広島平和宣言骨子:核兵器廃絶へ「人類愛」と「寛容」訴え
毎日新聞 2015年07月31日 13時13分(最終更新 07月31日 13時55分)
広島市の松井一実市長は31日、8月6日の広島原爆の日に開かれる平和記念式典で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。被爆70年となる今年の宣言では、核兵器廃絶に向けた行動理念として「人類愛」と「寛容」を世界の指導者に提示する。これまでの宣言と同様、核兵器を「絶対悪」と断じ、核兵器禁止条約を含む法的枠組みの議論開始を主導するよう日本政府に期待する。
また、被爆者の平均年齢が80歳を超えたことを踏まえ、「黒い雨」降雨地域の拡大など援護施策の充実を急ぐよう求める。
国会で審議が進む安全保障関連法案については直接の言及はしない。これまでと同様、個別の事象には言及せず、宣言全体を通じて世界の恒久平和に向けた基本的な考えを示す。【加藤小夜、田中将隆】