「非人間的」と言われて
安保関連法案について「ママたちもデモ」という記事があったので、「戦争になる、徴兵制になるとの間違った知識を前提にしてデモするとは、暑い中でご苦労なことだ」とツイートしたら、筆者を非人間的と決めつけるような反応があった。
この論点は、安保関連法案を認めると、A.「戦争になる」、B.「徴兵制になる」、である。
筆者は右でも左でもない。データや事実を合理的に考えて判断を下すだけである。AとBはともに間違いだから、炎天下のデモはやらないほうがいいと思う。
まず、A.「戦争になる」については本コラムで何度も指摘しているが、集団的自衛権の行使は①戦争のリスクを減少させること(最大40%程度減)、②防衛費が安上がりになること(自前防衛より75%程度減)、③個別的自衛権の行使より抑制的(戦後の西ドイツの例)から、戦争になるリスクは減ると考えている。
安全になって、コストが安いなら、安保関連法案に反対すべき理由はない。中国と韓国を除く世界の国々が、日本の安保関連法案に賛成するのも、この理由からだ。しかも、根拠になっている数量的データも示している。この数量的データと違うものを出されたら、筆者として考え直す余地はあるが、まだそれを見たことがない。
国会の議論も「戦争に巻き込まれる論」ばかりだ。ちょっと調べてみたら、1960年安保条約の改定時の国会でも反対の野党は「戦争に巻き込まれる」論を叫んでいた。しかし、その後の歴史を振り返れば、安保改定論者が正しく、反対論者は間違っていた。
ところがNHKの討論番組をみていると、あいかわらず、一部の野党は「自衛隊が危険に巻き込まれるリスクが高まる」という主張ばかりだ。筆者の「戦争のリスクが低下する」という考えとは、まったく議論がかみ合わない。それは、一部の野党が「戦争のリスクが高まる」という全体を見た議論をしているのではなく、「不測の場合における自衛隊のリスク」に問題を矮小化して、議論しているからだ。このあたりは、まったく時間のむだ使いになっているので、ここで明らかにしておこう。
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