渡辺純子、山下知子
2015年8月3日09時22分
広島の原爆で焼けたキョウチクトウを題材にした絵本の読書感想コンクールで、入選した長崎の子ども5人が、広島原爆の日の8月6日、広島市での平和記念式典に出席することになった。同じく原爆の悲劇をくぐり抜けた長崎。5人は入選作品で、身近な動植物などを通じて平和や命の大切さを表現している。
コンクールは、広島市在住の弁護士で墨絵詩人、緒方俊平さんが2000年に出版した絵本「夾竹桃(キョウチクトウ)物語」を題材に、市民団体が実施した。小中学生対象で、全国からの応募総数は3249点。作文部門と絵画部門に応募した長崎の5人を含む50人が入選し、広島に招かれた。
キョウチクトウは原爆投下後の広島でいち早く花を咲かせ、復興のシンボルとして知られる。夾竹桃物語は、被爆した犬たちが身をなげうってキョウチクトウを守る姿を通して、平和について考えさせる童話だ。
入選した長崎県南島原市の市立大野木場(こば)小学校6年、横田幸之助君(12)は、犬を題材に絵を描いた。火の海で涙を流す犬の口から、平和を象徴する絵が吹き出しの形で出ている構図だ。青々とした木、大盛りのごはんを食べる犬、ひなを育てる鳥……。その周りに希望を表す光が広がり、火を覆う。平和学習に取り組む中村浩子教諭(46)の指導を受けながら仕上げた。
同校にも偶然、広島のキョウチクトウと同様に、焼けながら復活した木がある。1991年に雲仙普賢岳の噴火による火砕流で焼けたイチョウだ。横田君は、元気に葉を茂らせるイチョウを見て励まされる思いがするという。「被害を受けても一生懸命生きて、皆に希望を与えている」
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