山村哲史
2015年8月2日16時19分
香川県の男性(57)から「再び始める団塊世代も多いと聞きます」と、アコースティックギターの依頼をいただきました。野外でライブ演奏を楽しむ音楽フェスティバルが多い季節。盛り上がって「自分でも!」と、売り場を訪れる人も多いようです。
大阪の老舗、三木楽器心斎橋店(大阪市中央区)を訪ねると、平日の昼間にもかかわらず、売り場には結構な数のお客さん。担当の福井崇さんは「男性が多いですが、昨年から若い女性が増えています」という。
大原櫻子さんら、ギターを演奏する同世代の女性ミュージシャンの活躍が刺激になっているようだ。入門ギターの売り上げは、前年の1・5倍にのぼる。
福井さんは初めての人には、予算のほか、好きなミュージシャンや演奏したい音楽を聞いて、アドバイスする。選べる色やデザインは年々増えているという。
初心者が購入するのは3万~6万円のものが多い。歴史があって、品質が安定している日本ブランドの「ヤマハ」や「モーリス」が定番だ。
お金に余裕が出てきた年配者らが「あこがれだった」と手を伸ばすことが多いのは、米国ブランドの「マーティン」と「ギブソン」。福井さんは「マーティンは見た目がシンプルで、音は柔らかく、かつ芯がある。ギブソンは見た目が華やかで、ワイルドな野太い音」と説明する。
米国勢では、新興の「テイラー」も人気だ。日本ブランドは「ヤマハ」や「モーリス」に加えて、岐阜県に工房を構える「K・ヤイリ」と「タカミネ」も、世界的に評価が高い。
夜しか弾く時間がないという人たちに最近支持されているのは、弦をはじいた音を響かせるボディー(共鳴胴)がないギターだ。そのまま弾くと静かだが、ヘッドホンやスピーカーにつなげばきちんとアコースティックギターの音が鳴る。(山村哲史)
■売れ筋ランキング
【10万円未満】
①ヤマハ FS720S 3万240円
②モーリス F-351 3万240円
③フェンダー ソノランSCE 5万6000円
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