中崎太郎 金子元希、鈴木暁子
2015年8月3日03時09分
公園に着いた30代の男性は、奥まった場所にあるベンチに腰を下ろした。夜空に、白く光る東京スカイツリーが見える。「眠りたいときは、ここ」
アフリカの母国での迫害を逃れて、7月上旬に来日し、難民申請をした。しかし、頼れる知り合いはおらず、保護を求めてやって来たものの、住む場所すらない「ホームレス難民」となった。路上生活は、本国でも経験したことがない。
自分や家族に危害が及ぶ恐れがあるため、出身国や本名は公表できないという。
座ったまま前を見つめていた男性に、何を考えているのか尋ねた。
「自分の人生のこと。そして家族のことだ」
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