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五輪エンブレム 似たデザインに問題なしの見解
7月30日 12時11分

五輪エンブレム 似たデザインに問題なしの見解
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2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに似たデザインがベルギーとスペインで作成されていたことについて、組織委員会は、各国の商標を確認してIOC=国際オリンピック委員会の承認を得ているので問題はないとの見解を示しました。
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムは、組織委員会がデザインコンテストで複数の受賞歴のある個人を対象に募集し、審査の結果、104の作品から選ばれ、去年11月に内定しました。
このあと、組織委員会では、半年以上かけて世界各国で似たようなデザインがすでに登録されていないかどうか、IOC=国際オリンピック委員会と情報交換しながら確認したうえで、国際商標登録を申請し、今月24日、発表しました。
このエンブレムについて、ベルギーのグラフィックデザイナーが2年前に作った劇場のロゴマークや、スペインのデザイナー事務所が東日本大震災からの復興のために作った画像とデザインが似ていることが分かりました。
このうち、スペインのデザイナー事務所が作成した画像は、寄付を募る目的で作られたスマートフォンの壁紙用にデザインされたもので、配色も似ています。
これについて、組織委員会は「デザイン内定後、長い時間をかけて世界各国の商標を確認してきた」としたうえで、国際オリンピック委員会の承認を得ているので問題はないとの見解を示しました。
また、IOCのマーク・アダムス広報部長は「エンブレムのデザインを巡っては、同じことはしばしば起きる。リオデジャネイロオリンピックのエンブレムも、多くの人が『ほかと似ている』と言っていた」と述べて、問題はないという認識を示しました。

組織委員会「問題ない」

大会のエンブレムについて、組織委員会は、去年11月に佐野研二郎さんのデザインに内定したあと、世界各国の商標を確認しながら、すでに登録されているものに抵触しないようにデザインを少しずつ変えてきたということです。最終的にIOC=国際オリンピック委員会の承認を得て今月24日に発表し、現在、国際商標登録の手続きを済ませているということです。組織委員会は「各国の商標をクリアしており、問題になるとは考えていない」としています。

舛添知事「問題はないと説明受けた」

東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムのデザインが、ベルギーのデザイナーが作った劇場のロゴマークに似ていると指摘されたことについて、東京都の舛添知事は報道陣に対して、「似ていると言われれば似ているが、組織委員会が責任を持って決めたと聞いている。組織委員会からは特段、問題はないと説明を受けた。ベルギーのデザイナーから法的な訴えがあれば対応しなければいけないが、経過を見て行きたい」と述べました。

官房長官「個人の主観によるのでは」

菅官房長官は午前の記者会見で、「大会の組織委員会からは、発表前に国内外における商標調査をへており、問題ないと報告を受けている」と述べました。そのうえで、菅官房長官は、記者団が「似ていると思うか」と質問したのに対し、「個人の主観によるのではないか。いずれにしろ政府としてのコメントは控えたい」と述べました。

IOC広報部長「同じことはしばしば起きる」

IOC=国際オリンピック委員会のマーク・アダムス広報部長は「ロゴのデザインで同じことはしばしば起きる。リオデジャネイロオリンピックのロゴマークも、多くの人が『ほかのロゴとデザインが似ている』と言っていた」と述べて、問題はないという認識を示しました。そのうえで、「東京の組織委員会とはこの件で連絡を取っている。重要なのは、東京オリンピックとパラリンピックのロゴマークは、若い日本人のデザイナーによるすばらしいものだということだ」と話していました。

IOC副会長「なかなか信じがたい」

IOC=国際オリンピック委員会の副会長で、東京オリンピックの準備状況を監督する調整委員会のコーツ委員長は、30日午前9時前、マレーシアのクアラルンプールで取材に応じ、「その話は今初めて聞いたが、なかなか信じがたい。東京の組織委員会は、デザインを決める過程の中で、ロゴマークを守るために正しい手続きをしているはずだ」と話しました。そのうえで、「デザインの知的所有権を主張する人がいるならば、ロゴマークは東京の組織委員会のものなので、組織委員会が対応すべことだ」と述べて、IOCとしては現時点でこの問題に対応しない考えを示しました。

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