら問題ないな。」
「大ありだ!馬鹿野郎ぅぅぅっ!」

 王様がキレながら降りてこいと騒ぐので作業中断して降りる。
「…で、神樹に何してくれちゃってんの貴様!」
「…あれ、俺?」
「貴様が持ち込んだ案件だろう!?」
 確かにそうだが、するかどうかはフィーに一任したし、王様もフィーの書類にサインしたはず…。その旨、しっかり王様に聞いたが…。
「あんなやり方でもらったサインなんか認められん!」
「…いやいや、王様さぁ。しっかり判子押してんだから、そんな言い訳きかないよ?これが俺やフィーだからいいものの、対国家だったら戦争もんだよ?」
 なんたって、勝手に契約を破棄すると言っているのだ。そんな事、許されるはずはない。判子を押した時の王様の心理状態など関係なしに完成された書類があるのだ。
「テッドが正論。」
「…ぐぬぅ。」
「…と言うより、テッドは私預かりになってる、文句なら私に言うのが筋。」
「………フィーガル!…さん、神樹を切るなど!…仕方ないかもしらんがもうちょっとこう…。」
 王様、弱っ!…え、なに?昔の厨二恥ずかしい過去を知られてるだけでここまで強気になれないもの?
「…15、中庭、手紙。」
「こはぁっ!」
 …王様、吐血するくらいダメージをくらうなんて、なにしたんだ?
「“あれ”ミーに見せていい?」「…(ガクブルガクブル)」
「ミーて誰?」
「王妃。ミーティアは名前。」
「なるほど。」
 フィーが持っていて、王妃様に見られたくない手紙、ね。
 真っ青になって震える王様。…そういえば、限界まで搾り取られんだっけ?嫉妬深い王妃様なのか?…もげればいいのに。
「…だ、だが、神樹に関わる事だ。お、おお、俺としても引き下がる訳にはいかん!…のですよ?(カクカクカク)」
 …王様、無理すんな…!もう足にきてんじゃねえか!
「でも、もう半分は終わった。」
「!?」
「半分やったら、後半分やっても変わらない。」
「…いや、しかし、ぬぅ!」
「…認めて楽になるか、意地を張って腹上死か。」
…、
……、
…………………。
「…わかっ…いや、くっ、…わ、わかった。」
 …王様が可哀想だった。王様が気持ちを持ち直すたびにフィーが、「…腹上死。」とか「…右手に封じられし意志。」とか「…マリアの下着ってどこにいったのかしら。」とか「…情熱的な手紙。」とかつぶやくのだ。
 そのたびに再び沈み込む王様に涙を誘われ、また再起する王様に強くエールを送った。…心の中でだが。

「じゃあ、続きをする。」
「…あぁ、もう…好きにしたら…、いい…。」
 …俺は、フィーの前では弱みを見せない事を誓うのだった。
伝説の宝剣を鉈・鎌代わりに使うなんて…。老師、パねぇっす!
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