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 公園に着いた30代の男性は、奥まった場所にあるベンチに腰を下ろした。夜空に、白く光る東京スカイツリーが見える。「眠りたいときは、ここ」

 アフリカの母国での迫害を逃れて、7月上旬に来日し、難民申請をした。しかし、頼れる知り合いはおらず、保護を求めてやって来たものの、住む場所すらない「ホームレス難民」となった。路上生活は、本国でも経験したことがない。

 自分や家族に危害が及ぶ恐れがあるため、出身国や本名は公表できないという。

 座ったまま前を見つめていた男性に、何を考えているのか尋ねた。

 「自分の人生のこと。そして家族のことだ」